『十二大戦』では、干支の名前を冠した12人の戦士たちによるバトルロワイヤルが繰り広げられ、最後の1人になるまで戦いは続いていきます。その中に登場する亥の戦士・異能肉をピックアップして、どういったキャラクターなのか、また十二大戦の戦いでどのような活躍を見せているのかを詳しく紹介していきます。
目次
亥の戦士・異能肉のプロフィール
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
『十二大戦』では多種多様な能力や特徴を持つ12人の戦士たちが登場し、最後の１人になるまで争われるバトルロワイヤルを繰り広げていきます。その内の一人である亥の戦士・異能肉は、前大会優勝者の父親を持ち、亥の戦士の一族が連続優勝するという使命を帯びて十二大戦に挑みます。そんな異能肉はどんなキャラクターなのか、まずは彼女のプロフィールをひも解いていき、少しずつ詳細に迫っていきたいと思います。
両手に持たれた機関銃が印象的な異能肉
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
亥の戦士・異能肉は見た目こそお嬢様のように気高く優雅に振る舞っていますが、何より両手に持たれた機関銃が目を惹きます。彼女が普段の戦闘で使用している武器であり、十二大戦の集合場所となった会場まで、警戒しつつ行動している様子が窺えます。どこか物騒な雰囲気を感じさせながら十二大戦の物語が始まっていくため、彼女がただ歩いている姿から、異様かつただならぬ雰囲気を多くの方が感じるのではないでしょうか？
父親は前回大会の優勝者
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
第十二回十二大戦の参加者として異能肉は登場しますが、彼女の父親は前回大会である第十一回十二大戦の覇者でもあります。その時の戦いである程度負傷したものの驚異的な回復力を見せては、次回大会でも亥の戦士が優勝を手中に収めるべく、入念な準備を進めていくのでした。そして異能肉は連続優勝という偉業を成し遂げるべく、第十一回大会が終了してからすぐに、血反吐が出るほどの厳しい訓練を積むことになります。
肩書きは「豊かに殺す」
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
十二大戦に参戦している戦士たちには、それぞれ戦士としての名前だけでなく肩書きが与えられています。そこで亥の戦士・異能肉は「豊かに殺す」という肩書きを持っており、そこから彼女がどういった戦士なのかを想像することができます。その内容は、両手に持たれた機関銃からはリロード時間なしに乱射でき、豊富に放たれた銃弾を相手にお見舞いして倒すといった戦い方をすることが、作中のシーンで描かれています。
十二大戦における異能肉の活躍とは？
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
12人の戦士たちが最後の１人になるまで戦い続ける『十二大戦』では、登場するキャラクターそれぞれが思い思いに行動しています。また主人公格以外にも各キャラクターそれぞれが均等な登場機会を与えており、特徴を把握しやすくなっている部分もあります。そこで、亥の戦士・異能肉はどのような活躍を見せていたのか、描かれている戦闘シーンなどから第十二回十二大戦での様子をまとめていきましょう。
主導権を握ろうと考えて行動する異能肉
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
第十二回十二大戦が開催されることを告げられると、亥の戦士・異能肉は一人で静かに会場へと向かいます。そこでどのように主導権を握り、優勝していくかを計算している様子が描かれていますが、会場に入ると見覚えのある顔が揃っていて、一筋縄ではいかないことを知るのでした。でたらめな強さを誇る丑の戦士・失井だけでなく、平和的に争いを解決する申の戦士・砂粒など、実力者揃いの大会になりますが、異能肉はそれでも自身が優勝することを信じて疑いません。
砂粒の和平案に賛同しなかった一人
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
十二大戦の始まりが告げられると、申の戦士・砂粒は会場にいる全員に誰も傷つくことなく戦いを終わらせる方法があると、和平案を提案するのでした。これに対して異能肉は快く思っておらず、彼女の和平案に賛同しません。砂粒の提案は裏があると考えての行動でしたが、思いのほか多くの戦士たちが賛同したことにより、異能肉も遅れて挙手しようとします。しかしその瞬間に床が崩落してしまい、戦士たちは街中に散り散りとなってしまうのでした。
床下の崩落後に憂城に倒される
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
