ゴブリンスレイヤーの物語においての、敵役となっているゴブリンは一般市民においては非常に厄介な魔物。ただひたすらにゴブリンを狩っていく主人公のゴブリンスレイヤーと、雑魚キャラなんですが、あの手この手で攻めてくるゴブリンたち。そんなゴブリンに関して、今回は徹底的に紹介、考察させていただきます。
目次
【ゴブリンスレイヤー】ゴブリン考察①厄介なのは増え続けているため
出典: ゴブリンスレイヤー ©蝸牛くも・SBクリエイティブ/ゴブリンスレイヤー製作委員会
ゴブリンが非常に厄介なのは、冒険者のパーティーが一つ出来ると、徒党を組むゴブリン一つできると言われるほど繁殖力。彼らの繁殖は多種族の女性を孕ます事により、子孫を作っていきます。この世界のゴブリンには未だ女性が出てきていないために、ここまで増え続けるゴブリン達は、常にどこかで女性を襲い子供を作っていることになります。冒険者達は、金銭目的、売名等の人間的欲求を持っている人たちが多く、ゴブリン退治は、初心者の冒険者用である認識がなされています。1パーティーできるごとに、ゴブリンの群がどんどんできるとすると、彼らの繁殖力を考えるとどうしてもゴブリン退治が追いつかないのでしょう。
ゴブリンの子孫繁栄と人間との摩擦
出典: ゴブリンスレイヤー ©蝸牛くも・SBクリエイティブ/ゴブリンスレイヤー製作委員会
ゴブリンの残虐性が描かれる本作品ですが、裏を返すと子孫繁栄のために残虐な行為が行われており、それを妨げる冒険者達を敵と判断しているのではないでしょうか。ゴブリンスレイヤーが作中で、自分自身をゴブリンとして、ゴブリンが人間を襲う理由を述べている場面がありますが、本質的には子孫繁栄のためであったゴブリン達は、自分たちを襲う人間を自己防衛のために戦ってきたことが、いつの間にか戦闘をする事、いたずらをすることが快楽に変わってしまったのではないでしょうか。事実、群れをなしていないゴブリン達は、人間を襲うことよりも、まず家畜や野菜を盗むというようなより自分たちが生き抜くための悪さをしています。人間の領地を奪おうとしているゴブリン達は、群れであり、そこには何かしらの上位種で、人間への復讐心を持ったものや魔王の部下が統べていることが通常であるように感じます。
【ゴブリンスレイヤー】ゴブリン考察②人間のゴブリンへの認識
出典: ゴブリンスレイヤー ©蝸牛くも・SBクリエイティブ/ゴブリンスレイヤー製作委員会
ゴブリン退治は初級冒険者のためのものであり、さらに上位種のゴブリン退治でも、白金、金等級の冒険者は出てきません。つまり、国の仕事ではないのです。つまりゴブリンスレイヤー の描かれている世界では、一般解釈として、ゴブリンは非情な悪党であれどゴブリンの出現は大事ではないのです。これは、ゴブリンを見逃す冒険者がいることも描かれているとおり、ゴブリンが非情なる脅威として世間一般で認識されているのであれば、何が何でも殺してしまわないといけないという共通認識が生まれるはずなのですが、そういうわけではありません。原因としては、この世界にはそれ以上の脅威が存在している事も確かなのですが、文字の読み書きができるか冒険者登録時に聞いていることを考えると、教育水準の高い世界ではないという事も考えられます。
【ゴブリンスレイヤー】ゴブリン考察③ゴブリンの学習能力
出典: ゴブリンスレイヤー ©蝸牛くも・SBクリエイティブ/ゴブリンスレイヤー製作委員会
弱い魔物であるゴブリンがさらに面倒なのは、ゴブリンが学習する事にあります。はぐれゴブリンが渡りとなり、上位種へと成長、進化していくような経験的な学習。余談かもしれませんがコンクリートの成り立ちがこの経験則に当たります。古代ローマ人はヴェスビオス火山 の麓で取れる火山灰と石灰、砕石を混ぜ合わせたものが水 中で硬化し、強度を増すことを知って生まれたのです。科学的な根拠は後に立証されたにすぎません。経験を積み重ねることにより強くなったゴブリンは、人間の弱さを知っていることになります。戦闘能力に長けるものも出てきます。事実、ゴブリンロードは女性に泣き落としを使用していました。また厄介なことに上位種かも学習するということ。これは、ゴブリンの一団が肉の盾やゴブリンライダーを使用していた事、それをゴブリンスレイヤーが予期していたことからわかるのですが、この戦法を他のゴブリンの群れが使用していたということは、上位種はこの戦法を知っていたということになります。そしてゴブリン達は指示通り動くことができるということも問題なのですが、もしこの戦法を知ったゴブリンが渡りとなり、一団を率いる能力を手に入れるとすると、同じ戦法で街を襲うのです。そこからゴブリンスレイヤー は、ゴブリンを根絶やしにしないといけないと考えているのではないでしょうか。
【ゴブリンスレイヤー】ゴブリン考察④道徳観
出典: ゴブリンスレイヤー ©蝸牛くも・SBクリエイティブ/ゴブリンスレイヤー製作委員会
魔物であるゴブリンたちには、人間の視点からみると圧倒的に道徳観が欠落しています。仲間のゴブリンを平気で傷つけたり他者の失敗を嘲ったり。この自己中心的な考えが、付け入る隙にもなっていますが、厄介なところでもあります。仲間を助けることよりも、獲物を捉えること、殺すことを優先します。恐怖に恐れおののくというよりは、攻撃的な面の多いゴブリン。彼らの欲求が満たされるまで、ひたすらに残虐な行為を行うのです。
【ゴブリンスレイヤー】ゴブリン考察⑤ゴブリンは略奪種族
出典: ゴブリンスレイヤー ©蝸牛くも・SBクリエイティブ/ゴブリンスレイヤー製作委員会
女性を子供を産むために略奪するゴブリン達は、農作物、家畜なども略奪する魔物。ゴブリン達の中には、襲ってきた冒険者達の武器を略奪して使用するものもいます。知能の低いゴブリンは、基本的に物を作るというよりも、多種族の物を奪う種族であると考えられています。住処も元々多種族の使用していたところに住み着いています。洞窟や、エルフ族の枯れ木、遺跡、街の地下など。そして、稀に生まれる上位種は、一団を率いて、人間の土地を略奪に向かうのです。また、粗悪な毒を刃に塗っていたり、簡単な罠を張ったりと、戦闘に関してのみ多少の戦術を扱う事もあるようです。
【ゴブリンスレイヤー】ゴブリン考察 最後に
出典: ゴブリンスレイヤー ©蝸牛くも・SBクリエイティブ/ゴブリンスレイヤー製作委員会
知性を得たもの、力を得たもの、統率力を得たもの、魔法を得たもの、様々な分野にて進化を遂げたゴブリン達もいます。どのくらいの割合が通常種なのかはわかっていませんが、ゴブリン達の数の多さを考えると、上位種だけでも相当数いると思われます。ゴブリン達がいなくなる世界なんて果たしてやってくるのでしょうか??