見れば健康に気を遣いたくなる!?でおなじみの人気漫画「はたらく細胞」。2018年7月からはアニメ化されたことにより、今後とも注目を集めていくでしょう。体内で暮らす小さな小さな細胞たちの日常を描いた本作では、細胞ならではのドラマチックな出来事がたくさん起こります。
出典: はたらく細胞 ©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction
漫画として多少誇張されている部分はありますが、体内にいる細胞たちがそれぞれの役割を日々こなしていると考えると、なんだか健気に思えてきますよね。
出典: はたらく細胞 ©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction
そんな「はたらく細胞」ですが、作中では印象的な名場面が数多く登場しています。今回は「はたらく細胞」の名場面トップ10を紹介していきます。
目次
小さいけど壮大なストーリーが魅力
出典: はたらく細胞 ©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction
「はたらく細胞」は体内に存在している何十兆もの細胞たちが日々どのような活動をしているかを擬人化して描いた作品です。ヒトの体というのはよくできており、膨大な数存在している細胞たちが、システム化された動きを忠実にこなすことによって、生命を維持することができています。
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細胞一つ一つは微細なものではありますが、それらが一つの体の中で、ワラワラと活動を続けているのは、なんともスケールの大きな話になりますね。
第10位 花粉を一掃!ステロイド
出典: はたらく細胞 ©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction
体内にスギ花粉が侵入してきたときのお話です。白血球やB細胞たちによって次々と排除されていくスギ花粉でしたが、スギ花粉に反応したマスト細胞は、大量のヒスタミンを分泌し、体内にアレルギー反応を起こしてしまいます。
アレルギー反応を起こした体内では、はなみず、くしゃみ、涙などが大量に分泌され、細胞たちは大洪水の被害に遭ってしまいます。
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そんな中、赤血球が謎の黒い球を体内に届けに着ました。その中から登場したのは、ロボットの姿をしたステロイドです。ステロイドはスギ花粉を一掃すべく、あちらこちらを爆破していきます。スギ花粉は排除することができたものの、周辺にも被害が及んでいたため、細胞たちはかなりの迷惑を被ってしまいました。
ステロイドには副作用がある
出典: はたらく細胞 ©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction
ステロイドは「副腎皮質ホルモン」という名前の薬品です。強力な抗炎症作用と免疫抑制作用を持つ薬剤で、ヒスタミンの過剰分泌によって起きた諸症状やアレルギー反応を抑えます。作中では、スギ花粉騒動を一掃する役目を担いましたね。
しかし、このステロイドは過剰摂取してしまうと副作用を起こしてしまうこともあります。細胞たちが迷惑を被らないように用法には注意しなければいけません。
第9位 笑うと活性化!NK細胞
出典: はたらく細胞 ©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction
NK細胞ことナチュラルキラー細胞は、全身をパトロールしながら、がん細胞やウイルス感染細胞などを見つけ次第攻撃するという細胞の一種です。作中では、好中球やキラーT細胞と共に、がん細胞の排除などで活躍をしました。
そんなNK細胞たちががん細胞と対峙していたときのことです。強力な戦闘力で免疫細胞たちを圧倒していたがん細胞たちに対して、NK細胞たちはピンチに陥ってしまいます。そんな中、ふとしたきっかけでNK細胞が大爆笑し、パワーアップします。
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実は、NK細胞は「笑い」による刺激が間脳に伝わることで、神経ペプチドという情報伝達物質が活発に生産され、NK細胞に付着することで活性化します。なので、大笑いしたNK細胞は、パワーアップして、がん細胞を倒すことに成功します。
このシーンを見てから、笑った方が健康にいいんだなと思った人も多いことでしょう。
NK細胞はストレスに弱い
出典: はたらく細胞 ©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction
笑うことで活性化するNK細胞ではありますが、逆にストレスを感じることで、リンパ球の働きが低下し、免疫力が下がるため、弱体化してしまいます。笑うと元気になって、ストレスがたまると弱くなる、私たちと同じような特徴を持っていますね。
第8位 樹状細胞がみんなを活性化させていく
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樹状細胞は周囲に突起を伸ばした大樹の中で、ウイルス感染細胞や体内に進入してきた細菌のだんぺんを抗原として提示し、他の免疫系の細胞に伝えるという役割を担っています。
樹状細胞の役割はこれだけではなく、免疫細胞たちを活性化させるということもできます。その方法は、作中ではユニークな形で描かれています。
