2018年秋から放送されているアニメ『風が強く吹いている』は、箱根駅伝を舞台とした作品です。原作は三浦しをんの同名小説。過去には海野そら太作画による漫画化もされており、全6巻刊行されています。他にも、映画化や舞台化、ラジオドラマ化もされるほど人気のある作品となっています。そんな中から、今回は主にアニメと漫画を基に『風が強く吹いている』に登場するキャラクターの魅力度を基準とし、独自にランク付けしたものについて紹介します。
目次
第10位 勝田 葉菜子
出典: 風が強く吹いている ©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会
箱根駅伝を目指すことになった、寛政大学陸上競技部錬成所のアパート・竹青荘(通称:アオタケ)に住む面々。そこでマネージャーを務めることになったのが、勝田葉菜子です。元茶道部。八百屋さんの娘で、普段は家で仕事の手伝いもしているようす。マネージャーは初めてとのことで、最初はミスも多かった葉菜子ですが、自分でも本を読んだりと努力しているようす。ある日、柏崎茜(王子)が脱水症状で倒れたときには勉強のかいもあって、無事に王子を助けることができました。気さくで親しみやすく、素直な性格をしており、初めて蔵原走(カケル)と話したときには特に接点もなかったようですが、「最近よく走ってますよね?」「すんごい速いなーって思って。今も自転車なのに追い抜かされちゃったから」と笑顔で話しかけたことも。
第9位 岩倉 雪彦(ユキ)
出典: 風が強く吹いている ©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会
第9位はユキこと、岩倉雪彦。アオタケの102号室に住む、社会学部4年生です。元剣道部。大学3年生のときに司法試験に合格するほどの秀才ぶり。趣味はクラブ遊び。坂口洋平(キング)とは犬猿の仲のようで、2人が言い合っていると、アオタケの面々は「またか…」と呆れていることもしばしば。どこか冷めており、友情とか青春といった言葉には流されないタイプのユキは、もちろん箱根駅伝を目指すことに対して否定的でした。アオタケのメンバーが次々とやる気になっても、なかなか首を縦にふらないユキですが、実はメンバーの中でも結構走れるタイプ。初めてみんなでランニングしたときには、案外余裕で走れてしまったとのことで、ゴール地点に早く到着してしまうとやる気があると思われてしまうと考え、自らペースを落としていたことも。さらに、中・高の校内マラソンではいつも10位以内に入っていたこともあるそうです。そんなユキは、箱根駅伝では第6区を担当します。
第8位 坂口 洋平(キング)
出典: 風が強く吹いている ©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会
第8位はキングこと、坂口洋平。アオタケの202号室に住む、社会学部4年生です。元サッカー部。クイズ番組が大好きで、知識豊富。自称クイズ王とのこと。それが由来となって“キング”というあだ名がついたそうです。漫画版では関西出身とのことで、関西弁でしゃべるのが特徴です。キングは頭に血が上りやすいタイプのようで、すぐに声を張り上げてしまうようです。初めて竹青荘(アオタケ)のメンバーでランニングをするとなったとき、蔵原走(カケル)が人間らしい生活もできないアオタケの面々と箱根駅伝を目指すのは無理だと言うと、「あのなァ、オレらはお前みたいに生活が陸上でできとらんのや!!」と言い返します。それに対してカケルが「じゃあ生活を陸上にしろ」と言うと、キングは「っくー朝から頭に血ィのぼったおかげで、低血圧治ったわー!!!」と闘志を燃やしながら言っていたことも。さらにキングは場の空気に流されやすく、先のことはあまり考えないタイプ。その場その場で生きているような印象を受けます。しかし、カケルがアオタケに来たばかりのころも気さくに話しかけ、カケルが高校時代のチームメイトにつっかかってこられていたときには庇ったりと、優しい一面も持っています。そんなキングは、箱根駅伝では第8区を担当します。
第7位 杉山 高志(神童)
出典: 風が強く吹いている ©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会
第7位は神童こと、杉山高志。アオタケの205号室に住む、商学部3年生です。元々は地方出身者で、山道を10kmほど歩いて通学していたとのこと。そんな高志は、田舎では何をやっても1番だったことから“神童”というあだ名をついたそうです。神童は、箱根駅伝を目指すことに1番最初に賛成した人物。その理由として、清瀬灰二(ハイジ)は冗談で物を言う人でないことや初めて頼みごとをしてくれたことからとのこと。恩を忘れない、情に厚い性格を持っています。見た目からおっとりとした印象を受ける神童は、その見た目通り、穏やかな性格をしています。初めて竹青荘の面々で早朝ランニングに出かけたときには、どんよりとした空気が流れていましたが、神童が「けどなんか部活を思い出すよね」と笑顔で言っていたことも。他にも、平田彰宏(ニコチャン)のことを「おっさん」と言う蔵原走(カケル)に対して、「25歳はおっさんじゃないよ」とそっと発言していたこともありました。そんな神童は、箱根駅伝では第5区を担当します。
