ソマリと森の神様は『ソマリと森の神様』は『WEBコミックぜにょん』で連載されているWebコミックです。人間が迫害され、絶滅寸前というファンタジーの世界を舞台にした物語で、それぞれのエピソードが心に残るものばかりです。そんな『ソマリと森の神様』という作品がどんなテーマを持っているのかを考察・紹介していきたいと思います。
目次
まずはじめに、ソマリと森の神様ってどんなお話?
ソマリと森の神様は様々な種族が共存し栄えているファンタジー世界が舞台となっていますが、人間は迫害され絶滅の危機に晒されています。そんな人間にとって過酷な世界で、とある人物が旅をしていました。その人物とは森の番人であり、一生森を守るためだけに存在するはずの機械、ゴーレムでした。さらに珍しいことにゴーレムは子供を連れていました。子供の名前はソマリといい、彼女は人間の子供でした。似ても似つかない親子ですが、ソマリはゴーレムをおとうさんと慕い、二人で旅を続けていました。
二人の旅の物語
ゴーレムは自分の機能が停止する前にソマリが安心して暮らせる場所を見つけるべく、旅を続けており、その旅先で様々な出会いをすることになります。ソマリとの旅で、ゴーレムは本来持つことのない感情のようなものに目覚め、ソマリもまたゴーレムとの旅でいろんな事を経験し成長していくことになります。
ソマリと森の神様のテーマ その① 感情が芽生えるゴーレム
ゴーレムは機械であり感情がありません。合理的で事務的でその言動は機械そのものですが、ソマリの父親となりソマリが自分を父と慕ってくれているのを見て、ゴーレムはソマリを本物の娘のように思うようになります。それに加えて、本来機械のゴーレムが持ちえないはずの感情を持つようになります。ターミネーターがジョンと触れ合うことで、徐々に感情のようなものに目覚めていくのと同じようなものがあり、感情に目覚めていく機械というのが、まず一つのテーマとなっていると思います。
ソマリと森の神様のテーマ その② ソマリの成長物語
ソマリはまだ幼い人間の子供です。育ち盛りでわんぱくですぐ迷子になるし、おまけに食い意地も張っている子供で自分が迫害されている人間という種族であることもときどき忘れたような行動もとったりします。それでもソマリは旅をしていくうちに様々な人と出会い、様々な経験をしていきます。それは確実にソマリを成長に導いており、そんなソマリの成長もまたテーマの一つだと思います。
ソマリと森の神様のテーマ その③ 様々な人たちとの出会い
ソマリと森の神様には様々な種族が混在して生活しています。その中では当然、異なる文化や価値観を持った人物もいれば、ソマリが人間だと分かっても差別せずに受け入れてくれる人もいます。多種多様な種族の多種多様な登場人物が、どのように考えどのように動くのかも物語を面白くしている一要素だと思います。
ソマリと森の神様のテーマ その④ 種族が違ってもある親子の絆
ソマリとゴーレムは当然、血が繋がっている訳ではありません。しかし、それでもソマリはゴーレムをおとうさんと呼び実の父親のように思っており、ゴーレムもまたソマリとの暮らしの中で実の娘のように思うようになります。ソマリはいつ誰に狙われてもおかしくない『人間』という種族で、ゴーレムは感情の無い機械、しかもいつ機能停止するかも分からない状況に置かれています。そんな普通とは全く異なる奇妙な二人の親子の絆もテーマの一つと言えるでしょう。
【ソマリと森の神様】作品のテーマ考察紹介まとめ
ソマリと森の神様では、人間が迫害されているという人間にとっては殺伐とした環境での旅の中で、異なる種族での親子の絆、旅をしていく中での様々な出会い、絆を育む中で感情に目覚めていく機械、過酷な環境でも成長していく子供の姿をテーマにしていると思います。そういうテーマに興味を持つ人は是非とも、アニメで見てほしいですね!ソマリと森の神様は2020年冬から放送開始です。