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鬼滅の刃

【鬼滅の刃 柱稽古編】鬼殺隊は圧倒的な戦闘力の差がある上弦の鬼たちになぜ勝てたのか!?鬼滅の刃から理想の組織論を学ぶ!!

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上弦の鬼たちとの長きにわたる戦闘に勝利をした鬼殺隊ですが、鬼殺隊はなぜ鬼たちに勝利することができたのでしょうか?作中では、鬼たちは人間離れした圧倒的な戦闘力を有している存在として語られており、戦闘力としては人間では手足も出ないほどの存在となっています。それほどまでに強力な敵である鬼たちに人類が勝利することができたというのは、それだけで奇跡のようなものだと感じた読者も多いのではないでしょうか?しかし、本作について詳しく分析をしていくと鬼殺隊の勝利は決して、ただの偶然ではなく、個々の戦闘力ではなく組織力で鬼たちに勝っていたからであるということがわかってきます。 戦いで勝敗を決する要素として挙げられるのは、一人ひとりの戦闘力もそうなのですが、その戦闘力をどのように生かすのかというチームビルディングも必要となってくるのです。今回はそんな組織を作る上で必要不可欠な組織論について、本作『鬼滅の刃』をベースに解説をしていきたいと思います。

単体戦力では圧倒的な無惨陣営

冒頭で紹介したように鬼舞辻無惨陣営は作中にて最強の戦力を誇っています。その戦闘力の源となっているのが、鬼たち一人ひとりの単体戦力で、彼らはそれぞれが人間離れした戦闘力を有しており、たとえ敵が鬼殺隊の隊員であっても、日輪刀を持っていなければ対抗できないほどの実力者なのです。

上弦の鬼は柱3人に匹敵

特に鬼たちの中でも圧倒的な実力を有しているとされるへ上好集団の上弦の鬼は鬼殺隊の最強格の集団である柱たち3人分の実力に匹敵すると語られています。上弦の鬼と柱の人数はほぼ同じですので、このことからも無惨陣営は鬼殺隊の3倍の戦闘力を有していることがわかります。

必然と連携が迫られる鬼殺隊

このように、鬼たちの戦闘力は圧倒的であり、並大抵の人間では太刀打ちすることができないほどの実力差があります。そのため、鬼殺隊は必然的に鬼討伐のために連携をする必要性があるのです。一人一人が個別に戦闘してしまえば、必ず敗戦してしまうので、束になって戦わなければならないという制約が付きまとっています。

無惨のチームビルディングに注目

このように単体戦力では大きく鬼殺隊と差がある無惨陣営ですが、リーダーである鬼舞辻無惨は彼らをどのように統率しているのでしょうか?ここからは無惨陣営のチームビルディングの方法について注目をして紹介していきたいと思います。無惨らしく、極めて冷徹で合理的な采配となっていますので、ぜひとも注目してみてくださいね。

圧倒的な実力差による恐怖で支配

無惨は自らに従う鬼たちを圧倒的な実力差と恐怖で支配しています。無惨自体がまず、ずば抜けて戦闘力が高いので、彼に歯向かうとする部下は存在しません。鬼たち一人一人も力を欲する過程で鬼になった人物が多くいますので、自らを超越している力を有する無惨自体が、憧れの対象として映る鬼たちも多いようです。

部下同士の殺し合いを容認する実力主義

さらに、無惨は部下同士の殺し合いを容認しています。部下同士で殺し合いをすることで、戦闘を通して彼らの戦闘力アップにもつながりますし、必然的に味方に殺されないように自己鍛錬をするようになります。このように、仲間一人一人が争い合う環境を容認することで、必然的にメンバー個人の戦闘能力は上昇していくのです。まさに究極の実力主義のチームですよね。

迅速な意思決定プロセス

このように、無惨陣営はチームを恐怖で支配することで迅速な意思決定プロセスを可能としています。現実世界でも独裁国家が民主主義国家に比べて素早い対応ができるというのはよく知られている話で、例えばコロナウイルスに対する対応も民主主義国に比べて、中国などの独裁体制国家が迅速な対応をしていました(正しい対応ができていたかは別の話ですが)。

産屋敷のチームビルディングに注目

一方で、鬼殺隊を率いる産屋敷陣営はどのようなチームビルディングを行っていたのでしょうか。ここからは無惨陣営とは対照的なチームビルディングを行っていた産屋敷陣営のチームビルディングについて紹介をしていきたいと思います。

