今回は、るろうに剣心の中でも圧倒的な人気を誇る主人公「緋村剣心」について紹介していきたいと思います。幕末を生き抜いた剣客でありながら、整った中性的な顔というギャップも相まって、非常に女性人気の高いキャラクターでもあります。幕末では「人斬り抜刀斎」として目覚ましい活躍をしておきらがら、過去については冒頭では詳しく語られておらず、ミステリアスでありながらも暗い過去を背負っているキャラクターとして描かれています。そして何より、作中で数多くの仲間たちと接することによって、明らかになる剣心の過去との向き合いと成長がこの作品の一番の見所ですよね。というわけで、この記事ではるろうに剣心の主人公「緋村剣心」について細かく解説していこうと思います。るろうに剣心を観たことない人も、これから観ようと思っている人も一読して頂ければ幸いです。
剣術
緋村剣心は主人公でありながら、冒頭から最高スペックの戦闘力を有している珍しいタイプの主人公です。戦国時代から続く「飛天御剣流」を用い数多くの剣客を倒してきました。作中では全盛期よりもやや実力が落ちているものの、圧倒的な実力を有しています。
飛天御剣流
剣心が用いる古流剣術です。一対多数の実践での使用を想定した流派で、飛天御剣流の使い手が一太刀振るえば、数名の敵をなぎ倒すことさえできるというとてつもなく優秀な剣術です。圧倒的なスピードで相手に先制攻撃を仕掛ける技が多く、反撃の隙もなく敵を倒すシーンも数多く見られます。
師匠、比古清十郎
剣心の師匠であり、飛天御剣流の13代目当主です。剣心の師匠ということもあり、作中では剣心も含めどんな相手にも余裕を崩すことなく圧勝しており、作中最強キャラクターであると言えるでしょう。剣だけでなく剣心の心の弱さを見抜き、叱咤するなど精神面でも剣心に多くの影響を与えた人物です。
天翔龍閃
飛天御剣流の奥義であり、剣心のとっておきとも言える技です。刀を鞘に抑えた状態から放つ抜刀術の技であり、その圧倒的な抜刀の速さで、たとえ一撃目が外れたとしても、一撃目で発生した真空の空間が元に戻ろうとする空気の引き込みで、敵の動きを止め、強力な二撃目を打ち込むという二段構えの技でもあります。作中では剣心は数多くの強敵をこの技で倒す事となります。
逆刃刀
圧倒的な殺傷能力を有する飛天御剣流を使う事もあり、剣心は普段から相手を殺すことのないよう、刀が反対の向きになっている「逆刃刀」を愛用しています。
人柄
剣心の人柄は幕末期と作中期とは大きく異なっています。過去の「人斬り抜刀斎」と現在の「緋村剣心」の二つの人格が鬩ぎ合っているのが緋村剣心なのです。
「おろ?」
作中期ではとても、かつて人斬りだったとは思えないほど柔らかい性格となっており、天然な面も多々見られます。何か予想外な事があったり、友人らからつっこまれる事があっても「おろ?」っと柔らかく返しており、弱い流浪人と勘違いされてしまう事も多々あります。
不殺
過去に自らの妻である雪代巴を惨殺してしまったことや多くの人の命を奪ってしまった事に並々ならぬ罪悪感を抱えており、作中期ではどのような事があっても相手を殺さないという「不殺(ころさず)」を徹底しています。
過去と今
過去の人斬りとしての自身と現在の自身の間で揺れ動くシーンも多く、剣心が多くの仲間達の影響を受けながら過去の自身と向き合っていくというのがるろうに剣心の大まかなストーリー展開でもあります。
幕末期
それでは、過去の幕末期の緋村抜刀斎とはどのような人物だったのでしょうか?
長州藩の維新志士
緋村抜刀斎は長州藩の実権を握っていた桂小太郎のもとで、標的を暗殺する暗殺者として活躍していました。「飛天御剣流」を持ち数多くの実力者を暗殺してゆき、作中では修羅と化していたと説明されています。
数多くの猛者と戦う
この頃には戦乱ということもあり数多くの強敵が緋村抜刀斎の前に立ちはだかりました。特に多くのメンバーが死亡したものの、斉藤一が生き残ったことで、新撰組との戦いは幕末後も続く事となります。
妻との死別
そんな荒んだ幕末期を送っていた抜刀斎ですが、最愛の妻である雪代巴との結婚生活を送ることで次第に人間性を取り戻していきました。しかし、そんな幸せもつかの間、幕府の暗殺者集団闇乃武の一員であった巴を戦闘の最中に誤って惨殺してしまう事となります。少年漫画の主人公がまさかの前妻持ちで、しかも誤りとは言え斬殺してしまっているという、とんでも設定に驚かされた読者も多いのではないでしょうか?
