2021年1月にアニメ化することが決定した「怪物事変」ですが、 怪物事変自体はYouTubeに公開されているPVを見たり漫画を少し読んでみたりと、知っている方は多いと思います。しかし、怪物事変を描いておられる作者の藍本松先生について詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか?ということで、今回は初めて自身の作品のアニメ化が決定した漫画界期待の新星である藍本松先生について詳しく紹介していきたいと思います。 アニメ怪物事変を観ようと考えている方はぜひこの記事で藍本先生について勉強してから観てみてくださいね。
基本情報
まずは藍本松先生について基本的な情報からまとめて紹介していきたいと思います。 作品を観るにあたって、その作品を作っている作者時代がどのような人であるのかということについて知っておく事は大変重要なことですので、 怪物事変を観る前に作者藍本先生の基本情報についてチェックしていきましょう!
女性漫画家
まず藍本松先生の性別ですが、下の名前が松でショウと読むことから男性の方だと思ってしまう読者が多いようですが、実は藍本松先生は女性の方です。近年では大ヒットした漫画鬼滅の刃の作者が女性だった事でも話題になっていましたが、怪物事変の作者である藍本先生も女性漫画家なんですね。
「かわすぎる!」と話題に!
写真は「漫画家大喜利大会2」での打ち上げの時にうすた先生とツーショットを撮っている藍本先生です。とある漫画家の方がツイートされた写真なのですが、藍本先生の写真が出るのは初めてのことだったので、インターネットの掲示板にて「藍本先生が可愛すぎる!!」と話題になりました。
2005年にジャンプ十二傑新人漫画賞を受賞
見た目が可愛らしいことで話題になった藍本先生ですが、もちろん優れているのは容姿だけでなく、漫画家としての実力も大変優れています。事実、藍本先生は新人時代の2005年にジャンプ傑新人漫画賞を受賞しており、その後、赤マルジャンプにてデビューを果たされています。
花咲か姫でデビュー!!
そんな藍本先生のデビュー作となったのがこの「花咲か姫」です。この作品は残念ながら詳しい情報が残っておらず、内容については調べることができませんでしたが、特徴的な女性キャラクターが数多く登場するなど、当時から異彩を放つ作品であったことは間違いなさそうです。
その後数々の作品を手がける
ジャンプ傑新人漫画賞をとった「花咲か姫」でデビューした後も数多くの人気漫画を手がけられました。どの作品にも数多くの魅力的なキャラクターが登場し、 今でもそれらの作品は多くのファンに愛されています。
ツイッター活動も!!
そんな、まさにこれから!といった具合の藍本先生ですが、twitterを活用して情報発信をされており、現在登録者は46,000人に達しています。それほど多くのファンが藍元先生の作品を応援しているという事ですね。
作風
それでは実際に藍本松先生がどのような作風で物語を描いているのか?という事について細かく解説していきたいと思います。女性漫画家ということもあり、他の男性漫画家ではとても表現することのできないような手法や工夫を使っている方なので詳しく調べてみましょう。
特徴は細かい人物の作り込み!
まず、藍本先生の作品に登場するキャラクターたちの特徴として第一に挙げられるのが、一人一人の設定が非常に細かく作り込まれているという点です。
人物の作り込みの効果
キャラクター一人一人に緻密な心理描写や設定を作ることによってそのキャラクターの行動、ひいては物語に深みを持たせることができ、 作品のテーマに説得力を持たせることができるのです。このキャラクター一人一人に細かい設定を作ることによって作品のテーマに説得力を持たせるというのが藍本先生の工夫なのです。
少年漫画において人物を作り込む難しさ
しかし、このキャラクター一人一人の設定の作り込みというのはどの作者がやってもうまくいくというものではありません。逆に少年漫画は一人一人の心理描写について詳しく読み取れる設定は読者層向けではないので、読者層である少年たちに「なんだか難しい作品」と嫌煙されてしまう可能性があるのです。
通常の少年漫画とは違うアプローチ
だからこそ、通常の少年漫画ではそのような細かい作り込みを行わないで誰もがわかりやすいハリボテの様なキャラクター設定にすることが多いのです。しかし、藍本先生は、その近年の少年漫画のキャラクターをハリボテ設定にしてしまう風潮に対して、 真っ向から勝負を挑んでいるのではないでしょうか?
