本作「神達に拾われた男」の著者はRoyであり、2014年に小説投稿サイト『小説家になろう』にて連載が開始された異世界転生もののライトノベルで、所謂なろう系作品です。漫画が『スクウェア・エニックス』から刊行されており、2020年10月からアニメが放送予定となっています。中年男性である竹林竜馬はブラック企業に勤めており、仕事に追われる日々を過ごしていました。休みもろくになく、まともな食事も取らずに過ごす毎日。自分は何の為にいきているのだろう・・・？そんな疑問を持っていた竜馬が眠りから覚めると、目の前には3人の神様がいました。いきなり死んでしまった竜馬ですが、意外にもその現実をすんなりと受け入れ、異世界へと転生することに・・・。異世界で生きることを使命とされた竜馬は、魔法の力を授けられ、異世界へと旅立っていくのでした。竜馬が転生した異世界では魔法が発達しており、竜馬も神様から魔法の力を授けられます。今回はアニメ化に先立って、物語のあらすじをご紹介していきたいと思います。ネタバレを含む内容となっていますので、まだ見ていない方は注意してくださいね！
目次
第10話 作戦会議
共同トイレの汲み取り槽内で疫病が蔓延していることを発見した竜馬は、ギルドマスターであるウォーガンに相談しに行きます。そこには、ギルドマスターに話しを聞きに来ていたジャミール公爵家の人たちが集まっていました。事態を報告するのに好都合だと思った竜馬は、その場で疫病の話をするのでした。ジャミール公爵家の人間は竜馬のことを心配し、別の者に作業をさせようとしますが、健康レベル7、生命強化レベル3、趙回復力レベル3、耐久力強化レベル6の竜馬以上の適任者はいません。それに納得したラインバッハは、竜馬に疫病の対処を任せることにするのでした。
とにかく竜馬が心配なエリーゼ
ラインバッハの妻であるエリーゼは、竜馬のことを物凄く気に入っており、まるで自分の本当の息子のように心配しています。疫病が発覚した時も、疫病よりも竜馬の身を案じていました。竜馬が感染の可能性も考えて、別の宿に泊まろうとした時には、泣きながら引き止め、半ば強引に自分の家に泊まらせるのでした。こんな美人で優しい貴族の方に心から心配してもらえるなんて、竜馬は幸せ者ですね！
第11話 清掃作業
竜馬が29本の汲み取り槽の清掃を行い、冒険者たちは竜馬が作業中、その周辺の見張りを交代で担当します。まずは病気を特定する為に、病原菌を鑑定する竜馬。鑑定の結果、病気はイダケ病ということが判明しました。病名がわかった瞬間に、その特効薬の製法が浮かんだ竜馬は、ギルドマスターに伝えるように指示するのでした。特効薬の製法がわかったのは、神様から与えられた知識のおかげでした。1日1本のペースで進めていく予定でしたが、スカベンジャースライムの分裂と竜馬の頑張りにより、わずか4日で汲み取り槽の清掃を終わらせてしまいました。
冒険者たちからの評価
見張りを務める冒険者たちは、みんな竜馬よりもランク上の実力者たちでした。しかし、竜馬の実力を目の前で見た冒険者たちは、竜馬がランク以上の実力を持っていることを認めます。また、仕事に一生懸命で素直な態度の竜馬は、冒険者たちからの信頼を得ることになるのでした。
第12話 過去と未来
竜馬の父は刀匠でした。刀匠は生計を立てるのに苦労しますが、父は凄腕だったため、わずかな依頼でも家族を養うことができ、時間に余裕のある父は、家にある稽古場で毎日竜馬に武術の指導をしていたのです。父と一緒に居られることが幸せだった竜馬ですが、ある日同級生に絡まれ、ケガをさせてしまいます。パンチを避けただけの竜馬でしたが、嘘をつかれケガをさせたことになってしまったのです。それを聞いた父は、竜馬に暴力を振るい、反省させようとします。竜馬の意見は一切聞かずに・・・。父との距離が離れていく竜馬でしたが、唯一2人を繋いでいたのは母でした。しかし、父が工房で亡くなって以降、母は仕事を始め、最期は過労で亡くなってしまいます。父に裏切られ、母を失い、人の温かみを諦めていた竜馬でしたが、ジャミール公爵家と出会ったことで、人の温かみを思い出すのでした。