人々の幸せの為
剣心は幕末期から一貫して正義感が強く、桂小太郎との会話でも「人々の幸せのため」という理由で剣を振っていることを明かしており、まさに剣心の行動原理とも言えるのではないでしょうか?
仲間達
幕末期に妻の巴を惨殺してしまった事もあり、自身の生き方について悩み苦しんでいた剣心ですが、作中に出会った数多くの仲間達の影響を受けて徐々に考え方が変わっていきます。特に剣心に多くの影響与えたキーパーソンたちについてここではまとめていきたいと思います。
神谷薫
作中で緋村剣心の仲間に初めてなった人物です。亡き父(北海道編で存命が確認)から受け継いだ「神谷活心流」の道場を切り盛りしており、ふとしたきっかけで剣心を道場に居候させる事になっています。作中での交流を介して最終的には剣心と結ばれており、一男をもうけています。
相楽佐之助
幕末期に活躍し、後に偽官軍として壊滅させられた赤報隊の生き残りです。悪という字を背中に入れた服を着ている反面、誰よりも熱血漢で情にあつい人物でもあります。作中では剣心との手合わせの後に打ち解け、剣心に「唯一の友人」と呼ばれるほどの仲になっています。
明神弥彦
「神谷活心流」の門下生です。作中ではスリとして剣心に絡んだ所からの登場でしたが、後に剣心のように強くなりたいという思いから「神谷活心流」に入門する事となります。初めはあまり実力はありませんでしたが、数々の強敵と戦う剣心の背中を見て急激に実力をつけていきます。
高荷恵
会津出身の医師です。代々医師を輩出する家系の出で自身も高い医療能力を有しています。戦い一辺倒の剣心の仲間達の中でも唯一の回復役であるという事もあり、作中では重要な役をになっているキャラクターです。薫とは剣心を巡って犬猿の仲でもあります。
最大の敵志々雄真実
剣心のライバルは作中では多く登場しますが、その中でも最大のライバルと呼べる存在は志々雄真実でしょう。幕末期は緋村抜刀斎の後任として活躍していましたが、後に口封じの為、油をまかれた後発火され暗殺されかけており、その時の後遺症として現在は身体中に包帯を巻いており、発汗機能も失っています。
壮絶な奥義の打ち合い
死んだと思われていた志々雄ですが、実は生存しており、自らが日本を掌握するべく明治の世に暗躍する事となります。志々雄の目的を知った剣心は志々雄の野望を打ち砕くべく決闘をしますが、実力はほぼ互角、互いの奥義の打ち合いで雌雄を決する事となります。
仲間と共に勝利
全盛期から実力を戻す事に時間がかかったものの、最終的に志々雄との奥義の打ち合いに見事に勝利します。剣心の勝利の要因には幕末期にはなかった仲間たちの存在が大きいようです。
北海道編
志々雄との死闘を制した後、黒幕とも呼べる雪代縁を打ち負かし、無事に自身の過去と向き合えた剣心でしたが、近年ではるろうに剣心の北海道編が連載を開始しており、これまでには無かった新しいストーリーが始まっています。
息子登場
北海道編では作中の時間は5年後となっており、登場人物達も歳をとっています。更に主人公剣心とヒロイン薫との間に息子も誕生しています。
身体に限界が...
医師である恵から受けた「飛天御剣流は使えるにしろ、後数年が限界」という警告が現実のものとなります。作中ではまだ剣は振るえるようですが、剣心の身体に限界が近づいている描写も数多くあり、剣心が剣を振るえなくなるタイミングがいつ来るかも、北海道編の重要な要素となっています。
まとめ
いかがでしたか?今回はるろうに剣心の主人公「緋村剣心」について解説しました。緋村剣心はその中性的な見た目と過去の修羅のギャップが上手く描かれており、ジャンプの中でも指折りの人気を有しているキャラクターでもあります。最近では鬼滅の刃や銀魂も根強い人気を有していますが、ジャンプの先輩剣客キャラクターとしてこれからも人気を博し続けるキャラクターではないでしょうか?興味を持たれた方は是非とも、別記事に登場する剣心についても目を通していただけると幸いです。