『Fate/stay night』にラスボス的立ち位置で登場するのがギルガメッシュです。「人類最古の王」と称されているギルガメッシュは一体どんなキャラクターなのか、また、各物語においてどのような立ち振る舞いをしているのかを紹介していきます。使用する宝具や10年前の物語を描いた『Fate/Zero』におけるギルガメッシュの姿にも触れていくため、ぜひチェックしてみてください。
目次
人類最古の英雄王ギルガメッシュの魅力とは?
ギルガメッシュは『Fate/stay night』の物語で最終決戦の舞台で立ちはだかキャラクターとなっており、衛宮士郎とセイバーに圧倒的な力を持って彼らを苦しめます。『Fate/Zero』から存在し続けているサーヴァントでもあるギルガメッシュですが、なぜ第四次聖杯戦争が終わってからも第五次聖杯戦争に参加できているのでしょうか。今回はギルガメッシュについて紹介していくだけでなく、彼の持つ魅力や性格、どんなキャラクターなのかにも触れていくため、最後までチェックしてみてください。
『Fate/stay night』8人目のサーヴァント・ギルガメッシュ
『Fate/stay night』の物語でラスボスとして登場するギルガメッシュ。聖杯戦争は本来、セイバー・アーチャー・ランサー・ライダー・キャスター・バーサーカー・アサシンという7人のサーヴァントが召喚されますが、ギルガメッシュはその枠から外れた8人目のサーヴァントとして扱われています。物語序盤では「黄金のサーヴァント」と仮称されていましたが、中盤~終盤へと進むにつれてその正体を現していき、最終的に衛宮士郎とセイバーの前に立ちはだかります。
ギルガメッシュは王の中の王と言える傍若無人な立ち振る舞い
ギルガメッシュは古代メソポタミアのギルガメッシュ叙事詩などで語られ、「人類最古の王」として納められており、伝説だけでなく実在したとされる半神半人の英雄。自らを「王」と自称しながら、この世のあらゆる全てが所有物であるなどと発言しており、その振る舞いはまさに傍若無人と形容するに相応しいものに。自身に満ち溢れている言動を裏付けるかのように、サーヴァントが束になって戦いを挑んだとしても、制圧してしまうほどの高い戦闘力を有しています。また、ギルガメッシュの異名である「英雄王」は英雄の王という意味ではなく、「英雄たちの王」という意味で用いられており、宝具「王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)」には英雄たちの命を救った聖剣があれば、命を奪った魔剣が納められています。
ギルガメッシュの宝具は全ての宝具の原点を有する最強の存在
ギルガメッシュが使用する宝具は、全ての宝具の原点を自身の宝物庫に保管し、自由自在に取り出して扱える「王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)」が中心となっています。戦士としての技量やステータスはセイバーやランサーなどには到底及ばないものになっていますが、「王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)」には対英霊用の宝具が納められていることから、最強の存在として認知されています。また、ギルガメッシュの切り札は「乖離剣・エア」から放たれる「天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)」となっており、その威力は空間を切断するほど。セイバーとの戦いにおいては、彼女の放つ「約束された勝利の剣(エクスカリバー)」と衝突して相殺されてしまいますが、圧倒的な一撃により戦いも一瞬で決着がついてしまうほどとなっています。
ギルガメッシュは第四次聖杯戦争では遠坂時臣のサーヴァントとして登場
『Fate/Zero』で描かれている第四次聖杯戦争において、ギルガメッシュは遠坂時臣のサーヴァントとして召喚されますが、持ち前の王たる気高い性格によって、主従関係は逆転していました。さらには遠坂時臣が取る采配に不満を抱いており、その中で彼の弟子である言峰綺礼に興味を抱くと、遠坂時臣を殺害した後に言峰綺礼と同盟関係を結びます。ギルガメッシュは他のサーヴァントには全く興味を示しておらず、また聖杯にも関心を示していませんでしたが、彼の持つ財宝(=聖杯もその1つ)に手を出そうとする者を潰すという目的で聖杯戦争の戦いに加わります。その中でギルガメッシュは征服王・イスカンダルと問答したことにより、彼の王道に関心を示しては全力で戦うに相応しい相手と認め、「王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)」を「天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)」で粉砕しました。