自らは非力だが人間力で隊をまとめる

自らの実力で鬼たちを従えた無惨とは対照的に、産屋敷家の当主である産屋敷耀哉は非力な人物として描かれています。そのため、鬼殺隊として彼に従う隊員たちは、彼を実力ではなくその内面で評価し従っているのです。初登場時にも「彼の声音 動作の律動は  話す相手を心地良くさせる」と紹介されているほどカリスマ性のある人物なのです。

隊員一人一人を把握

産屋敷の隊員一人ひとりを思う心は非常に強く、23という若さで亡くなるまでの間、常にこれまでの戦いで亡くなった鬼殺隊員の墓参りをし続けていたようです。また、隊員一人ひとりの生まれ育ちや名前を細かく把握していることも知られており、膨大な人数の隊員を束ねながらも、彼ら一人ひとりを常に考え行動していたことが伺えます。

隊員同士の喧嘩は御法度

また、鬼殺隊の中では無惨陣営の殺し合いを容認する風土とは異なる風土が根付いています。というのも鬼殺隊において隊員同士が喧嘩をしたり戦う事はご法度となっているのです(もちろん訓練で手合わせをするのは別ですが)。一人一人が殺し合い、実力を高めるのではなく、互いに助け合い、良いチームとして団結することで鬼と対抗するという考え方が、すべての隊員に定着しているのです。

被害を最小に抑える

産屋敷はこのような考え方を持っているため、無惨の様に隊員を捨て駒にするような戦略はあまりとらず、常に被害を最小で抑えながら戦力を温存するという戦略をとることが多いようです。単体の戦力では鬼に対抗することができないため、なるべくチームでまとまって鬼に対抗することの必要性がこのような戦略風土を育んだものとも考えられますがmそれ以前に彼のリーダーとしての「無駄死にを出さない」」という心がけが出ている点であるとも言えるでしょう。

能力主義vsチーム力主義

このように本作に於いて、無惨陣営と産屋敷陣営は全く異なる戦略をもってチームビルディングを行っています。彼らのチームビルディングに対する考え方は、我々の世界でも能力主義を基調とする外資系企業と、チーム力を重視する日系企業との違いとしても捉えることができます。ここからは本作のチームビルディングを通して、それぞれのチーム風土の特徴を解説していきたいと思います。

外資系企業の無惨陣営

無惨のメンバー同士で互いに切磋琢磨させ、単体の戦闘力を高めていくという考え方は外資系企業によく見られる企業風土です。海外ではチームとしての団結よりも個々人の能力を重視する傾向があり、一人ひとりのスキルアップを重視した政策が目立つ傾向にあります。 また、極めて合理性を重視するのでトップの主張をチーム全体が迅速に実現していくという小回りの良さも特徴として挙げられます。

日系企業の産屋敷陣営

一方で、産屋敷陣営のチームとして互いを尊重しあい、団結力をもって行動していくという考え方は、古くからの日系企業特有の風土です。日系企業では個々人の能力よりもチームとしての団結性が求められ、極端に高い能力を持つ人よりも、協調性のある人が好まれる傾向があります。それ故に完全なトップダウン型の風土にはなりにくく、迅速に物事にあたることができないという弱点もあります。

外資系企業の強み

先ほども紹介したように、外資系企業には個々人の能力を高めやすいという利点があります。年功序列ではなく完全なる実力主義の社会であるため、新人であっても努力を重ねれば、あっという間に上司を抜いて高い給料を得ることも可能なのです。このため、従業員一人ひとりのモチベーションも上がりやすいという長所もあります。

外資系企業の弱み

一方で、外資系企業の実力主義という考え方は、チーム間での協力を阻害してしまうという弱点もあります。言ってしまえば、社内の同僚は自分にとってライバルでしかないため、純粋に自分磨きをするだけでなく、他の社員を貶める努力をする社員も出てきてしまう場合があるのです。そのため、自らがため込んだノウハウを後輩に継承するなどの、ライバルを助長する行動をとる社員が少なくなってしまい、団結力が低くなってしまうという弱みもあります。

