『Fate/stay night』の主人公である衛宮士郎は、偶然が重なったことで聖杯戦争に巻き込まれていき、セイバーを召喚して戦いに身を投じていきます。
そんな衛宮士郎はどんな人物なのか、また各ルートにおいてどのように立ち振舞っているのかを紹介していきましょう。
衛宮士郎の過去やアーチャーとの関係には様々な秘密が存在しているため、ぜひ最後までチェックしてみてください。
普段は学生として過ごしていた衛宮士郎
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
奈須きのこが原作を手掛ける『Fate/stay night』の主人公・衛宮士郎は身長167cm・体重58kgとなっており、慎重の低さと童顔をコンプレックスにしている少年。
「正義の味方」になることを理想として、そのために学校では人助けと称して物の修理や頼まれごとを引き受けています。
物を修理することを得意としているだけでなく、料理など家事全般をこなす万能さを持ち合わせており、弓道部に所属していた頃は百発百中の上で前を披露していたことも。
しかし、偶然にもサーヴァント同士の戦いを目撃してしまったことにより、衛宮士郎は聖杯戦争の運命に巻き込まれていくことになるのでした。
10年前の冬木市大災害の生き残り
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
衛宮士郎は物語から10年前に発生した冬木市大災害の数少ない生存者という重苦しい過去を持っており、その際に魔術師である衛宮切嗣によって助けられ、養子として育てられます。
衛宮切嗣に助けられたことで、衛宮士郎は彼に対して強く憧れるようになり、自分も彼のような正義の味方になって皆を救って幸せ手にしたいという理想を抱くようにもなりました。
その結果、衛宮士郎は人を助けられるなら自らを厭わない生き方を取るようになり、聖杯戦争で行動を共にする遠坂凛や学校の友人から、しばしば指摘されることも。
また、衛宮士郎は養父となった衛宮切嗣にお願いして魔術の指導を受けており、物語開始に至るまで欠かさず鍛錬に励んでいるものの、「強化」の魔術しか扱えずにとどまっています。
人助けを生き甲斐として生きる少年
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
衛宮士郎は自分自身を顧みずに人助けに奔走する性格をしており、学校では様々な要望に応じて物の修理や頼まれごとを安々引き受けています。
人助けこそが人生の生きがいとなっており、その反動か人助け以外のことには興味がないだけでなく、興味を持てない性格となってしまいます。
そのため、物語において間桐桜が抱いている好意に鈍感であり、遠坂凛の激しい感情にも疎いといった様子が描かれています。
また、冬木市で起きた大災害で唯一生き残ってしまったことから、自分は人のために生きなければならないという強迫観念と似た義務感によっても、そう突き動かされています。
聖杯戦争ではセイバーのマスターとして参戦
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
サーヴァント同士の戦いを目撃してしまったことにより衛宮士郎は殺されそうになりますが、逃げ込んだ蔵の中で偶然にもセイバーを召喚するのでした。
これにより、衛宮士郎はセイバーのマスターとして聖杯戦争に参加することとなります。
魔術師としては「強化」の魔術と物質の構造を把握できる目だけでしたが、遠坂凛との共闘を経ていくうちに、「投影」の魔術も使いこなしていくように。
物語の最終局面では「視認した剣などの構成や本質を捉え、複製して蓄える」という能力を持つ固有結界「無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)」を持つようになり、強敵である英雄王・ギルガメッシュを圧倒するほどの力を見せます。
セイバールートでの衛宮士郎
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
セイバールートにおける衛宮士郎は最強の敵とも言えるサーヴァント・バーサーカーと対峙することになり、そこでセイバーの「勝利すべき黄金の剣(カリバーン)」を複製して勝利に導いています。
その後は聖杯戦争を終結させるために自ら聖杯を召喚して壊そうと画策して、「王の選定をやり直す」という願いを持っていたセイバーもそれに同意。
