真島ヒロ作の『FAIRY TAIL』では、数多くのキャラクターだけでなく、ギルド間の戦いが描かれていて、熱い戦いが繰り広げられています。「妖精の尻尾」たちの固い絆や支え合う仲間たちの様子は必見で、いずれも見逃せない名場面と言えるでしょう。その中から、今回は「妖精の尻尾」に所属する魔導士ナツ・ドラグニルをピックアップ!主人公としてどのような魅力を持っているのか、物語中のエピソードに触れながら紹介していきます。
目次
ナツの魅力1:「火竜(サラマンダー)」の異名を持つ滅竜魔導士
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
『FAIRY TAIL』の主人公であるナツ・ドラグニルは、「火竜(サラマンダー)」の異名を持つ魔導士で、その実力は他のギルドにも轟いているほど。火の滅竜魔法という特殊な魔法を操り、素手による格闘術を組み合わせた肉弾戦を得意としていて、高い身体能力を戦いの中で見せつけています。また身体はとても頑丈であり、銃弾を受けても出血する程度にとどまるほか、自属性である火の魔法は一切効かないという特徴を持ち合わせています。
火を食べて回復&パワーアップができる
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
滅竜魔導士の特徴として、ナツな火を食べることで魔力や体力を回復&増強させることができます。一方で火属性以外の魔法を食べると正気が無くなり、さらにはしばらく寝込んでしまうといった特徴も持ち合わせています。「楽園の塔」のエピソードではエーテリオンを食べたナツは一時的に魔力を回復させますが、火属性以外の魔法も含まれていたため、後に副作用で苦しむ様子が描かれていました。また自分の炎を食べることはできず、あくまで相手の魔法などによる火や炎のみ食べることができます。
ナツの魅力2:「妖精の尻尾」きっての問題児
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
「燃えてきた」という口癖が特徴的なナツは、熱血主人公という一面があるものの、日常パートではトラブルメーカーとしての側面が大きくなっています。ギルドへの依頼を受注して仕事に出かけるナツは、出先で依頼を達成するものの、当地で暴れ回っては建物を破壊するといった様子があります。この問題は評議会でも取り上げられる様子があり、何よりも一緒に仕事に出るルーシィが一番の迷惑を被っています。
器物損壊の事故はナツが原因になっていることが大半
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
ルーシィの家賃代を稼ぐため、ナツは親身になって彼女と一緒に依頼を受けていますが、出先で器物破損の事故を多く発生させています。そのため報酬額から修復代などが差し引かれ、結局ルーシィの手元には心許ない額しか残りません。そんな「妖精の尻尾」の器物損壊事故の大半はナツによって引き起こされており、ギルドマスターであるマカロフの悩みの種に。しかしナツは改善の気配を見せず、問題を起こすたびに叱られている様子があります。
ナツの魅力3:ハッピーと一緒に暮らしている
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
ナツのそばには青い猫のハッピーがいて、2人は幼いころからずっと一緒に過ごしてきました。依頼に出る時やギルド間での戦いなど、いかなる時も一緒に行動しており、離れ離れになっても探し出して見つけ出すといった展開が多々あります。ナツにとってハッピーはかけがえのない家族も同然であり、互いのピンチでは助け合いながら、同時に信頼し合っている関係にあり、誰よりも固い絆で結ばれているといえます。
リサーナと一緒に卵を孵化させる
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
ハッピーはナツが幼いころに拾った卵から誕生した猫で、その日からいつも一緒に過ごすようになります。しかし卵を拾った当時、どうすればいいか分からなかったところ、同じギルドのリサーナからアドバイスを受けて、大事に温めていくのでした。ナツとリサーナは仲睦まじい関係を築きながら、2人で大切に卵を温めていき、最終的に孵化させることに成功。ハッピーという名前も、ギスギスしたギルドの空気を一瞬で明るくしたことから由来しており、ナツにとって大切な家族になるのでした。
ルーシィの家によく転がり込む
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
ナツとハッピーは家族同然に一緒に過ごしていますが、特定の家に住んでいる様子が描かれていません。唯一ギルド本部が家のようなものと発言していますが、それ以前に仲間であるルーシィの家に転がり込んでいる様子が多くなっています。ただ勝手に上がり込むだけでなく、ベッドで寝たり風呂を使ったりなど、自宅同然に過ごしている様子も。その度にルーシィからツッコミを入れられていますが、それでも勝手に上がり込み続け、『FAIRY TAIL』の定番シーンと化しています。