第6位 平田 彰宏(ニコチャン)
出典: 風が強く吹いている ©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会
第6位はニコチャンこと、平田彰宏。アオタケの104号室に住む、理工学部3年生です。清瀬灰二(ハイジ)たちよりも1年下の代だが、2年留年。そのため、ハイジたちより3歳年上です。ヘビースモーカーでニコチン中毒であることから、“ニコチャン”というあだ名がついたとのこと。部屋の扉から廊下へ煙があふれ出るほどタバコを吸っていましたが、箱根駅伝に向けての練習を始めてからは禁煙も始めたとのことです。元々陸上をやっていたニコチャンですが、高校時代には筋肉質な体型から長距離には不向きだと言われてきました。当時も5000mで17分を切ることができずに思い悩んでいたようすで、結局17分を切ることはできず、それ以来は走ることにも否定的でした。しかしとある日の練習で、高校時代から1番かけてほしかった「がんばれ」という言葉を受け取ってからは心境の変化もあったようで、否定的にならずに挑戦するようになったようです。そんなニコチャンは、箱根駅伝では第7区を担当します。
第5位 ムサ・カマラ
出典: 風が強く吹いている ©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会
第5位は、ムサ・カマラ。アオタケの203号室に住む、理工学部2年生です。タンザニア出身で国費留学生になるほどの頭が良いとのこと。さらにケニアでは送迎の車で学校へ通うほどのお金持ちらしい。そんなムサは日本語も上手で、流暢で丁寧な話し方をします。アツい言葉に動かされやすく、神童がハイジから初めて頼みごとをされたから箱根駅伝を目指すことに賛成すると、それを聞いたムサも自分も走ると言う場面も。影響されやすいかと思われるムサですが、しっかりと自分を持っているようす。記録会に参加したときに、蔵原走(カケル)が過去のチームメイトに遭遇し、カケルの過去の事件について触れられたときのこと。詳細について知らないアオタケの面々はカケルに不信感を抱きそうになってしまう事態に。そこでムサは「私は興味ありません!!」と言いながら耳をふさぎます。そして「過去のことは知りマセンが、2週間一緒に過ごして、カケルが悪い人には思えマセンデシタから!」と答えるのでした。そんなムサの優しさもあって、チームの輪が乱れずにすんだこともありました。さらにムサは仲間のことがだいすきなようです。ある日、ハイジがカケルに「自分が勝ったら一緒に箱根駅伝を目指そう」と5000m勝負を仕掛けたときのこと。勝ったのはカケルであり、アオタケのメンバーももうこれで箱根は諦めようというムードになりつつありました。そんなときに、ジョータとジョージが、ハイジやカケルみたいに走りたいと思ったと言い、みんなもそう思ったでしょ?と問いかけます。それに対してムサは、自分はみんなと走るのががとても楽しいし、アオタケのみんなで何かひとつのことをやることが初めてだから、と嬉しそうな表情を浮かべて言っていたこともありました。そんなムサは、箱根駅伝では第2区を担当します。
第4位 柏崎 茜(王子)
出典: 風が強く吹いている ©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会
第4位は王子こと、柏崎茜。アオタケの204号室に住む、文学部2年生です。生粋の漫画オタクで、部屋は漫画で埋め尽くされています。「人生の大切なことはすべて漫画から学んでいるといっても過言ではない」というほど、漫画に陶酔しているようです。容姿端麗で、その美しさから“王子”というあだ名がついたとのこと。漫画がだいすきということもあり、いつも部屋にこもりっきりな王子は運動が大の苦手なようす。ランニングをするときは、いつも清瀬灰二(ハイジ)に付き添ってもらいながら走っていました。さらに初めて5000mを計測した際には、33分13秒13という記録を叩き出すほど。走ることも嫌いなようすの王子でしたが、練習をしていく中で少しずつ変化が現れ、記録もどんどん伸び、走ることの楽しさも見出したようです。他にも、最初は漫画を守るために走り始めた王子ですが、自分が漫画を愛するように走ることを愛するハイジや蔵原走(カケル)の気持ちも理解できると発言しており、そんなハイジたちの想いが潰れてしまうならば走ってもいいと言う場面も。仲間思いな一面も持つ王子です。そんな王子は、箱根駅伝では第1区を担当します。