表現のバランスがうまい
ハリボテ設定にせずに細かい心理描写を描ききる事は大変難しい事なのですが、さすが女性漫画家ということもあり、絶妙なバランスで描ききっています。だからこそ、藍本先生の作品はどの読者層が読んでも面白い作品に仕上がっているのですね。
藍本先生の特徴を怪物事変の夏羽を例に解説!!
さて、藍本先生の作風について細かく説明したところで、ここでは具体的に藍本先生がどのような工夫をしているのかという事について、怪物事変の夏羽を例に具体的に解説していきたいと思います。
感情のない少年というハリボテ
怪物事変に登場する主人公の夏羽ですが、このキャラクターは藍本作品にしては珍しく一見感情がないただの少年という、わかりやすいキャラクターであるかのように描かれています。ただ、夏羽は本当に感情がないだけのわかりやすいキャラクターなのでしょうか?実は夏羽にも藍本先生の細かい作り込み技術がいかされているのです。
物語が進むことで明らかになってくる本当の夏羽
夏羽は一見ただの感情のないキャラクターのように見えますが、実は感情がないわけではないのです。はじめ隠神に「本当に両親を探さなくて良いのか?」と聞かれた際には「わからないです」と答えていた夏羽ですが、その後隠神の下で活動するうちに自身の心の奥底にある「両親に会いたい」という感情に気づき、「両親に会いたい」と自ら宣言する様になりました。このように、夏羽は単純に感情がないのではなく、「自分にある心の願望に気づけていない」から側からみれば、感情がないように見えてしまうというキャラクターなのです。
個性の獲得ではなく発掘!
この様に、少年漫画では「感情のないキャラクター」として描いた方が少年層にもわかりやすい人物像になるのですが、 藍本先生の場合は敢えて「ただ感情がないキャラクター」なのではなく「感情がないということに気づいていなかったキャラクター」という様に設定を複雑化することによって、夏羽という人物のアイデンティティーをさらに強調して表現しているのです。
少年漫画ではなかなかできない表現
この様な表現は通常の少年漫画ではなかなかあることではありません。なぜなら、少年漫画の読者層では複雑な人物の感情表現が受け取られない可能性があるからです。敢えて少年漫画でこの様な突っ込んだ表現をしていることからも、藍本先生の人物表現に対する自信とチャレンジ精神がうかがえますね。
鬼滅に挑め!!
このように、怪物事変では「人物を複雑に描くことで、人物や物語を深く描くことができる」という工夫をしているのです。近年では鬼滅の刃の様に、人物を極限までわかりやすく描写して物語をテンポよく展開するという手法が少年漫画では主流になっていますが、近年のこれらの流れに逆らって敢えて「人物を複雑に描ききる」という表現を模索していることからも、藍本先生の本気度がうかがえます。
もう一つの代表作「保健室の死神」
ここでは、藍本先生のもう一つの代表作である「保健室の死神」について紹介していきたいと思います。怪物事変を楽しむ前に、同じ作者である保健室の死神を読破しておくことで、さらに怪物事変への理解が深まるからです。
こちらもキャラクター設定が深い!
同じく藍本先生の作品ということもあり、保健室の死神も人物の感情表現や設定がかなり作り込まれています。怪物事変を読んでみてハマったという人は保健室の死神も同じく面白いと感じると思いますので、読んでみてはいかがでしょうか?
学園ホラー!?
怪物という特殊な存在が活躍する怪物事変ですが、保健室の死神でも病魔という特殊な存在が登場します。題名に保健室とあるので当然学園ものなのですが、病魔という特殊な存在が闊歩するという、やや複雑な世界が舞台となっています。
「怪物事変」と「保健室の死神」
この様に、同じ藍元先生作品である怪物事変と保健室の死神は共通点も多く、怪物事変を観ておもしろいと思った方なら必ずハマると思いますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
「怪物事変」放送までにチェックしておきたい!
この様に同じ作者の作品をチェックすることで、さらに怪物事変について深く理解することができます。「2021年1月から放送される怪物事変が楽しみすぎてもう待てない!」という方は保健室の死神もチェックしてみてくださいね!
まとめ
いかがでしたか?今回は怪物事変の作者である藍本松先生について紹介していきました。怪物事変の他にも数々の魅力的な作品を生み出している先生なので、他の作品もぜひチェックしてみてくださいね。