10月21日に1話から3話までの一挙放送で「薬屋のひとりごと」のアニメ放送がはじまります。公式ホームページには『大人気後宮謎解きエンターテインメントが待望のアニメ化！』と銘打っていますね。原作が日向夏さんでノベライズ化している小説で、月刊ビッグガンガン（スクウェア・エニックス）と月刊サンデーＧＸ（小学館）の2誌から漫画化されている大人気作品ですので、その期待のほどが伺えます。今回はその「薬屋のひとりごと」はどんな作品なのか、ご紹介していきたいと思います。
まずは何故作品の舞台が後宮になったのか？
原作者の日向夏さんをご紹介した記事でも少し触れましたが、日向さんが持ち込み小説を書いていた時に、「小説を書になろうってサイトがあるんだ...ふーん」という感じで試しに練習するつもりで投稿したのが「薬屋のひとりごと」です。ご本人がご自身のことを「ひねくれている」とおっしゃっていますが、当時「小説家になろう」に投稿されていない題材を考えて、後宮のミステリー物に決めたそうで、その理由が他の人が書いている物は自分が書く必要はないと思っており、書くなら誰も書いていない題材にしようと思ったそうです。
堅実な性格の日向夏先生
自身のことを「ひねくれている」とおっしゃる日向さんですが、実はかなりの堅実家な一面を持っています。大学生の時、初めて執筆した作品があるコンテストで賞をとったのですが、「ビギナーズラック」と冷静で、地に足をついた仕事をと就職したそうです。そして、小説家として一本立ちしたのは３年前の2020年で、それまでは最初に就職した会社で働いていました。2020年といえば、「薬屋のひとりごと」は既にコミカライズされていますし、ライトノベルも相当な部数を売り上げていたはずです。お父さんに「社会保険じゃないからダメ」といわれ、なかなか会社を辞められなかったそうです。日向さんは独特な感性をお持ちの作家さんだと思います。
「薬屋のひとりごと」の舞台設定は！？
薬屋の時代背景について。
活動報告でも書きましたし、前につぶやきましたがもう一度。モデルは唐代、楊貴妃の時代を中心に衣服や花街、後宮はイメージ。
文化レベルは、十六世紀ごろ。ネタ的に、紙不足にさせたりすることもあれば、科学的知識は十九世紀ごろくらいまでなら使うようにしています。— 日向夏? (@NaMelanza) August 16, 2018
「薬屋のひとりごと」の舞台は中華風の架空の王朝『茘』という国の後宮となっています。時代背景については、日向先生がX（Twitter）や小説家になろうで発表されています。「モデルは唐代、楊貴妃の時代を中心に衣服や花街、後宮はイメージ。文化レベルは十六世紀ごろ。ネタ的に、紙不足にさせたりすることもあれば、科学的知識は十九世紀ごろくらいまでなら使うようにしています。」とのことです。もう少し掘り下げていきたいと思います。
日向先生のお気に入りは？
日向先生が好きなのは悪女だそうで、色々調べたそうです。その中でも一番好きになったのは中国史上唯一の女帝「武則天」だそうで、唐の高宗の皇后となり、後に唐に代わり武周朝を建国した女性です。作中にも「武則天」をイメージしたキャラクターを登場させています。そうすると、読者がイメージしやすくなるからだそうです。
登場人物の設定は！？
「薬屋のひとりごと」の舞台をご紹介しましたので、登場人物の設定もご紹介します。人物設定は日向先生がブログで紹介していますので、そちらから引用させていただきます。
猫猫
黒髪ストレート、身長１５３くらいで体重は３３～４１キロ（場合により増減）。顔立ちは良くも悪くも特徴がない、ただ表情はひねくれているのでジト目が多いです。髪は後ろでゆるく束ねていたり、たまに他の侍女にいじられてお団子や輪をつくられていたりします。服は下女のときは地味な色合い、昇格してから少しだけ華やかになっています。
壬氏
黒髪ストレート、身長１８０くらい、体重は７０くらいで見た目よりもがっしりしているが、見た目は完全に優男、ひたすら賛辞するしかない嫌味なくらい美形です。雰囲気としては松田さん版（イラストレーターの松田恵美さん）のイメージがぴったりなのでその方向でお願いできると嬉しいです。
玉葉妃
赤毛、緑色の目、やや緩やかなウエーブだが、まとめて上にあげていることが多く、額に赤い花飾りをつけている。心優しそうな美人だけど、内心、悪戯好きです。赤がイメージカラー。見た目は二十歳前だが異国混じりなので少し大人びて見える。
高順
痩せ型だがしっかりした顔立ちの壮年。３５くらい。眉間に皺を寄せて寡黙に見えるが、けっこうお茶目でマメ。当たり前に家事を手伝ったりする。
小蘭
下級女官。十四歳くらい。可愛い顔だが、あまり頭はよくなさそう。服の着付けもたまに間違ってる。よく甘いものを口に頬張っている。
日向先生のイメージです
公式ホームページで紹介されているキャラクターをご紹介しました。紹介文は日向先生がブログで紹介している原文をそのまま引用させていただきました。書籍版でのイメージを書かれているので、アニメ化された時とは違うかもしれませんが、ご参考にしてください。
もう少し掘り下げて考察です！
登場人物の設定については日向先生のブログを引用させて頂きましたが、その他にも色々と設定がありますのでご紹介していきたいと思います。
日向先生の猫猫のイメージは？
毒に対する好奇心や執着心が強く、自身の体を使って実験をする猫猫ですが、その元になったのは、日向先生がテレビで見た沖縄のハブおじさんで、ハブに自分を噛ませて血清を作っている姿が印象に残っていたそうです。そして最初は鉱山で下働きをしている元娼婦で、3人の子どもがいるシングルマザーという設定だったのですが、一般受けしないと考えて、花街出身の娘となりました。
猫猫の養父のイメージは？
猫猫の養父、漢羅門は元は後宮医官の宦官で、今は花街で医者をしています。設定では「西方の国に留学した経験がある」となっています。日向先生のイメージはどうなのかというと、フランスやイタリアあたりのイメージだそうです。そして、藤田和日郎先生の「からくりサーカス」に登場する白銀（バイイン）と白金（バイジン）みたいな感じのイメージだそうです。２人は中国出身の兄弟で、錬金術を学ぶためにチェコのプラハに渡るという設定からだと思います。
「薬屋のひとりごと」の世界！？
地図（仮） pic.twitter.com/EUBlEOPiQx
— 日向夏? (@NaMelanza) February 6, 2023
日向先生がX（Twitter）に投稿した「薬屋のひとりごと」の世界の地区です。緑色の部分が舞台となっている『茘』の国になります、茶色の三角があるところは山脈だそうです。そしてこの地図は福岡県の一部の市町村をトレースしたそうで、日向先生のご出身というのも理由かもしれませんね。
作品の世界観や人物設定のまとめです
「薬屋のひとりごと」の世界観や人物設定などについてご紹介しました。日向先生のブログやX（Twitter）、インタビューなどから引用させて頂きました。作品は月刊誌２誌でコミカライズされていますが、アニメではキャラクターデザインを中谷友紀子さんが手掛けて新しく作られたとの情報もあります。今回ご紹介した設定がアニメでどうなるかは皆さんご自身で確かめてみてください。最後までお読みいただきありがとうございました。