第13話 魔法の訓練
ジャミール公爵家のギムルへの旅の目的はエリアリアの実践訓練も兼ねていました。エリアリアに魔法で遊ぶ方法を教えると約束していた竜馬は、一緒に訓練をすることに。火と氷の魔法が得意なエリアリアに「リトルファイアーフラワー」という花火のような魔法と、「バブリーウォーター」というシャボン玉のような魔法を使った遊びを教えるのでした。魔法での遊び方を教えてもらったエリアリアは、楽しく訓練に臨むことが出来たのです。
竜馬のセンス
エリアリアは魔力量が多く、制御がまだ出来ていないため、安全を考慮して竜馬はエリアリアとは別の場所で訓練を行うことに。カミルから攻撃魔法を教えてもらうのですが、あっという間に習得してしまい、カミルが教えることは無くなってしまいます。そこで、セバスが空間魔法を教えてくれることになるのです。「テレポート」を使える竜馬は、「ディメンションホーム」と「ワープ」もコツを教えてもらうとすぐに習得します。訓練を終えた竜馬は、習得した魔法をみんなに見せるのですが、とても一日で習得出来る数ではないので、改めて竜馬の魔法のセンスに驚くジャミール公爵家なのでした。
第14話 魔獣討伐
魔法の訓練を終えた竜馬たちは、エリアリアの実践と冒険者ギルドに出す依頼を決める為に坑道を調査することになります。竜馬はエリアリアたちと一緒に坑道の中へ。ケイブマンティスが4匹を接近戦で蹴散らす竜馬。魔法だけでなく、接近戦も出来ることにヒューズたちは驚きました。また多くのケイブマンティスを一気に足止めしたオリジナル魔法「プレイング・クレイ」には、その効果もそうですが、自分で作ったということに何よりも驚いていましたね。
本来は護衛など必要ない実力者
ラインバッハは1人で、ラインハルトとエリーゼは2人で行動の調査に向かいます。護衛を付けずに坑道に入っていくことに驚く竜馬でしたが、本来は護衛など必要のない人たちだったのです。3人とも一時は冒険者として活躍しており、ラインバッハに至っては、隣接国との小競り合いで武勲まで立てていました。ジャミール公爵家の人間は、ただの貴族ではなく、しっかりと実力の伴った人たちだったのです。
第15話 錬金術活用法
坑道からの帰り道、赤色になっている土を見た竜馬は、土には鉄の成分がまだ残っているのではないか？と思い、錬金術を使えば鉄が採れると言います。錬金術は謎が多く、詐欺の手口として使われることが多いことから、ラインハルトは実際に見せてくれと言います。竜馬は錬金術により、鉄以外の土を分離し、酸化鉄にします。ここから更に酸素を分離させることで純度100％の鉄を作り出しました。錬金術を疑っていたラインハルトでしたが、実際に出来た鉄を鑑定し、竜馬の錬金術を信じることになるのでした。
第16話 再び魔獣討伐
錬金術で作った純度100％の鉄が商売に使えると思ったラインバッハは午後の訓練から不参加となります。エリアリアは文句を言いながらも坑道の調査に向かいます。中には大量のケイブバットが存在し、とてもエリアリアの訓練にはなりそうにありませんでした。訓練にならないのなら・・・実験をしたいという竜馬は、「サウンドボム」という魔法を使います。これは音を大きくする魔法「ビッグボイス」と、目に届く範囲まで音を届ける魔法「ウィスパー」を組み合わせた合成魔法です。その効果は絶大でブラックベアーの鼓膜を破って気絶させるほどでした。この合成魔法を使うことで大量のケイブバットを一撃で倒してしまいました。
エリアリアからのプレゼント
竜馬にお世話になったエリアリアは、偶然見つけたメタルスライムを竜馬にプレゼントします。スライムの研究をしてきた竜馬からすればとても嬉しいプレゼントですね。新たなスライムを手に入れた竜馬の目は少年が誕生日プレゼントをもらった時のように輝いていました。鉄を餌にすればメタルスライムが生まれるかも・・・など新たなスライムの可能性に期待を膨らます竜馬なのでした。
