原作ファンの間では待望のアニメ化で、10月から放送が開始される「薬屋のひとりごと」ですが、まだ原作を読んだ事のない方も多いのではないかと思います。今回はそんな方たちに少しでも興味をもっていただこうと、「月刊サンデーGX」（小学館）版のコミック1巻で主人公の猫猫が解決していく事件や問題についてご紹介したいと思います。
１．猫猫と呪い
花街で薬師として働いていた猫猫は人攫いによって後宮に売られてしまいます。猫猫は年季明けの2年間は真面目に働こうとしていました。そして面倒ごとに巻き込まれないようにひっそりと目立たないように過ごしていたのです。
呪い！？皇帝の子の死
攫われて3カ月が経ち、無事に下女の仕事をこなしていた猫猫でした。そんな猫猫の耳に、呪いによる皇帝の子の不審死の噂が入ってきます。「呪い」「毒」「病」、薬師の好奇心をくすぐるものに飢えていた猫猫は、とうとう好奇心に勝てず調べ始めてしまったのです。その時、猫猫が見たものは、賢妃の梨花妃と貴妃の玉葉妃のいさかいでした。両妃の子供も具合がよくなく、梨花妃が玉葉妃に対して「呪い殺す気か！」とまくし立てていたのです。猫猫はその梨花妃の様子と聞き込んだ病人の状態から原因をつきとめます。そして、両妃の部屋に布の切れ端に原因を書いて置いたのでした。病気は治るのでしょうか。そして、その原因は何なのか。それはアニメでご確認ください。
２．猫猫と媚薬
呪いの一件で書置きを書いたのが猫猫だと、後宮の管理をする宦官「壬氏」に見破られてしまいます。その件で玉葉妃に気に入られ、下女から玉葉妃の毒見役の侍女として猫猫は仕えることになりました。壬氏の粘着質な絡みにうんざりしている猫猫は、まるでナメクジを見るような目で壬氏のことを見て、心の中では「タマなし」と呼ぶのでした。
猫猫が壬氏に頼まれた事は！？
そんな壬氏から、猫猫はある依頼を受けます。その依頼とは、媚薬を作ることでした。久しぶりに薬を作れる猫猫は大喜びですが、それには深い理由がありました。なぜ壬氏は媚薬が必要なのか、それを何に使うのか、壬氏の後宮での本当の役割がわかるかもしれません。今回、猫猫はただ喜んで媚薬を作るだけになりそうです。
３．猫猫と月下の芙蓉
ある日、久しぶりに会った小蘭から、猫猫はある噂を聞きます。それは東の城壁の上に現れる幽霊の話でした。夜な夜な、白い女の幽霊が城壁の上で踊っているそうなのです。話半分で切り上げた猫猫に、今度は壬氏が幽霊騒ぎを知っているかと聞いてきます。そして、「夢遊病って知っているかい」と聞くのでした。関わりたくない猫猫は夢遊病は薬で治せる病ではないので、薬師の自分は専門外と言いますが、逃がすつもりのない壬氏は猫猫を見つめ続けます。結局、手を貸すことになった猫猫でした。
幽霊騒ぎと夢遊病
城壁の上で踊っていたのは、中級妃の芙蓉妃でした。彼女は輿入れした2年前の主上との初のお目通りで失敗し、部屋に閉じこもっていましたが、最近功績をあげた武官に下賜されることになったのです。その武官は芙蓉妃の幼馴染で、下賜は武官が強く望んだことでした。堅物で知られていた武官が突然望んだことで、媚薬でも盛られたかと噂になったそうです。「武官」「幼馴染」「媚薬」「下賜」、猫猫の頭の中で色々なものが繋がっていきます。猫猫はこの問題をどう収めるのでしょうか。そして、媚薬の出どころはどこなのか。この顛末はアニメでご確認ください。
４．猫猫と勅命
後宮内の松林で採った松茸を、医局で虞淵先生と食べて猫猫はくつろいでいました。その猫猫を呼びに、壬氏が突然やってきます。それは、玉葉妃のいる翡翠宮で、さるお方が待っていると呼びにきたのでした。翡翠宮で猫猫を待っていたのは、茘国の皇帝だったのです。そして、猫猫に「水晶宮に行き、病で臥せっている梨花妃を診てやってもらえぬか」と言うのでした。
皇帝の勅命
皇帝の「診ろ」は「治せ」ということ。治せなかったら首が飛ぶと覚悟を決めて、水晶宮に向かう猫猫でした。そんな猫猫の前には猫猫をよそ者扱いし、邪魔をする水晶宮の侍女たちが待っていました。十数人いる侍女たちは、翡翠宮の侍女たちのように玉葉妃の面倒をみる甲斐甲斐しさもなく、病に対する知識を持つものは一人としていません。梨花妃の様子を診ようとしても、余計なことをするなと侍女たちは邪魔をしてきます。
ろくでもない水晶宮の侍女たち
猫猫が病人食を作っても、「そんな下賤なものを食べさすつもり、賢妃に相応しいものに作り直しなさいよ」と捨てられます。そんな当人たちは病人に食べさせる物とは思えない、消化の悪い食事を用意しているのです。そして、せめて触診して梨花妃の様子を診させて欲しいという猫猫に、「アンタは黙ってなさいよ、よそ者のくせに！」と突き飛ばす侍女たち。そんな猫猫を救ったのは壬氏でした。「帝のはからいを無にするのですか」という一言で侍女たちを黙らせた壬氏は、猫猫に梨花妃を診させます。猫猫の目に入ったのはとんでもない状態の梨花妃でした。それを見て、猫猫は激怒します。猫猫は梨花妃をどう助けるのでしょうか。アニメでぜひご確認ください。
猫猫が解決する序盤の事件と謎のまとめです
「月刊サンデーGX」（小学館）で連載されている「薬屋のひとりごと」のコミカライズ第１巻で、猫猫が解決する事件と謎についてご紹介しました。今回のアニメ化は２クールでの放送が予定されていることから、今回ご紹介した内容はアニメ放送の序盤での話になると思います。また、今回紹介した全てのエピソードがアニメ化されるかは分かりません。しかし、「１．猫猫と呪い」と「４．猫猫と勅命」は作品にはなくてはならない重要なエピソードですので、必ずアニメ化されると思います。「２．猫猫と媚薬」と「３．猫猫と月下の芙蓉」は繋がっているエピソードですので、このお話もアニメ化されるのではないでしょうか。今回は序盤でのエピソードをご紹介しました。少しでも「薬屋のひとりごと」に興味を持っていただき、アニメをご視聴していただければ嬉しいです。最後までお読みいただきありがとうございました。
