『十二大戦』では、干支の名前を冠した12人の戦士たちによるバトルロワイヤルが繰り広げられ、最後の1人になるまで戦いは続いていきます。その中で主人公として描かれている丑の戦士・失井をピックアップして、どういったキャラクターなのか、また十二大戦の戦いでどのような活躍を見せているのかを詳しく紹介していきます。
丑の戦士・失井のプロフィール
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
十二大戦に参加している丑の戦士・失井(うしい)は、本名を樫井 栄児(かしい えいじ)としています。身長181cm・体重72kgの長髪長身男性となっており、まるで闘牛士を彷彿させる衣装を着て、12人の戦士によるバトルロワイヤルに身を投じるのでした。また見かけによらず大食漢であり、物語では禁酒していることを明かしている失井。そんな彼は第十二回十二大戦で最強の存在として一目置かれ、他の戦士から警戒されています。
肩書きは「ただ殺す」
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
『十二大戦』に登場する十二支の戦士たちには、それぞれ肩書きが与えられています。その中で失井は「ただ殺す」という肩書きになっており、内容から圧倒的な強さを感じずにはいられません。実際に十二大戦開幕から戦況を見つめつつ、会敵すると肩書きを名乗っては、圧倒的な強さを披露して反撃の隙を与えることなく倒していきます。誰もが優勝候補と目する強さで、正面から戦うとまず勝てない相手と言えるでしょう。
5歳の頃から戦場に出ていた戦士
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
失井は幼いころから戦場に出ていたことがあり、若干5歳にして戦いを経験しています。それからも事あるごとに戦場に駆り出されては生き残り、数多くの戦いを切り抜けて着たことで、圧倒的な強さを身に付けてきたのでしょう。腰に身に付けているサーベルで複数の相手に物怖じすることなく切り伏せ、銃相手でも間合いを詰めながら敵を殲滅していく様子からも、失井の強さを感じることができます。
「だがね」という独特の語尾をつける
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
外見の特徴も目を見張るものがある失井ですが、それ以上に特徴的なのが「~だがね」という言葉を語尾に付ける部分です。会話している際にはほぼ「~だがね」が付いており、たとえ相手に苦しめられている状況であっても、その前提は覆ることは多くありません。丁寧さを感じながらも相手と距離を置いている印象を受け、また冷静沈着である様子が語尾から感じられるため、失井を象徴する部分と言えるのではないでしょうか?
十二大戦における失井の活躍とは?
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
第十二回十二大戦では誰もが優勝候補と見ているほど、圧倒的な実力を持っている失井。戦場では悠々と闊歩しながら敵を探しつつ、優勝に向けて一人ずつ倒していく様子が描かれています。そんな失井は十二大戦でどのような活躍を見せているのか、その内容を詳しく見ていきましょう。ぜひ失井の持つ圧倒的な強さを感じてもらい、最終的にどのような結末を迎えたのかを注目してみてください。
開幕直後には和平案に賛同した
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「皆殺しの天才」と称されるほど、十二大戦では突出した強さを持っている失井ですが、開幕直後の申の戦士・砂粒からの和平案に応じます。平和的にバトルロワイヤルを乗り切ろうとするあたり、無駄に殺生することなく戦いを終えたいという意思が見えてきますが、床の崩落によって状況が一変。状況を分析した結果、和平案に乗ることは無駄と判断して、十二大戦では会敵する相手を次々と倒していくことを選ぶのでした。
庭取をはじめ多くの戦士を倒す
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
誰もが失井の実力を認めており、正面から出くわすことを避けようとして行動していきます。それほど失井は恐ろしいほど強く、会敵した相手は為すすべなく斬られてしまう様子が顕著に描かれています。最初の犠牲者となったのは庭取で、彼女は寝住と砂粒が近くにいることを悟られまいと振る舞いますが、彼の前ではその努力も水の泡に。また圧倒的な防御力を誇る丑の戦士・迂々馬も斬撃を防ぎながら、やっと逃げることが精一杯で戦意を喪失してしまうなど、異常なまでの強さを持っていることが窺えます。
妬良と共闘して憂城を倒す
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