多くの戦士たちが床の崩落に乗じてあちこちへと身を隠しましたが、異能肉はがれきの上に立っており、そこで敵の気配を察知します。粉塵の中から現れたのは卯の戦士・憂城で、彼は交戦の意をにじみ出しながら、異能肉もまたそれに応じるのでした。異能肉の特殊能力でもある「湯水のごとく」で相手を油断させようと試みますが、背後から何者かによって動きを封じられると、憂城によって胸を突きさされて絶命してしまいます。
ウォーキングデッドとなって街を徘徊する
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
卯の戦士・憂城の特殊能力である「ネクロマンチスト」によって、異能肉は彼のお友達となって意のままに操られてしまうことに。憂城とともに街を繰り出すことになると、他の戦士たちを探すように命令されて、街を徘徊していきます。しかし彼女は酉の戦士・庭取の鳥葬によって肉片を一つ残らず食い尽くされてしまい、物語序盤から早々に十二大戦の舞台から脱落してしまうのでした。
異能肉が持つ特殊能力
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
『十二大戦』に登場する戦士たちは、いずれも特殊な能力や技能を身に付けていることが多くなっていますが、異能肉はどのような特殊能力を持っているのでしょうか？それぞれの戦士たちの能力が発揮されながら十二大戦の戦いが進んでいくため、各バトルでは一瞬かつ激しい戦いが繰り広げられて行きます。そこで異能肉はどのような能力を披露しているのか、彼女の強さにも直結する部分をチェックしてみてください。
銃を乱射し続ける「湯水のごとく（ノンリロード）」
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
異能肉が手にしている両手の機関銃は、そのまま引き金を引くと銃弾が発射されるものですが、一つ違うとすればリロードの時間がないことです。これは彼女の特殊能力である「湯水のごとく（ノンリロード）」によるもので、多くの相手が弾切れの瞬間を見計らって接近してくるはずです。しかし文字通りに湯水のごとく弾丸を発射することができるため、相手に油断させる隙を自ら作り、その刹那に銃弾を相手に浴びせ続けるといった戦い方を得意としています。
使用している機関銃は「愛終」「命恋」
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
亥の戦士・異能肉が両手に持っている機関銃にはそれぞれ名前が付けられており、「愛終（あいしゅう）」「命恋（いのちごい）」となっています。「ノンリロード」によって無制限に弾を発射することができるため、相手の身体は蜂の巣どころか、肉片となってバラバラになってしまうほどの威力を持っています。実際に永久的に銃器を打ち続けている様子が描かれているため、非常に厄介な能力と言えるでしょう。
十二大戦における異能肉の願い
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
十二大戦に優勝すると、優勝者は副賞として「どうしても叶えたいたった一つの願い」を成就させることができます。子の戦士・寝住のハンドレッド・クリックを使用しているシーンでも、他の戦士たちの願いを知ることができますが、そこで異能肉はどのような願いを告白しているのでしょうか？彼女が何のために十二大戦を戦っているのか、その理由や目的について迫っていきます。
欲しいものは「愛が欲しい」
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
異能肉の欲しいものは「愛が欲しい」となっていて、これは彼女の過去の境遇から由来しています。第十一回十二大戦を優勝した異能肉の父親は、すぐに次回大会に向けて愛娘２人に英才教育を施し、連続優勝させようと行動しています。そこで異能肉には徹底した教育を行なっており、ミスをすれば容赦なく鉄拳制裁をするほど。それは虐待ともいえるほどで、そんな父親に認められて、親としての愛情を受け取りたいという願望が表れています。
優勝したらハーレムを作りたいと願った異能肉
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
子の戦士・寝住がハンドレッド・クリックを使用して、他の戦士たちの願いを聞きまわっている様子では、異能肉は「ハーレムを叶える」という内容を告白しています。35奥人のイケメンに囲まれたハーレムが異能肉の望みであることを知った寝住は戸惑いの表情を隠し切れず、また冷静に考えても子供だから理解できないのかと悩ましげでした。自身の欲望のために「どうしても叶えたいたった一つの願い」を使っているのは異能肉くらいのもので、見た目や振る舞いとは打って変わって、醜い様子が描かれています。
異能肉はどんな過去を過ごしていた？
