『Fate/stay night』のみならず、ゲームなど派生シリーズにおいてもセイバーは登場しており、彼女無くしては物語を語ることはできません。
公式ですら「ドル箱」と評するように、セイバーが登場しなければ『Fate』とは言えず、物足りなさを感じてしまうのではないでしょうか。
そんな『Fate/stay night』などに登場するセイバーの魅力とは何なのか。
彼女の性格などを紹介していくことで少しでも多くの魅力を感じてもらい、シリーズ作品において欠かせない存在であることを確認してみてください。
真名はアルトリア・ペンドラゴン
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
『Fate/stay night』におけるメインヒロインであり、主人公の衛宮士郎によって召喚されたサーヴァント・セイバーは、麗しくも華奢な容貌となっています。
真名は「アルトリア・ペンドラゴン」と言い、その正体はイングランドの伝説的英雄であるアーサー王ですが、作中では選定の剣(カリバーン)を引き抜いたアルトリアという少女が、性別を偽ってアーサーと名乗り、王になったとされています。
使用している2つの宝具
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
セイバーが聖杯戦争において使用している宝具は、剣に風をまとわせて不可視化させる「風王結界(インビジブル・エア)」と究極の斬撃を放つことができる聖剣「約束された勝利の剣(エクスカリバー)」の2つ。
また、セイバールートにおいては、衛宮士郎の身体の中にある「全て遠き理想郷(アヴァロン)」が返還されたため、第3の宝具として使用されています。
「全て遠き理想郷(アヴァロン)」は魔法などいかなる干渉を遮断し、負った傷や病をたちまち癒す力を持つ宝具となっており、衛宮士郎がまだアヴァロンを所有している時はセイバーに近づくだけで著しい回復力をみせていました。
セイバーはこれら宝具以外にも、聖霊からの加護を受けていることから、本来の力を得ていれば圧倒的な力を振るえていたことが想像できます。
日常生活におけるセイバーの姿
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
本来であればサーヴァントは霊体化して姿を現世から消すことができますが、セイバーの場合、生きている状態で英霊となったため霊体化することができません。
そのため、衛宮士郎たちと一緒に食卓を囲む姿が描かれていますが、日常生活におけるセイバーは年相応の少女らしい一面を覗かせています。
とても真面目な性格をしていますが、それゆえに融通が利かない部分があり、さらに負けず嫌いなところを見せては、マスターである衛宮士郎を困らせる時も。
また、健啖家でもあるため、TVアニメでは目の前に出された品々に目を輝かせている姿がとても印象的となっています。
聖杯戦争におけるセイバーについて
衛宮士郎に召喚されたセイバーはサーヴァントの中でも突出した戦闘力を持っていますが、マスターである衛宮士郎が魔術師として未熟であるため魔力供給をうまく行えず、本来の力を発揮することはありません。
しかしながら、本来の力を発揮せずとも他のサーヴァントと渡り合えるほどの力を有しており、所有している宝具のアドバンテージも相まって優位に立つことも。
セイバーの戦闘力の高さが描かれているのは第四次聖杯戦争を描いた『Fate/Zero』であり、衛宮切嗣からの魔力供給を受けていたことでエクスカリバーの絶大な威力を見せつけています。
また、「騎乗」スキルを発揮している描写もあり、車の運転だけでなくバイクまで乗りこなして、逃走する相手を追走するシーンが描かれていました。
衛宮士郎と契約を交わすことに
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
『Fate/Zero』では衛宮切嗣によって召喚されますが、『Fate/stay night』においても養子である衛宮士郎に召喚される数奇な運命を辿ります。
しかしセイバーが召喚された理由は用意されており、衛宮士郎がセイバーを召喚した衛宮邸の土蔵にはアイリスフィールによって描かされた魔方陣が役割を果たしていました。
また、衛宮士郎の身体には「全て遠き理想郷(アヴァロン)」が埋め込まれていたため、この2つがセイバー召喚のトリガーとなっています。
決して偶然などではなく、全ては運命とも言えるべきシナリオが用意されていたため、衛宮士郎とセイバーが出会うことは必然と言えるのかもしれません。
聖杯戦争に賭ける願い
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