ナツの魅力4:戦闘時における頭の回転が早い
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
敵味方問わず「勝負しろ」といって突っかかるナツですが、決して喧嘩っ早い性格というわけではありません。好戦的な様子も見受けられますが、ただ自身の実力を試して勝ちたいという気持ちが強いだけで、戦いそのものを楽しんでいるわけでもないのです。実際に戦いでは相手の魔法の特徴やスタイルを把握しながら戦っている様子があり、隙を見つけては一撃を与えるなど、常に勝つための方法を模索しながら戦っていることが窺えます。
頭脳派な一面だけでなく洞察力も優れている
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
戦闘において頭の回転の早さだけでなく、時として頭脳派な一面を覗かせているナツ。「冥府の門」との戦いにおいては、元評議員が闇ギルド「冥府の門」に情報を流していることをいち早く察知しており、誰よりもずば抜けた様子を見せることもしばしば。戦いの中でもその様子が窺えるため、ただ肉弾戦を得意としているわけではないことは、物語を追っていくうちに気づいていけるのではないでしょうか。
ナツの魅力5:乗り物酔いで危機に陥ることも
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
炎を纏いながら格闘術で戦い、時に頭のキレる様子が見て取れるナツですが、その一方で致命的な弱点を持っています。依頼を受注して出発する時に多く描かれていますが、ナツは乗り物に乗ると必ず酔ってしまい、全く使い物にならない状態になってしまいます。これは戦いの中でも適用され、いかだから大きな戦闘兵器など大小問わず、乗り物と認識してしまうと気分を悪くしてしまい、その場に倒れ込んでしまいます。
ハッピーに運んでもらえれば酔わない
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
本人も意識しないようにすれば問題ない様子がありますが、それでも何かとこじつけては乗り物酔いで倒れてしまうナツ。しかし例外として、ハッピーに掴まれた状態で空を飛ぶことは問題がなく、自由自在に空を駆けながら戦う姿もあります。ナツ曰く、「ハッピーは乗り物じゃない」と断言しており、明らかに意識次第でどうにでもなることが分かります。
ナツの魅力6:実はオシャレには気をつかっている
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『FAIRY TAIL』ではルーシィが様々な衣装を着ている様子が描かれていますが、ナツも服装の変化が乏しいものの、実はオシャレに気をつかっているという事実があります。黒とオレンジを基調とした服装は、マグノリアの仕立て屋に依頼して作ってもらった特注品で、火に燃えない衣服になっています。またサンダルも欠かさず一定であり、何よりトレードマークであるマフラーは肌身離さず身に付けています。
マフラーはイグニールから貰った大切なもの
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
ナツが肌身離さず身に付けているマフラーは、彼の育ての親であるイグニールから受け取ったもので、宝物と言えるものに。このマフラーはイグニールの鱗からできている特別製であり、アンナという女性が編んで作られたことが明らかにされています。しかしナツの大切なマフラーはゼレフによる死の魔法を防ぐ役割を果たし、白いマフラーが黒くなって消滅してしまうのでした。
ナツの魅力7:伝説の黒魔導士・ゼレフの弟
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
『FAIRY TAIL』最大の敵である伝説の黒魔導士・ゼレフは、ナツ・ドラグニルの兄であり、本名をゼレフ・ドラグニルと言います。2人が物語で初めて出会った際、ゼレフは「ナツ…」とひと言だけ話しては、涙を流す様子がありました。物語終盤では2人が激突する様子が描かれており、これまでにない激しい戦いが繰り広げられては、一瞬たりも見逃せない展開が続いていきます。
元々は400年前に生きていた普通の少年
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
ナツとゼレフは兄弟であり、400年前の時代に生きていた普通の少年でした。しかしナツは小さな村で過ごしていたものの、竜の襲撃にあって炎で身を焼かれて死んでしまうことに。その後、しっかりと墓に埋葬されていますが、ゼレフの手によって復活することとなり、それからはイグニールの下ですくすくと成長していくのでした。
ゼレフによって「ゼレフを殺すため」に蘇る
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