『十二大戦』の終盤では、過去に失井との因縁を持つ寅の戦士・妬良から決闘をも仕込まれますが、状況が混とんとしてきた中で共闘することに。その中で失井は持ち前の戦闘能力だけでなく、冷静に状況を分析した結果、窮地を脱出して敵を倒すのでした。失井に並ぶほどの強敵であった卯の戦士・憂城も協力して倒すことができ、急きょ結成されたチームではあるものの、見事な指揮と連携で苦境を切り抜けます。
覚悟を決めて寝住に爆弾の使用を促す
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
難敵である憂城を倒すことに成功した失井ですが、虚を突かれて憂城の体内に隠れていた砂粒に抑え込まれてしまいます。憂城の操り人形となってしまった彼女とこう着状態になりますが、そこに寝住が爆弾「醜怪送り」を持って現れることに。憂城だけには優勝させまいという意思が強かったことから、寝住に爆弾を使うよう促します。そして爆弾をもろに受けた結果、失井はあと一歩のところで脱落してしまい、優勝することは叶いませんでした。
失井が持つ特殊能力
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
十二大戦に登場する戦士たちは、いずれも特殊な能力を身に付けており、その特性を活かしながら戦いを繰り広げていきます。その中で圧倒的な強さを誇り、目下優勝候補筆頭と見られている丑の戦士・失井には、どのような特殊能力が持たされているのでしょうか?作中で描かれている数多くの戦いから、彼の強さの秘密について迫っていきましょう。
特殊な能力を持っていない失井
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
十二支の戦士には何かしら特殊な能力を持っているのが一般的ですが、丑の戦士・失井はその中でも、特に能力は持っていないことが明らかにされています。ただ腰に携えたサーベル
一本で戦いに身を投じており、同時に冷静に戦況を分析できる頭脳を駆使して、数々の戦場をくぐり抜けていました。十二大戦でもその姿勢が変わることがなく、長年にわたって培った天武の才で、終盤まで戦い続けています。
「わけがわからない」と喩えられる強さを持つ
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
失井は十二大戦の終盤まで生き残りますが、それまでの戦いは一瞬で決着がつくか、相手を圧倒して反撃するいとまも与えていません。そういった様子から、失井の強さは「わけがわからない」と喩えられており、対峙した戦士たちが絶望や物怖じするほどに強いことが窺えます。未の戦士・必爺や国家権力者からも失井の実力は認められており、純粋な強さだけ見てみれば、失井より勝る戦士はいないと言えるでしょう。
十二大戦における失井の願い
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
第十二回十二大戦に参加している戦士たちは、いずれも戦いに参加するにあたって願いや欲しいものを持っています。優勝者には副賞として「どうしても叶えたいたったひとつの願い」を成就させることができますが、失井はどのような願いを持っていたのでしょうか?作中で描かれた寝住の回想シーンから、失井の願いや欲したものについて見ていきます。
欲しいもの「助けが欲しい」
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
丑の戦士・失井は十二大戦の優勝者になった際は、「助けが欲しい」という内容を含んだ願いごとをするつもりでいました。それは幼いころから戦場に出ていた彼らしく、ずっと戦いに明け暮れて生き残っており、誰の助けも借りずに切り抜けたことを窺わせます。それゆえに誰かの力を借りたいという想いが芽生えていきますが、物語では妬良と共闘しているシーンが描かれているため、彼の願いは戦いの中で成就したと言えるかもしれません。
「正しいことをただ正しく行うこと」が信条
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
十二大戦に参加するまでの失井は、それまでただ戦いに明け暮れる日々を過ごしていましたが、弱き者を守るという意思が少なからずありました。その中で少女だった妬良と出会い、彼女から強さについて尋ねられます。自分のことを考えたこともなかった失井でしたが、少しばかり考えこんだ結果、「正しいことを正しく行うこと」と応えます。それが彼にとっての信条ともなり、激しい戦いでも正常に振る舞える礎にもなっています。
十二大戦で描かれた失井の過去
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
