2020年秋から始まる『進撃の巨人 The Final Season』ではこれまでアニメーション制作を担当していたWIT STUDIOに変わって新しくMAPPAがアニメーション制作を行うことになりました。これまでのアニメーション制作会社とは異なる会社がアニメーションを制作するようになるわけですが、当然制作する会社が変わることでこれまでの進撃の巨人とはまた違ったアニメーション表現が取り込まれたシーズンになると思われます。今回は制作を新たに担当するMAPPAがどのような会社なのか、又どのような作品に関わってきたのかを調べてみることで『進撃の巨人 The Final Season』がどのように前シーズンから進化するのか考えてみたいと思います。
目次
そもそもMAPPAは誰が作ったのか?
MAPPAは2011年6月に丸山正雄さんによって設立されたアニメション制作会社です。丸山正雄さんはテレビアニメーション創成記の虫プロダクションで手塚治虫とともに活躍するなど、長い日本のアニメーション業界の歴史の中でも常に日本のアニメーションを牽引し続けた人物で、まさに日本アニメーション界の誇る名プロデューサーです。2016年4月には設立メンバーの大塚学さんが二代目社長となり、丸山さんは会長になられました。その後も2018年に仙台市にスタジオを設立するなど丸山さんが第一線を退かれた後もMAPPAは成長を続けています。
特に抑えておきたいMAPPAが制作に関わった作品3選
それではMAPPAの制作したアニメーション作品の内でも特に評価が高く『進撃の巨人 The Final Season』を観る前に是非とも観て貰いたい作品を三つ抜粋して紹介したいと思います!!
この世界の片隅に
MAPPAの制作したアニメーション作品の中でも最も評価の高いといっても良い作品がこの『この世界の片隅に』です。2016年に公開された本作ですが第90回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位、第40回日本アカデミー賞最優秀賞アニメーション賞、第41アヌシー国際アニメーション賞等々、他にも数え切れない量の賞を受賞しました。戦時中の何気ない日常を描いた作品ですが、その生活感を表現するために途方もない情報量の作画を要しており、細かくそして膨大な作業をやり抜いたMAPPAのレベルの高さがうかがえる作品です。
賭ケグルイ
2017年に放送されたアニメです。ギャンブルを題材とした作品ですが、生々しい人間同士の駆け引きを生き生きと、時に狂気を交えながら表現するという常に視聴者の目を釘付けにするような逼迫した表現が特徴で、非常にギャンブル作品として完成度の高いものになっています。こちらもMAPPAのレベルの高さがうかがえる作品となっています。
どろろ
2019年放送の手塚治虫の『どろろ』を原作としたアニメーション作品です。MAPPAを設立した丸山正雄さんは元々虫プロダクションとして原作者の手塚治虫と共に働いていた方なので、まさにMAPPAにふさわしい作品だと言えますね。手塚プロダクションとMAPPAの共同制作作品です。
MAPPAのここがすごい!!
MAPPAは他のアニメーション制作会社とはどのような点が違いどのような点が優れているのかをここでは紹介したいと思います。先ほど紹介した通りMAPPAが手がけたアニメーションとして最も評価が高いのは『この世界の片隅』ですが、この『この世界の片隅に』を見た人なら分かると思うのですが、とにかくMAPPAの手掛けた作品は情報量が多く味わいのある表現がされているところが強みです。何気ない描写ですが主人公が箸を使って食事をするシーンでも、一つ一つ箸を手に取って、持ち替えて、ご飯をつかんで、口に運び、もう一度丁寧に箸を持ち替えてから、机に置き直すという細かい描写をしっかりと描いています。この膨大な情報量を見事に描ききるというMAPPAの技術力は、今のところではMAPPAでしか持っていない素晴らしいものであると言えるでしょう!!秋から始まる『進撃の巨人The Final Season』でも画面の隅々まで観察してみて下さい!!きっと面白い発見があると思いますよ!!
『進撃の巨人 The Final Season』制作会社MAPPAを徹底解剖まとめ
いかがでしたか?MAPPAはこれまでも数多くの質の高いアニメーション作品を世に送り出しており『進撃の巨人』の幕引きをアニメーションで描ききるという大役を担うにふさわしい会社であると言えるのではないでしょうか?『進撃の巨人 The Final Season』を含めてこれからのMAPPAが手がける作品に期待が高まりますね!