その際、衛宮士郎は自身の体に埋め込まれていたエクスカリバーの鞘である「全て遠き理想郷(アヴァロン)」をセイバーへ返却します。
最終決戦ではセイバーがギルガメッシュを倒し、衛宮士郎はアヴァロンを投影して言峰綺礼を倒すと、セイバーに聖杯を壊すように命令。
これによって衛宮士郎はセイバーの悲願を叶えることに成功し、セイバーもまた互いの気持ちを伝えあうことができ、そしてセイバーは消えて幕を閉じます。
凛ルートでの衛宮士郎
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
衛宮士郎は遠坂凛のサーヴァントであるアーチャーに惹かれていきますが、アインツベルンの城で対峙することになり、そこでアーチャーの正体が未来の世界で英雄となった衛宮士郎本人であることを告げられます。
同時にアーチャーが自分殺しの矛盾を狙う理由も明かされますが、衛宮士郎は彼の発言を否定して、自ら掲げている理想は間違いではないと信念を貫くのでした。
最終決戦では衛宮士郎はギルガメッシュを圧倒して追い詰めますが、寸前のところで消滅したと思われたアーチャーに救われることに。
そしてアーチャーは消えゆく間際、遠坂凛に自分自身である衛宮士郎のことを託すと、満足した表情を浮かべながら消滅します。
桜ルートでの衛宮士郎
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
戦いの中でセイバーを失ってしまった衛宮士郎でしたが、その時にライダーのマスターは間桐桜であること、さらに間桐臓硯が彼女の命を握っていることも知らされます。
そこでイリヤスフィールを頼ろうとしますが、その時に消滅したはずのセイバーがバーサーカーを倒す瞬間を目撃しますが、セイバーが次に刃を向けたのは衛宮士郎でした。
アーチャーの犠牲で辛くも生還した衛宮士郎でしたが左腕を失うこととなり、そこでアーチャーのからの提案で彼の腕を移植しますが、一方で一連の騒動である「黒い影」を操っているのは間桐桜であることが判明します。
最終局面において衛宮士郎はセイバーオルタを退けると、間桐桜を黒い影から解き放つことに成功。
最後に大聖杯を破壊しようとしますが、寸前でイリヤスフィールが静止すると大聖杯の起動を収めることに成功して、物語と第五次聖杯戦争の幕が閉じます。
遠坂凛のサーヴァント・アーチャーの正体は衛宮士郎本人!
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
凛ルートでは、彼女のサーヴァントであるアーチャーと衛宮士郎は同一人物であることが明かされることになります。
物語において衛宮士郎はアーチャーの剣技などに惹かれていきますが、後に直接刃を交えると、己の理想や信念を懸けた戦いが繰り広げられることに。
そこで、物語中に散りばめられた衛宮士郎とアーチャーの共通点などを紹介していきましょう。
衛宮士郎とアーチャーにある共通点
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
最大の共通点は、衛宮士郎とアーチャーは遠坂凛によって命を救われており、世界に一つしかない赤いペンダントをアーチャーが肌身離さず所持し続けていたことから分かります。
凛ルートの序盤ではランサーによって一度殺されてしまった衛宮士郎ですが、遠坂凛がペンダントに魔力を込めて蘇生させるシーンがあります。
これによって衛宮士郎は生き返りますが、そばに落ちていた赤いペンダントを「命の恩人」として大切に持ち続けるようになるのでした。
遠坂凛もまた、世界に一つしかないはずの赤いペンダントが衛宮士郎とアーチャーが持っていることを知ると、二人の正体や因果関係を徐々に気づいていくようになります。
各ルートで異なる衛宮士郎の姿にも注目!
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
主人公である衛宮士郎は、各物語によって立ち位置や振る舞いが大きく異なっているため、三者三様の姿を楽しむことができます。
特に凛ルートでは、衛宮士郎と未来の自分であるアーチャーとの対決が描かれており、己の信念や理想を賭けた戦いが展開されているため、多くのファンが虜になっています。
また、『Fate/stay night【Unlimited Blade Works】』では英霊王・ギルガメッシュとの戦いなどで名言を残していることから、見逃すことはできません。
一見して主人公としては頼りなさそうな外見をしている衛宮士郎ですが、根差されている「人助け」の想いから戦いに身を投じていく様子に注目です。