十二大戦では戦士たちによるバトルロワイヤルが描かれているだけでなく、戦士たち個々人の過去や私生活も言及されています。その中で失井の過去もじっくりと描かれているため、そのシーンから彼の過去についてまとめていきましょう。どういった過去を送っていたのか、その結果どのような変化があったのかなどにも触れていきますので、ぜひチェックしてみてください。
とある戦場で少女妬良と出会っていた
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失井は様々な船上を渡り歩いていた戦士で、その内のとある戦場にて、少女だった妬良と出会っていました。彼女は戦士として戦場に出ていましたが、失井は一般市民と勘違いして保護すると、背負って避難所まで連れていきます。その中で様々な会話を繰り広げては、妬良に人生を変えるきっかけを与えていました。そのため妬良は失井に対して強い情景や憧れを持っていましたが、見向きもされなかったことにショックを受けています。
第十二回十二大戦で再会するも面影を感じなかった
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
第十二回十二大戦が開幕する直前、集合場所となった会場で失井と妬良は再開することになりますが、失井は彼女のことを一切覚えていませんでした。また憂城戦で共同戦線を張った際も、彼女に何ら面影を見いだしている様子もありません。さらには負傷した妬良を介抱するため、再び背負っている様子が描かれていますが、それでも彼女との出会いを思い出せません。結局最後まで思い出すことなく2人は別れることになりますが、最後には唯一面影を思い出して、彼女の最後を看取るのでした。
失井の強さを考察!
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
第十二回十二大戦では最強の存在と見られていた失井ですが、ここで彼の強さについて考察していきましょう。剣術のみで戦場を渡り歩き、時に頭脳を駆使して状況を切り抜けるといった様子が見られる失井は、どのような強さを持っているのか?十二大戦で誰もが認める戦闘能力の高さを持っている牛井の、その強さについて具体的に見ていきますので、ぜひ失井の強さに注目してみてください。
剣術に特化した強さを持っている
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
『十二大戦』で描かれている失井の戦いは、いずれも腰に携えているサーベルを使用して戦闘を繰り広げています。近~中距離であれば、間合いを一瞬で詰めて斬撃を繰り出すことができ、庭取との戦いでは一瞬で決着がついています。また憂城が操っている人形たちに関しても、斬撃で難なく斬りかわしている様子が描かれており、近接に関しては作中の誰も敵わない存在ではないかと、想像するのが容易いでしょう。
憂城の能力に気づいて立ち回る頭脳を持つ
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
剣術に特化した強さを持っている失井ですが、それだけでなく冷静に状況を分析する頭脳も持ち合わせています。その様子が顕著だったのが憂城に関する部分で、彼がネクロマンシストであることを見抜いて、彼よりも先に他の戦士を殺すことで、彼の手駒を増やす行為を防ごうと考えるのでした。他にも断罪兄弟 弟との戦いでは燃料に引火させて窮地を切り抜ける様子も描かれており、冷静に対応できる頭脳を持っていることが分かります。
剣術を封じられると滅法弱くなる
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
十二大戦の参加者、そして視聴者の目戦からも、失井の強さは作中最強と見ることができるでしょう。しかしそんな彼も剣術を封じられてしまえば弱くなってしまい、その様子が顕著に表れていたのが断罪兄弟との戦いでした。斬っても肉片が存在している限りは憂城によって操られてしまい、キリがない状況で苦戦を強いられます。剣術が使えない状況ではただの一般市民になり下がってしまうため、最強であるのは剣を握っている時のみ限られるでしょう。
圧倒的な強さと優しさを持つ失井に注目!
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
『十二大戦』に登場する十二支の戦士である丑の戦士・失井についてまとめましたが、彼が圧倒的な強さを持っているのは、作中のシーンを見れば分かるでしょう。物語を追っていけば、強さだけでなく優しさを持ち合わせている様子も描かれているため、ただ単純に強いだけではないことが分かります。なぜ妬良が失井に執着しているのかも、過去のシーンを見れば明らかになるため、2人の関係だけでも注目してみてください。