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
『十二大戦』の各物語は、それぞれ戦士たちが語り手となって進行していき、その中で過去のエピソードや戦士になった経緯などが描かれています。もちろん亥の戦士・異能肉のエピソードも第１話で描かれていて、そこでは辛い過去を送っていたことが明らかにされました。果たしてどのような過去を過ごしていたのか、どのようにして亥の戦士となったのかをまとめていきます。
父親からは鞭を叩かれて母親からは愛を受けていた
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
第十一回十二大戦の優勝者である父親からは、厳しいという言葉を通り越した教育を受けており、全ては第十二回十二大戦でも優勝するためでした。毎日のように鞭打たれる日々を過ごしていましたが、一方で母親からは溺愛とも呼べる愛情を受けて育っていた異能肉。相対する両親の気持ちを受けてきた彼女は、やがて２人の期待に応えるべく、貴族らしくドレッシーな服装に身を包みながら、両手に持たれた機関銃を持つというスタイルが作り上げられることになります。
本来の参加権は妹が持っていた
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
第十二回十二大戦に本来参加していたのは異能肉の妹でしたが、彼女は異能肉の謀略によって、自殺に追い込まれるのでした。こその方法は心身ともに残虐な方法であり、妹の周囲の環境を破壊するだけでなく、実践訓練では相手を徹底的に打ちのめすことを意識付けさせるなど、いずれもトラウマになるものばかり。やがて妹は精神が崩壊してしまい、そこに自害するためのナイフを与えては、自害して出場権を自らのものとするのでした。
戦士として様々な戦場で指揮を執っていたことも
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
亥の戦士として様々な船上を渡り歩いていた過去を持っている異能肉は、各所で第十二回十二大戦に参加する戦士たちと顔を合わせています。その中に申の戦士・砂粒の姿もありましたが、彼女のやり方を根本から受け入れることができず、忌み嫌う存在となっていました。集合場所となった会場で砂粒に再開するものの、表面上だけは笑顔を見せていますが、心の中では血反吐が出そうな思いになっていることが窺えます。
異能肉の強さを考察！
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
『十二大戦』では未の戦士・必爺や国家権力者たちによって、参加している戦士たちの実力が格付けされています。その中で開幕早々に十二大戦から退場することになった異能肉は、どの程度の強さを持っているとされているのでしょうか？作中で描かれている戦闘シーンや持っている能力などから、亥の戦士・異能肉の強さについて迫っていきたいと思います。
弾切れがない機関銃で戦場を制圧できる
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
亥の戦士・異能肉の特殊能力「ノンリロード」は無制限に銃弾を放つことができるもので、いくら高い能力を持っている失井や砂粒であっても、遮蔽物に隠れてやり過ごすほかないでしょう。また無制限という部分から戦いの場を簡単に制圧することができ、主導権を握るのも容易いことが想像できます。非常に強力な能力であるものの、遠距離でのみ真価を発揮するといっても過言ではないため、実力は中位までに甘んじてしまうでしょう。
自信過剰なところが弱みに
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
また異能肉の弱点としては、自信過剰な性格が災いすることが多いという部分です。確かに特殊能力を見れば強力そのものですが、自信に溢れていることから十位の状況を疎かにしてしまいがいになり、実際に憂城との戦いで顕著に表れています。相手の能力を把握できなかったことも起因していますが、何よりシミュレーションでイメージばかり繰り返していたこともあるため、そこが彼女の最大の弱点と言えます。
認められたい一心で戦う異能肉に注目！
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光／集英社・十二大戦製作委員会
亥の戦士・異能肉についてまとめましたが、彼女の振る舞いの一つ一つは全て父親に認められたいという思いが込められています。それは「愛が欲しい」という欲しいものによく表れていて、何より父親からの愛情を欲していることが窺えるでしょう。また彼女が登場するのはごく一部となっていますが、それでも印象強いシーンが多いことは間違いありません。物語の伏線となる様子もいくつか見受けられるため、そのあたりにも注目してみてください。
