アニメDr.STONEの4話が公開されました。司と離れ、箱根にやってきた千空たち3人。そこで、司と対峙する時のために、木炭、硝酸カリウム、硫黄(温泉地で取れたもの)を使用して、火薬を作り始めます。そんな折、過去の光景にて、幼少期の頃の千空を描いたシーンが流れました。そこで出てきた、「砂鉄とアルミホイル、ヤベェ。テルミット反応でフライパンがドロドロだ」というセリフ。テルミット反応って一体なんなのでしょうか?今回はこの反応について紹介させて頂きます。
テルミット反応って??
テルミット反応とは、テルミット法とも呼ばれる、金属アルミニウムと金属の酸化物を一緒に燃やすことにより、金属酸化物を還元する方法のことを指します。ギリシャ語で熱という意味であるthermからきており、その名の通り、高温を発生させる冶金法のこと。ハンス・ゴルトシュミットにより発明された方法であり、ゴルトシュミット法とも呼ばれます。
どんなことにテルミット法を使用するの??
代表的な利用方法としては、テルミット溶接というものが挙げられます。テルミットの酸化による高熱を利用して溶接する方法で、複雑な構造のものや、実際に電車などのレールの溶接にも使用したり、車軸に利用したりしていました。戦時中は焼夷弾にも使用されていたと言われています。もともと、テルミット法は長いレールの製造を目的として編み出された反応でした。
テルミット反応の特徴は??
化学式
特徴を考えるには、化学式を見るとわかりやすいのですが、金属アルミニウムと酸化鉄(Ⅲ)における反応式を見てみましょう。
2Al+Fe2O3→Al2O3+2Fe
こちらを見ればわかるのですが、テルミット法とは酸化還元反応であり、単体金属を取り出すことができる反応です。
特徴
1つ目の特徴は、多量の熱を発し、発酵を伴うということ。そのために、千空のいうフライパンがドロドロになってしまうのです。2つ目の特徴としては、炭素を使用しないために、生成金属に炭素を含まれない。つまり、金属アルミニウムと酸化鉄(Ⅲ)の反応では、鉄が単体金属として取り出すことが可能という特徴があります。
テルミット反応は危険
アニメでも千空は、かなりの防御陣を引いてテルミット反応の様子を観察していましたね。それくらい危険な反応です。不用意に実験しようと思わないでください。あと、私たちの頃には大学受験の際には、出題の可能性があるとして、勉強していました。今はどうかはわかりませんが。youtubeでも、テルミット反応と引くと、何かと出てくると思いますので、気になる方は、そちらの映像で確認していただければと思います!