実在した文豪がキャラクターとなって戦う異色の作品『文豪ストレイドッグス』(通称:文スト)は、ヤングエースで連載されている人気作です。アニメは第3シーズンまで放送され、第4シーズンが2023年に放送されることで話題になっています。この記事では、第2シーズンの振り返りとして、見どころである「黒の時代」編と筆者が個人的にオススメするエピソードを厳選して紹介したいと思います!まだ観てない人にとっては、ネタバレになる可能性もあるので注意して下さい!
目次
黒の時代編って何?
『文豪ストレイドッグス』の小説バージョンとして発表された作品が原作になります。太宰治の過去がテーマになっている作品で、太宰が武装探偵社に加入する前に所属していた組織を抜けることになったキッカケについて描かれています。小説版のエピソードはOVAや劇場版として扱われることも多いですが、この作品ではアニメの第2シーズンの序盤の第13話~第16話に組み込む形で放送されました。
黒の時代編その① 坂口安吾の失踪
太宰治のマフィア時代の友人であり「人を殺さない」ことが信条の最下級構成員織田作之助(通称:織田作)と情報部の坂口安吾。太宰とこの2人は、酒を飲む程仲の良い間柄でした。しかしある日、情報員である坂口安吾が行方不明になります。首領である森鴎外に安吾の捜索をするように命を受けた織田作は安吾の行方を追いますが、次第に安吾が「ミミック」という組織から送られたスパイなのではないか、という疑惑が持ち上がり始めます。しかし実際は、安吾は国の機関からポート・マフィアに送られてきた2重スパイだったのです。その後も異能特務課の介入や「ミミック」による美術館襲撃、さらに特務課とマフィアの会談など様々な事件が起きます。
黒の時代編その② アンドレ・ジイドとの戦い
ミミックの首領アンドレ・ジイドと、織田作との一騎打ちが始まりました。互いに未来を予知する能力を持っており、同じ能力であるが故になかなか決着が着かず、結局相討ちになりました。そこに首領の静止を振り切って太宰が登場します。太宰は過去に、自分がマフィアに入った理由を「マフィアに居れば何か生きる意味が見つかるのではと思った」と語っていました。織田作は死ぬ直前に「お前の求める意味なんてここ(マフィア)にはない」「どうせなら救う側になれ」と話し太宰を諭します。太宰は織田作が誰よりも自分のことを理解してくれていたことに気づき、異能特務課の長官のもとを訪れ、人を救う仕事を紹介してくれるよう頼みます。その後、今までの汚れてしまった経歴を洗うため地下に潜り、2年後に20歳になった太宰は武装探偵社に加入していました。
オススメエピソードその① 第21話「双つの黒」
太宰治と中原中也の会話や共に戦う姿をみることが出来るエピソードです。旧・双黒コンビが好きな人にとって、この話は欠かせないでしょう。朝から太宰が「やる気が出ない」と言っていたのは、中也が来るのを見越してのことだったのだと思います。旧・双黒コンビが一緒に戦う姿や、中也が「汚濁」という特殊能力を披露する等、とても見ごたえのあるエピソードになっています。そしていかなる場面においても、中也をどこか弄ぶ太宰の言動はさすがだなと感じると思います。最後には「任せなよ、相棒」と言っておきながら、寝ている中也をそのまま置いて帰るシーンがあります。太宰と中也の面白い関係性を表したシーンと言えるでしょう。
オススメエピソードその② 第24話「若し今日この荷物を降ろして善いのなら」
主人公の中島敦が活躍するので、このエピソードは外せないと思います。敦と芥川龍之介との共闘で、ギルドの長であるフィッツジェラルドと戦うシーンは見ごたえがあります。この2人が一緒に戦うシーンはお気に入りという方も多いのではないでしょうか。泉鏡花が『白鯨』に特攻していくシーンも見どころです。結果的に入社試験に合格して、鏡花は探偵社員になることが出来ました。ちなみに、フョードル・ドストエフスキーが初登場するのもこのエピソードです。
第2シーズンの見どころまとめ
第2シーズンは第1シーズンよりも複雑で難解なエピソードが多い印象を受けます。その分、黒の時代のようなキャラクターの過去を深堀りするような魅力的なエピソードもあります。他の記事では第3シリーズも紹介されているので、そちらも是非チェックしてみて下さい!それでは今回はここまでです。読んで頂きありがとうございました。