第17話 モーガン商会
モーガン商会に交渉に来た竜馬とラインハルト。スティッキースライムの粘着液から作った布と糸、そして純度100％のインゴッドが交渉のアイテムです。布と糸は必ず売れると納得してもらえましたが、インゴッドは普通のものだと言われてしまいます。それはラインハルトがわざと通常のインゴッドを見せたからでした。その後に純度100％のインゴッドを見たセルジュはその出来栄えに驚きを隠せませんでした。商品の質に乗り気なセルジュでしたが、幼い竜馬が錬金術で開発したと聞いて、疑いを持ち始めます。実際に目の前で純度100％のインゴッドを竜馬が作ると、深々と頭を下げ、非礼を詫びます。こうして純度100％のインゴッドの交渉は上手くいったのでした。
第18話 大規模魔獣討伐
参加人数264人の大規模討伐に参加することになった竜馬。パーティーはミーヤやミゼリアなど顔なじみのメンバーで構成されており、竜馬以外全員ランクB以上です。しかし、竜馬の実力を知っているメンバーは竜馬がランクFということは一切気にしていませんでした。洞窟の中には大勢のケイブバットがいました。以前「サウンドボム」で一網打尽にした経験のある竜馬は、再び「サウンドボム」を使うことを提案します。しかし、これは気絶させるだけで、仕留めるのには手間がかかります。そこで、後ろからずっと付けてきているランク下のパーティーに手伝ってもらうことにするのでした。
第19話 休憩時間
一通り討伐を終え、休憩を取る竜馬はスライムたちに餌をあげます。エリアリアから貰ったメタルスライムとじゃれ合っていると、メタルスライムはまん丸の形のせいで山から転がり落ちてしまいました。竜馬は慌てて追いかけ、なんとか回収できました。するとそこには、洞窟内で竜馬たちの後ろを付けていたパーティーと別のパーティーがいて、何やら言い争いをしているようでした。大人が子供を囲って罵声を浴びせている姿を見かねた竜馬は仲介に入ることに。すると大人のパーティーは、竜馬もろとも倒そうとしてきました。それに反応した竜馬は、隙を作って子供たちを逃がし、圧倒的な戦闘力で一網打尽にしてしまいます。この時の竜馬は、いつもの優しい竜馬ではなく、相手に殺意を抱いていました。
第20話 報告
ウォーガンに呼び出された竜馬。子供たちを助けた竜馬でしたが、ギルド内での暴力沙汰に加え、集合場所には遅刻しています。何かの処罰が下されてもおかしくない状況ですが、竜馬へのお咎めは一切ありませんでした。助けを呼ぶ時間もなく、助けた6人の子供たちの供述が一致したことから、竜馬の判断は正当なものとされたのです。これにホッとする竜馬でしたが、ウォーガンが憔悴していることに気付きます。その理由は、竜馬を襲ったサッチは、ウォーガンが気に掛けていた冒険者の1人だったからです。ランクの壁にぶち当たったサッチは素行が悪くなっていきましたが、ある時から素行の悪い駆け出しの冒険者と組むようになりました。その駆け出しの冒険者たちは問題を起こさなくなり、実績も作っていったことから、サッチが若手の育成に力を入れるようになったと思っていたのに、実際は陰でより悪いことをしていたのです。サッチのことだけでなく、竜馬にも原因があると言うウォーガン。竜馬にはジャミール公爵家の後ろ盾があります。ほとんどその力には頼っていない竜馬ですが、周りからすればジャミール公爵家に気に入られているというだけで、竜馬に下手なことは出来ないのです。そのことに気付いた竜馬は自立することを決意するのでした。
これを見ればストーリーが丸わかり！後編（ネタバレ注意！！）まとめ
いかがだったでしょうか？今回ご紹介した内容は単行本の3～4巻に該当する内容となっています。自立を決意した竜馬が今後どのような異世界生活を送るのか楽しみですね！