ゼレフがナツを蘇らせたのは家族を取り戻すためではなく、自身が不死の呪いにかかり、自分を殺すことを願ったことによる行為でした。「最後で最強のエーテリアスEND」として創られた命でもあり、ナツの真の正体は「END(エーテリアス・ナツ・ドラグニル」となります。エーテリアスとしての本能でゼレフを殺そうと行動するナツですが、次第に彼の弟として止めるという上で動くようになり、物語もクライマックスへと突入していきます。
ナツの魅力8:イグニールとは親子の絆で結ばれている
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竜によって死に、蘇生されたナツは、言葉も字も覚えようとしなかったことから、ゼレフの友人であるイグニールの下で育てられます。それからのナツは、イグニールの時間を共有するようになり、親子同然に過ごしていました。しかしある日こつ然とイグニールはナツの前から姿を消し、以降からナツは炎竜王と呼ばれたイグニールを探すようになります。
アクノロギアを倒すために滅竜魔法を教わる
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
竜によって育てられていたナツは、イグニールから魔法を教わっていました。それが滅竜魔法であり、これは最強のドラゴンであるアクノロギアを倒すための秘策として用意されたものです。しかしナツとアクノロギアが会敵した際、まだ太刀打ちできなかったことから、イグニールは再びナツの前に姿を現したものの、それが再開であり今生の別れともなるのでした。
ナツの魅力9:1年間の修行の旅で強くなったナツ
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アクノロギアによって探していたイグニールが倒されてしまいますが、その際に「もっと強くなってアクノロギアを倒す」という誓いを立てたナツ。その後、ナツは一人で修行の旅に出ることを決断し、より大きな力を身に付けて帰ってくるのでした。約1年間という修行の旅でナツは大きく成長しており、ギルド解散によってバラバラになった仲間たちを集めるなど、より頼もしくなった様子が見て取れます。
ゼレフを倒すための秘策「モード炎竜王」を修得
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
ナツはアクノロギアだけでなくゼレフを倒すという目標もあり、そのための秘策として、「モード炎竜王」という秘策を修得します。ゼレフの魔法に対抗できるだけでなく、大地すらも燃やし尽くすほどの大きな力を発揮できますが、一度使うと二度とは使えない諸刃の剣でもあります。「イグニールの執念」とも呼べる力であり、具体的には敵を一撃で倒すだけでなく、地形を変えてしまうほどの破壊力が秘められています。
ナツの魅力10:自身の存在に苦悩するナツ
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前向きな性格で敵味方問わず力比べを挑むなど、傍若無人ぶりが強いナツですが、作中では悩みらしい悩みを抱えている様子はありません。しかしナツが自分の正体について知ると、それまで思いもよらなかった真実に対して、大きく苦悩する姿が描かれています。最終的に自分らしい答えにたどり着いていますが、これまでにない苦悩を抱えたナツは珍しく、必死で自分と戦っていることが窺えます。
悪魔の力で蘇って龍に育てられた自分を思い悩む
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
ナツの生い立ちを振り返れば、竜の襲撃によって一度死んでおり、その後ゼレフによって蘇生されると、イグニールの下で育っています。これをナツは「悪魔の力で蘇り、竜に育てられた自分が人間と呼べるのか」と思い悩み、これまでにない苦悩となるのでした。やがて消滅の時が近づいていることも知らされると、悪魔としてか竜としてか生きていくことを迫られることになり、ナツは大きな問題に直面します。
イグニールからの選択肢を第3の回答で答える
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
やがて消滅する危機に直面して昏睡状態に陥っていたナツですが、悪魔として生きるか竜として生きるかの2択で、生き長らえることができることを教えられます。しかしナツは答えが決まっていたのかのような表情で「オレは人間だ。ナツ・ドラグニルだ」と答え、問いを出したイグニールも優しい表情で彼を見つめます。すると眠りについていたナツが復活し、戦いもクライマックスへと突入していくのでした。
まとめ
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
『FAIRY TAIL』の主人公ナツ・ドラグニルについて魅力を10個紹介しましたが、いかがでしょうか。傍若無人な様子が目立つナツですが、誰よりも仲間のために行動するだけではなく、自身の過去と直面した際は悩みます。特に育ての親であるイグニールとの絆は必見で、愛情を注いで育ててくれた親との別れは涙を流してしまうはず!ぜひアニメや漫画でも2人が再開するシーンを見てもらって、より大きく成長するナツの姿を見てみてください。