第3位 城太郎(ジョータ)と城次郎(ジョージ)
出典: 風が強く吹いている ©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会
第3位は、元サッカー部の双子、ジョータこと城太郎とジョージこと城次郎。アオタケの201号室に住む、1年生の双子です。2人とも女の子が大好きで、いつも彼女募集中とのこと。そんな2人ですが、箱根駅伝に出ればテレビに移れるかもしれないし、楽しそうという理由から箱根を目指すことにしたようです。楽しいことが好きで明るい双子のジョータとジョージですが、性格は非常に素直なようです。ハイジがカケルに、自分が勝ったら一緒に箱根駅伝を目指そうと5000m勝負を仕掛けたときのこと。勝ったのはカケルであり、アオタケのメンバーももうこれで箱根は諦めようというムードになりつつありました。そんなとき、ジョータとジョージはハイジとカケルの走りを見て、あんな風に走りたいと思ったと素直に感想を述べて、箱根を目指そうと言う姿も。そんな素直な性格を持っているジョータとジョージは、アオタケに欠かせない存在です。そんな2人は、箱根駅伝では第3区をジョータ、第4区をジョージが担当します。
第2位 蔵原 走(カケル)
出典: 風が強く吹いている ©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会
第2位はカケルこと、蔵原走。アオタケの103号室に住む、社会学部1年生です。走ることが嫌になったことはないと断言したこともあるカケルは、清瀬灰二(ハイジ)に走ること以外はバカだと言われるほど、走ること以外についてはあまり関心のないようす。高校時代には、インターハイで5000mの覇者となるほどの実力を持っています。しかし、“期待の逸材”でありながらも、当時の監督を殴ってしまったために名門大学への推薦は取り消され、部は一時的な活動自粛状態になってしまったとのこと。それからは1人で走ることに専念していたようで、誰かのために走るなんてもってのほかというタイプでした。さらに、なかなか素直になれないカケルは、アオタケのメンバーと共に練習を重ね、記録会などにも参加するも、まだ自分は箱根駅伝を目指していないと意地になっていたことも。それでも、ハイジをはじめとする竹青荘の面々と出会ってから変わっていき、“チーム”として走ることの意味や楽しさを見出し始め、ついには「本気で箱根を目指す」と宣言することに。そんなカケルは、箱根駅伝では第9区を担当します。
第1位 清瀬灰二(ハイジ)
出典: 風が強く吹いている ©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会
第1位はハイジこと、清瀬灰二。アオタケの101号室に住む、文学部4年生です。高校時代は強豪校で走るランナーでしたが、右ひざをはく離骨折してしまい、当分は走ることをやめなければいけない事態に。しかしその後、大学に入ってからはメンバーを集め、3年間待ち続けてついに集まった面々と共に箱根駅伝を目指します。アオタケでは炊事や掃除、練習メニューの作成など全てを担っており、なんでもできてしまうのではないかと思うほど。そんな器用なハイジですが、車の運転だけは苦手なようです。そんなハイジですが、“アオタケの鬼”と呼ばれることも。アオタケのメンバーを集めていたハイジが10人目となる蔵原走(カケル)が見つけ、さっそく箱根駅伝を目指そうとアオタケの面々に伝えるも、誰1人として賛成しなかったときのこと。なんとしても箱根駅伝を目指したいハイジは、過去にお金を貸したことやアオタケの一切合切を担っていることをダシに、鬼のように面々をじわじわと追い詰めていくのでした。さらに、アオタケが“陸上競技部錬成所”だと伝えずに入居させ、10人揃ったところで唐突にその事実を明かして箱根駅伝を目指すと言うほどの鬼っぷりを見せています。鬼のような一面もあるハイジですが、アオタケの面々のことをよく観察しており、何かあると気にかけてくれるような優しさや寛容さも持っています。そんなハイジは、箱根駅伝では第10区を担当します。
魅力度ランキング、まとめ!
出典: 風が強く吹いている ©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会
今回は主にアニメと漫画を基に『風が強く吹いている』に登場するキャラクターの魅力度を基準とし、独自にランク付けしたものについて紹介しました。それぞれが強い個性を持ったキャラクターが登場する本作。ぜひ1人1人にも注目してみてください。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。