ギルガメッシュは聖杯の呪詛を飲み込むことによって現世にとどまることに
ギルガメッシュは聖杯降臨の場でセイバーと一騎打ちすることになり、そこで圧倒的な力を見せつけますが、不意の攻撃によって聖杯の中身を浴びてしまうことになります。本来であれば聖杯の呪詛に飲み込まれて自我を失ってしまうところ、ギルガメッシュは圧倒的な魂の強さを持っているため、飲み込まれるどころか逆に飲み干してしまいます。これによって、ギルガメッシュは現世にとどまり続けられる肉体を手に入れて、その後は協力関係を結んでいた言峰綺礼と行動を共にするようになるのでした。第五次聖杯戦争が行われるまでの10年間ずっと現世にとどまり続けては、『Fate/stay night』の物語中盤~終盤で再びその姿を現すようになります。
各ルートにおけるギルガメッシュの立ち位置
第四次聖杯戦争の時から10年以上もの年月を現世で過ごしていたギルガメッシュですが、『Fate/stay night』の各物語では立ち位置が異なります。それぞれのエピソードにおいて、ギルガメッシュはどのように立ち回って戦い、最終的にどのような決着を迎えたのでしょうか。各ルートにおけるギルガメッシュの立ち位置について紹介していきますので、物語の内容が気になる方はぜひチェックしてみてください。
セイバールートでは…
『Fate/stay night』のセイバールートにおいて、ギルガメッシュは8人目のサーヴァントとして突如現れては、キャスターを倒してしまいます。衛宮士郎は8人目のサーヴァントの招待について、聖杯戦争を管理する言峰綺礼から聞き出そうとしますが、2人は協力関係にあることを告げられ、戦いは最終局面へと向かっていくことに。セイバーは決戦の前に衛宮士郎からエクスカリバーの鞘である「全て遠き理想郷(アヴァロン)」を返してもらったことにより、ギルガメッシュの一撃「天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)」を防ぐことに成功。衛宮士郎もまた言峰綺礼を複製した「全て遠き理想郷(アヴァロン)」で打ち倒すことに成功し、聖杯の器であったイリヤスフィールの救出にも成功して幕を閉じます。
凛ルートでは…
凛ルートを描いた『Fate/stay night[Unlimited Blade Works]』では、衛宮士郎とアーチャーは己の理想や信念を賭けて戦い、衛宮士郎が勝利したと同時に、ギルガメッシュが現れてアーチャーを倒します。その後、ギルガメッシュは聖杯の器であるイリヤスフィールの心臓を間桐慎二に埋め込んで不完全な聖杯を限界させてアヴェンジャーを召喚しますが、そこで衛宮士郎と対峙することに。「王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)」で圧倒していたギルガメッシュでしたが、衛宮士郎が「無限の剣製(アンリミテッド・ブレードワークス)」を展開させると形勢は逆転。最終的に衛宮士郎はギルガメッシュを打ち倒すことになりますが、ギルガメッシュは敗北の間際に彼の強さを認め、自身の敗北も認めることになります。
桜ルートでは…
桜ルートを描いている『Fate/stay night[Heaven's Feel]』では、ギルガメッシュは衛宮士郎やセイバーとは一切戦うことなく消えていくことになります。第四次聖杯戦争こと、聖杯が生み出した「この世全ての悪(アンリマユ)」を飲みほしたギルガメッシュでしたが、間桐桜が生み出した陰にあっけなく飲み込まれてしまいます。陰に飲み込まれてしまうと、セイバーのように黒化してしまうのが通常でした。しかしながらギルガメッシュの精神的の屈強さは相変わらずで、間桐桜の影飲みこまれてもなお、逆に影を飲みこもうとしていたほどであり、魂の強さが如実に表れているシーンとなっています。
圧倒的強さを持つギルガメッシュの魅力は尽きない!
『Fate/stay night』でラスボス的な立ち位置で登場するギルガメッシュは、各ルートによって迎える最後が大きく変わっています。『Heaven's Feel』ではあっけなく幕を閉じることになりますが、それでも他のルートでは「人類最古の王」として気高く振る舞っており、『Fate/Zero』から姿勢は変わっていません。特に、『Unlimited Blade Works』ではイリヤスフィールを守るホムンクルス2人に対して、純粋に忠を尽くそうする純粋さを評価しており、バーサーカーに対しても「最後に己が神話を乗り越えた」と賞賛しています。随所に王たる器量やギルガメッシュの持つ美学や慈悲が散りばめられているため、登場するシーンに注目すれば、彼の持つ思想などに惹かれてしまうことは間違いないでしょう。