日本企業の強み

それに対して、日系企業は過度な実力主義がないため、実力がある社員を積極的に出世させようとはしません。そのため、他の社員を陥れる必要がなく、チームとしてまとまり協力し合う風土が生まれるのです。日本のメーカーが世界的に見て強いのも、複数人のプロジェクトを長時間継続して良いものを作る必要があるものづくりにおいて、日本の年功序列という制度がある程度マッチしていることが原因として挙げられます。

日本企業の弱み

一方で、周りの人間との協調性が必要とされる日本企業において、迅速な意思決定は難しいとされています。一人ひとりを納得させる必要がありますし、完全なトップダウン型にはなりませんので、意思決定に時間がかかってしまうのです。また、実力主義の考え方も薄いため、中には仕事をサボってばかりいる社員も出てきてしまう事があります。一人ひとりの作業効率性は実力主義のチームに及ばないでしょう。

無惨の失策

このように、能力主義とチーム力主義の考え方は互いに長所と短所があり、どちらが良いと言うことではありません。それゆえに、本来であれば互角の勝負をするはずだったのですが、なぜ本作では能力主義の無惨陣営が敗北をしてしまったのでしょうか。ここからはそんな、能力主義である無惨陣営の敗因について考えていきたいと思います。

失策① ただでさえ少ない人員を削る

無惨陣営の敗因は間違いなく「ただでさえ少ない人員をさらに削ってしまったこと」であると思われます。無惨は自らの力を誇示しようとするあまり、これから成長していくであろう下弦の鬼たちをほぼ皆殺しにしてしまったことがありました。確かに下弦の鬼たちは、現時点では弱い鬼ではありましたが、当然戦力にはなりましたし、これからの教育次第ではさらなる戦力にもなることが見込まれたはずです。

失策② 過度な実力主義で組織の崩壊を招いた

このように過度な実力主義は組織の破壊を招くこととなります。「強ければ何をしても良い」「成績を伸ばせば、どんなことをしてもいい」「数字は人格」という考え方は互いの同士討ちにつながり、組織の崩壊を招くこととなるのです。つい最近話題になった某中古車販売会社も過度な実力主義を強いたがあまり、顧客の所有車に傷をつけるなどの愚行に奔ったことが報道されていましたが、 このような組織の歪みが無惨陣営にも起こっていたと考えられます。

失策③ 事前に後継者を残さなかった

また、無惨陣営は極端なトップダウン方式の組織だったため、無惨が死んでしまえば統率が失われてしまうという弱点があります。一方、産屋敷陣営では一人ひとりの団結がしっかりとしていたため、当主の産屋敷が死んだ後もスムーズに世代交代が完了していました。このように完全な独裁体制はトップの不在に長時間耐えることができないのです。そのことを事前に考え、後継者を設定していなかったということも無惨の失策であったと言えるでしょう。

組織力の勝利

このように、本作における鬼殺隊の勝利は、一人ひとりの実力が故のものではなく、産屋敷の圧倒的なカリスマ性の下に鍛え上げられた組織力の勝利だったのです。

歴史の必然

異なる組織同士の戦闘というのは、単純な戦力差では決まるものではありません。その戦力をいかに生かしきるか?というチームビルディングこそが、勝敗を左右する最大の要素なのです。数多くの歴史的な勢力間対立の結果を見てみても、最終的には戦力がある方ではなくチーム力がある方が勝利する事が多いです。

『鬼滅の刃』で学べるのは「勇気」だけではない

このように、本作『鬼滅の刃』では作中全体の鬼と人間の抗争を通して、勝利するにふさわしい組織論について勉強することもできます。本作で学べるのはジャンプ作品特有の「友情」「努力」「勝利」だけではなく、組織論をも学ぶことができるのです。

まとめ

いかがでしたか?今回は本作『鬼滅の刃』を通して組織論について紹介していきました。チームをまとめあげる上で、リーダーたちには様々なアプローチ方法がありますし、どのやり方が正解ということもありません。それぞれのメンバーに合ったチームビルディングが求められるのです。本作では鬼舞辻無惨と産屋敷耀哉という2人のリーダーに注目をしてチームビルディングについて考察をしていきました。本作以外でも様々なリーダーたちがアニメーション作品に登場してきますので、ぜひとも他の作品に登場するリーダーたちのチームビルディングについても注目してみてくださいね!!

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  • この記事を書いた人

nissy

どうも、アニメや歴史、都市伝説系の記事を書かせていただいてます。ニッシーです。YouTubeのシナリオライターとかもやっているのでよかったらそちらの方も見てください。

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