連載当初から熱烈な人気を保持しており、4月にはアニメ化と単行本9巻が発行される事で更に人気が白熱する事が見込まれている『SPY×FAMILY』。主人公一家のフォージャー家と一家を取り巻く個性豊かな登場人物達が織りなすスパイアクションとホームコメディは時にハラハラ、時に笑いを起こす事間違いありません。本記事では物語の始まりである第一話のストーリー紹介を行っていきます。興味を持った頂けた方は是非是非本作品を手に取ってみてください。
一話解説!!の前に……簡単に世界観を解説!
SPY×FAMILYの舞台は?
元々は同じ国でしたが、長い戦乱によって東西で分裂してしまいました。そうして出来たのが西国(ウェスタリス)と東国(オスタニア)という二つの国家です。両国は戦争が終結してから数年経った現在も被害は色濃く残っており、特に東国は復興の途中になっています。本作の舞台はこの東国(オスタニア)になります。東国(オスタニア)は平和ではありますが、再び戦争を目論む組織や戦争の火種を生むかもしれない物など、決して安心安全とは言えない状態で、水面下で火種が燻り続けています。
SPY×FAMILYの主人公は?
主人公は西国(ウェスタリス)の諜報機関である"西国情報局"の対東課WISEに所属する凄腕のエージェントです。東国(オスタニア)にスパイとして潜入しており、百の顔を使い分けながら様々な情報の収集や妨害工作などを行っています。スパイとしての暗号名は"黄昏"で、本名は明かされていません。本作はそんな黄昏の任務から始まって行きます。
SPY×FAMILY 一巻のストーリー
外務大臣の㊙写真を盗む
物語の始まりは東国(オスタニア)内で西国(ウェスタリス)の外交官が事故死した所から始まります。名目上は事故でしたが、その裏には東国(オスタニア)内の極右政党による暗殺でした。西国(ウェスタリス)への戦争を目論む彼等の計画を突き止めるべく動き出したのが主人公の黄昏です。黄昏は取引相手のエドガーに変装し、外務大臣がヅラだという証拠写真を奪います。こうして、この任務は幕引きを終えます。
次の任務 オペレーション梟(ストリクス)
任務を終えたロイドは汽車に乗り、新たな任務を請け負う事になります。それは東西平和を脅かす危険人物とされている国家統一党の総裁、ドノバン・デズモンドに近付いて不穏な動きを探る事でした。その為にまず、結婚して子供をこさえる必要があったのです。というのもデズモンドは引きこもりで用心深く、表舞台には中々姿を現しません。そんな彼が唯一現れるのは彼の息子が通う、イーデン校で定期的に開かれる懇親会です。その為、子供を入学させて懇親会に潜入する必要があったのです。なお、それまでの期間は一週間です。
オペレーション梟(ストリクス)に向けて
しかしながらオペレーション梟の達成は東西、並びに世界平和を守る鍵になるという重大な物で何としても達成しなければならない任務でした。諜報員が幾ら活躍したとしても誰にも知られる事は無く、勲章で称えられる事もありません。ですが、その上にあらゆる人々の日常が成り立っているのです。黄昏はよりよい世界の為に決意を固めてオペレーション梟に向けて動き出します。黄昏は首都バーリントで総合病院に勤める精神科医のロイド・フォージャーとして身分を偽装。更に新居を借りて住まいを整える事になりました。
孤児・アーニャとの出会い
環境を整えたロイドが次に着手したのは子供をこさえる事でした。ロイドは劣悪な環境の孤児院に赴いて読み書きの出来る子供を探します。そうして呼ばれたのがアーニャという少女でした。アーニャはとある組織の実験よって産み出された存在で人の心を読む超能力を持っています。彼女は保護対象を求めて転々としていました。そこでロイドの思う条件をクリアして見事彼の養子として引き取られる事になりました。
難儀な子育て
アーニャを引き取ったロイドでしたが子供との距離感や接し方が分からずに苦悩します。アーニャもロイドに捨てられたくない為にロイドの心を読んで奮闘しますが中々合いませんでした。そこでロイドは育児に関係する書類を集めて子供への理解を深めようとします。しかし、そこに書かれていたのはどれも"将来"が付くものばかりで、任務が終わったら離れる事になる自分達には到底役に立たなさそうな物ばかりでした。
アーニャの危機
ロイドは情報提供者のフランキーと出会う為に出掛けます。どうしてもついてこようとするアーニャを部屋の前にバリケードを設置するという荒業で封じ込めますが、それが仇となり、彼女は部屋に入ってスパイで使う通信機器を使用してしまいます。その結果、前の任務で変装したエドガー一派に居場所を突き止められてしまいアーニャが人質になってしまいます。ロイドはリスクを恐れて仕切り直そうとしますが、その背後からバットを振り上げられます。
アーニャ奪還作戦
しかし、そんな程度でやられるロイドでは無く、倒した後逆に男に変装して敵地へと乗り込みます。そこでアーニャを救出した後、自分がスパイになろうとした切っ掛けを思い出します。"子供が泣かない世界を作る為”ロイドがスパイを志した理由はそれでした。ロイドは小麦粉で煙幕を作り、数で勝るエドガー達をあっという間に倒しました。
父と子
倒した後、ロイドが戻って来るとアーニャが待っていました。アーニャはロイドに抱き着くと一緒に帰りたいと漏らしました。ロイドは彼女を危険から遠ざけて他の方法を模索しようとしましたが、彼女が4回も里子に出されている事などから考えを改めて一緒になる事を決めました。路面電車で揺られる二人の姿は事件を経て縮まりました。
入学試験
新居に移って後日、イーデン校の入学試験を受ける事になります。アーニャは受験者達の心を読み取って解こうとしますが、答えが分からず焦ってしまいます。そんな時に思い出すのはロイドと一緒に勉強をした時間でした。アーニャは能力に頼らず自分の力で問題に挑みました。その結果、見事合格する事が出来ました。しかし、試験はこれで終わりではありません。次に待ち受けるのは二次審査"三者面談"です。内容には必ず、両親と3人で出席する事が条件になっていました。
終わり
以上がSPY×FAMILYの第一話になります。いかがでしたでしょうか。スパイとして優秀でありながら非常に徹しきれない主人公ロイド。超能力を持っていながらもまだまだ子供のアーニャ。仮初の親子に違いは変わりませんが、路面電車に揺られる二人の姿は紛れも無く親子の物だったと思います。かくして、二人が出会った事で物語はゆっくりと動き出して行きます。次の記事では第二話、ロイドは奥さんを探す為に婚活をする事になります。