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悪玉菌たちに苦戦を強いられている免疫細胞たちに対して、過去の恥ずかしい写真をバラまくことで活性化を促しました。何だか裏で色んなものを操ってそうなキャラクターでもありますね。
恥ずかしい写真はサイトカインという物質
出典: はたらく細胞 ©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction
免疫細胞たちを活性化させた恥ずかしい写真は、サイトカインという物質です。このサイトカインを樹状細胞が生み出すことによって、免疫細胞を活性化させることができます。
免疫細胞たちにとってはたまったもんじゃないですね。
第7位 記憶細胞の予言… 記憶細胞
出典: はたらく細胞 ©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction
記憶細胞は、過去に体内に侵入してきた細菌などの抗原を記憶する役割を担っています。記憶した抗原によって、B細胞が抗体を製造し、細菌などに対処することができます。
そんな記憶細胞ですが、キャラクターとしては、過去に見かけた細菌などを古くから伝わる言い伝えとして、記憶しており、スギ花粉が襲来した時には、体内で世界の終焉を告げるような大災害が起きることを予言しました。
出典: はたらく細胞 ©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction
実際、ヒスタミンによるアレルギー反応に伴う大洪水や、ステロイドによる大惨事など大変な目に遭ったのは事実ですが、記憶細胞は過去にも同じ光景を見ているはずなのですが、すっかり忘れてしまっています。
忘れっぽい記憶細胞
出典: はたらく細胞 ©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction
本来、過去に侵入してきた細菌などを記憶している細胞ではあるのですが、同じことが起きても、過去に起きたことだとは考えず、古くからの言い伝えとして覚えているため、対処が遅れてしまうことが度々あります。
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特に、記憶細胞が提示する抗原によって、抗体を作り出すB細胞にとってみれば、肝心なことを覚えていない記憶細胞は役立たずも甚だしいですね。
第6位 好酸球にしかできない役目とは?
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免疫細胞の一種でもある好酸球。体内に侵入してきた細菌に対しては、まったく歯が立たず周囲から頼りにならない存在として見られていました。しかし、好酸球の役目は、細菌を排除することではなく、体内に侵入してきた寄生虫を駆除することにあります。
寄生虫の駆除に関しては、スペシャリストでもある好酸球は、アニサキスが侵入してきたときも、他の免疫細胞が苦戦する中、見事に倒すことができました。
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体内に存在している細胞には、たくさんの種類がありますが、中には、こういったピンポイントで活躍する細胞もあるということがわかりますね。
褒められると弱い好酸球
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アニサキスを倒したことで株が急上昇した好酸球。普段は多様りない存在として周囲から見られていたのに対して、一転して拍手喝さいを受けました。普段はクールな好酸球ですが、褒められるのには弱いらしく、照れてニヤけた顔を見せてくれましたね。
第5位 「ばいばい菌だ」 白血球
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第1話の名場面ですね。肺炎球菌に対して苦戦をしていた白血球だったのですが、うまく気管支に誘い込むことで、くしゃみと一緒に体外に追い出すことに成功します。
このくしゃみの瞬間に白血球が言い放った決め台詞がこの「ばいばい菌だ」です。
出典: はたらく細胞 ©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction
どこかで聞いたようなセリフですね。絶妙なパロディ加減がこの作品の魅力ともいえますね。第1話のこのシーンには、「はたらく細胞」はどのような漫画なのかが詰まっていますね。
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他にもある「はたらく細胞」のパロディシーン
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ばいばい菌以外にも、「はたらく細胞」では、微妙なパロディシーンがあります。それは、デング熱の話のことです。
蚊を媒介して体内に侵入したデング熱ウイルスは、天狗のお面の姿をしていたのですが、そのお面の不思議な魅力に取りつかれた、ランゲルハンス細胞は、お面をつけてしまったために、デング熱ウイルスに感染してしまいました。
この時のシーンは、さながら「ジョジョの奇妙な冒険」に出てくるディオが仮面を着けたシーンみたいでしたね。
第4位 T細胞パーフォリン・キャノン・パンチ!! キラーT細胞
出典: はたらく細胞 ©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction
普段は、体内に侵入した細菌やウイルスを排除する殺し屋のキラーT細胞。
がん細胞が来襲した際には、がん細胞の圧倒的な力の前にピンチに陥ってしまいます。免疫細胞たちが諦めムードになっていく中、キラーT細胞は最後の奥の手として、この「T細胞パーフォリン・キャノン・パンチ」を繰り出します。
これは、パーフォリンというキラーT細胞が感染細胞を攻撃する際に放出する物質を用いた業なのですが、キラーT細胞的には、「体を守りたい」という気持ちが己の中で最大限に高まったときにのみ放てるという伝説の技で、究極秘奥義として存在しています。
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ピンチだったキラーT細胞は、窮地のところで、このT細胞パーフォリン・キャノン・パンチ」を放ち、がん細胞に打ち勝つことができました。
胸腺時代から練習していた技
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キラーT細胞は、胸腺学校時代からこの「T細胞パーフォリン・キャノン・パンチ」の練習をしていました。周囲から、そんな技できるわけないと馬鹿にされても愚直に努力を続けていた結果、一番重要なところで技を繰り出すことに成功しました。
第3位 血小板、すり傷を血栓で塞ぐ! 血小板
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「はたらく細胞」の中でも、人気が急上昇している血小板。小さな体で大きな仕事をこなす彼らは、作中でも大活躍します。
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すり傷ができた話では、傷口から侵入してきた細菌たちに白血球が苦戦する中、傷口を塞ぐ血栓を作り上げ、細菌が侵入してくるのを防ぎました。ピンチに陥ったときでも、いつもの調子で仕事をこなしてくれる頼りになる仕事人ですね。
お仕事に必要なフェブリンと凝固因子
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血小板たちが傷口を塞ぐのに欠かせないのがフェブリンと凝固因子というものです。
フェブリンは血液の凝固にかかわるたんぱく質のことで、凝固因子によって、傷口を網の目が覆うような形で、塞いでくれます。血栓を作った後は、周囲の血球たちを利用して、二次血栓を作り出し、それが乾燥するとかさぶたになります。
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私たちもよく目にするすり傷ですが、その時には、こんなかわいい血小板たちが活躍していると想像すると楽しいですね。
第2位 がん細胞は何のために生まれてきたのか…
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体内でひそかに増殖をしていたがん細胞。本来は通常の細胞だったのですが、遺伝子の異常によって、無軌道に増殖するようになった細胞でもあります。これが周囲に転移していくことによって、体内の細胞を機能不全に陥らせてしまう細胞でもあります。
このがん細胞たちと対峙した免疫細胞たちは苦戦を強いられながらもがん細胞を倒すことに成功します。
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しかし、がん細胞とってみれば、ただ生まれてきたばかりに殺されなければならないという理不尽な運命を背負っています。ヒトにとって有害な細胞でもあるがん細胞ですが、がん細胞の立場に立ってみると、一体何のために生まれてきたのか、わからなくなってしまいますね。
がん細胞の最後の言葉は…
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免疫細胞たちを苦しめたがん細胞ですが、最終的には、援護に来たマクロファージやB細胞の助けもあり、あえなく撃沈します。
そんながん細胞が死に際、最後に放った言葉それは…
「がーん」
というがん細胞らしい最後でした。
第1位 力業でゴリ押すマクロファージ
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白血球の一種で、細菌などの異物を捉えて殺し、抗原や免疫情報を見つけ出したり、死んだ細胞や細菌などを片付ける掃除屋さんでもあるマクロファージ。細菌の殺傷能力は極めて高く、上品そうな見た目をしながらも、豪快なファイトスタイルで細菌たちを排除していきます。
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そんなマクロファージの一コマですが、体内に現れた黄色ブドウ球菌を排除するために現れたマクロファージは、「力業でゴリ押すわよー」の一言を言い放ち、細菌たちを一瞬にしてせん滅していきます。
マクロファージの殺傷能力の高さを表すエピソードとして印象的ですね。
赤血球を育てる役割も担う
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マクロファージは細菌の排除だけではなく、骨髄内で生まれた赤芽球の発育にかかわり、赤血球に育てていく役割も担っています。殺し屋、掃除屋でありながら、保育士の一面も持っているマクロファージです。
まとめ
出典: はたらく細胞 ©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction
細胞たちだからこそ巻き起こる出来事や名場面が盛りだくさんでしたね。今後も活躍を続ける細胞たちに注目です。