セイバーの聖杯戦争に賭ける願いは「王の選定のやり直し」であり、「自分よりも相応しい王は他にいて、その人なら平和な国を長く築けたのではないか」という想いを抱えています。
岩に刺さった王を選定する剣「カリバーン」を引き抜いたことにより性別を偽った「アーサー王」が誕生しますが、セイバーは間違いや後悔の気持ちは持っていませんでした。
しかし、『Fate/Zero』において、ライダーから王道を否定されたこと、生前は共に戦場を戦い抜いた騎士・ランスロットがバーサーカーとして狂乱する姿を目の当たりにしたことで、「自分がおうになったのは間違い」と思うように。
ところが最終局面において、衛宮切嗣の令呪によって聖杯の破壊を命じられたことにより最後の希望は叶わず、第四次聖杯戦争から姿を消してしまうのでした。
派生作品では様々なセイバーが登場
『Fate/stay night』に登場するセイバーは「青セイバー」とも呼ばれており、これは様々なシリーズ作品において似た容姿を持つセイバーが多く登場することから、区別するためにファンによって付けられた愛称となっています。
シリーズの中でも高い人気を誇るだけでなく、原作ゲーム販売元のタイプムーンが行ったキャラクター投票では、他作品の人気キャラクターを押さえるほど上位に君臨し続けているほど。
もちろん、他の派生セイバーも青セイバーに劣らない人気を備えているため、これまでに登場した派生セイバーを紹介していきましょう。
赤セイバー:ネロ・クラウディウス
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
自らを芸術家と称する「赤セイバー」ことネロ・クラウディウスは、『Fate/EXTRA』に登場するサーヴァントとなります。
わがままで身勝手な振る舞いであり、さらには常に上からの目線で物事を語るといった性格をしていますが、同時に子供のように無邪気で明るい性格をしているなど、かわいらしい一面も持ち合わせています。
また、独特の美意識を持っており、美少年や美老年を好いているだけでなく、美少女に関してはそれ以上に好きであり、とにかく美しければ何でも好きと言う一面も。
常にドヤ顔や高らかに振る舞っている様子が印象的ですが、恋愛に対しては寛大な部分を持ち合わせているものの、度を越してしまうと拗ねてしまうことがあります。
紫セイバー:ジャンヌ・ダルク
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
正しくはセイバークラスではなく、ルーラーのサーヴァントである「紫セイバー」ことジャンヌ・ダルクは、『Fate/Apocrypha』における聖杯大戦の管理者として登場。
青セイバー同様に霊体化できないだけでなく、人間のように食事や睡眠などを必要とする肉体的な制約が課せられているため、特殊なサーヴァントであることは間違いありません。
『Fate/Apocrypha』では聖杯大戦に違和感を覚えながらも、自らに与えられた使命を全うすべく行動しますが、イレギュラーを認めると黒の陣営側について参戦します。
また、物語中において主人公であるジークを意識していくようになり、「ジャンヌ・ダルク」としての自分が魅力的であるかを質問するなど、恋する乙女の一面を覗かせています。
桜セイバー:沖田総司
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
『Fate/KOHA-ACE 帝都聖杯奇譚』に登場するセイバークラスのサーヴァント・沖田総司は、薄い桜色の髪を持つ美少女剣士です。
まさに大和撫子と呼ぶに相応しい様子が見て取れますが、思いのほかお調子者かつ陽気で子供好きという素顔を覗かせることもしばしば。
しかし戦闘ともなれば、斬れと命令されれば容赦なく相手を斬り捨てる現実主義者の一面も持ち合わせており、一切の容赦をすることなく相手を倒していきます。
モデルは幕末に名を馳せた新選組の沖田総司そのままとなっており、史実通りに身体が弱いという特徴があるだけでなく、メンタル面でも弱い部分を持っています。
高い人気を誇るセイバー!その魅力に夢中になるのは当然!?
出典: Fate/stay night ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
セイバー=『Fate/stay night』(青セイバー)というのがファンの間では共通理解になっており、その高い人気はいつの時代においても不変と言えるでしょう。
その人気を象徴するかのように、似たビジュアルで派生セイバーが誕生しており、赤セイバーなど彼女たちもまた同等の人気を獲得しています。
もはや、シリーズ作品においてセイバーは欠かせない存在であることは間違いありません。
TVアニメやゲームをプレイすれば、必ずやセイバーの魅力に惹かれてしまうでしょうし、その度に夢中にしている理由も納得できるはずです。