憂国のモリアーティはジャンプスクエアで連載中の作品で、かの有名な推理小説『シャーロック・ホームズ』を原作とした作品です。ホームズの最大のライバルであるモリアーティ教授にスポットを当て、腐敗した階級制度を変えるべく暗躍していく内容となっています。今回はそんなモリアーティに目を付けられて粛清された悪徳貴族たちの被害者リストを作ってみました。
目次
被害者その① モリアーティ一家と使用人たち
モリアーティ家の長男、アルバートは身分の差で全てが決まる階級制度と腐敗した貴族社会を毛嫌いしていました。両親や弟は腐敗した貴族そのものであり、ある日両親や使用人たちを殺害し家を乗っ取る計画を実行に移します。子供ながら天才的な頭脳を持つ孤児であったウィリアムとその弟ルイスと共謀し、火事に見せかけて家族と使用人を殺害します。その際に運よく脱出できたように振る舞い、兄弟を本物の家族に成り代わらせます。
被害者その② レニー・ダブリン男爵
ダラム市の南の領地を治める貴族。労働者たちに重税を課し、自身はその税金で優雅な生活を送る典型的な悪徳貴族。領民を下賤な虫けらとしか思っておらず、とある夫婦の息子が高熱を出し、男爵に助けを求めるも当然のように相手にせずその子供は亡くなってしてしまいます。それ以来、その夫婦は男爵を憎んでおり、そんな二人に復讐計画を授けます。
ダブリン男爵殺害計画
隣の領地を治めるウィリアムはまず重税を撤廃し地代を下げることで人心を掌握すると同時に、ダブリン男爵の領地で不満が上がるように仕向けて交渉のテーブルに立たせます。心臓病を患うダブリン男爵に、子供を失った夫婦を対面させることで男爵は心臓病の発作を起こし男爵を助ける代わりに、男爵の死後『土地を無償で小作人たちに譲り渡す』という遺言を書かせます。しかし、食事に心臓病の薬と飲み合わせの悪いグレープフルーツを使った料理を出すことで男爵を事故死に見せかけて殺害します。
被害者その③ 大地主ダドリー・ベイル
ダラム大学の事務局会計主任を務める男で、病院など様々な施設を経営する大地主。しかし、裏では学生たちのスキャンダルを隠蔽しもみ消すことにより莫大な寄付金を集め横領を繰り返していました。酒場の娘フリーダが自殺した事件における真犯人です。名家の息子ルシアンがフリーダと恋に落ち、彼女が身ごもります。ルシアンは彼女と結婚する気でしたが、そのスキャンダルを隠蔽すべくルシアンを誘拐しアヘンで前後不覚にし、フリーダもアヘンを使い自殺に見せかけて殺害していました。
ダドリー・ベイル殺害計画
ダドリーの不正の証拠を掴んだウィリアムは、その証拠を送りつけると同時にルシアンを救出。彼らの目の前でフリーダに変装したフレッドが姿を見せることで、ダドリーの自白を引き出します。彼の自白を引き出した後、消音銃で橋の上に追い込み川へと落とすことにより自殺に見せかけて殺害します。その後、ダドリーの悪行は世間に暴露されることになります。
被害者その④ ブリッツ・エンダース伯爵
ロンドンの貴族で莫大な財産を持つ派手な男。貴族院の現職議員でもあり、顔立ちもよく社交界からの受けはいい人物ですが、その裏では秘密裏に人間狩りを行っている快楽殺人者なのではないか？という疑惑もついてまわっています。実際にその疑惑は事実であり、貴族以外の人種はいくら死んでも構わないと思っている傲慢で利己的な人物です。
ブリッツ・エンダース伯爵破滅計画
手始めに彼に偶然を装った嫌がらせでストレスを助長し、豪華客船の巡航中、彼に殺人を起こさせます。その後、偶然を装い殺人現場の目撃者となり、表向きは彼の協力者となり死体を海に投げ込むように提案します。ただしその死体は協力者が巧妙に回収し、その人物が生きていると嘘をついてエンダースを劇場へと誘導。彼が死体を見つけ、止めを刺している場面を衆人観衆のもとに晒すことで殺人者であることを暴露します。その後、追い詰められたエンダースは自ら海へと身を投げ自殺します。
被害者その⑤ イーノック・J・ドレッパー伯爵
原作シャーロック・ホームズで緋色の研究に当たるお話で殺害された貴族。殺害される際にシャーロック・ホームズの名をダイイングメッセージとして残しています。勿論、犯人はホームズではなく、実行犯の婚約者を力ずくで奪った挙句、数日後死体にして送り返すという外道。復讐を誓った実行犯に殺害計画を授け、復讐されてしまいます。
イーノック・J・ドレッパー殺害計画
婚約者を無残に殺され復讐を誓う男性、ジェファーソン・ホープに完璧な殺害計画を授けて殺害。本来であればもっと完璧な殺害計画が存在していたようですが、ホープの目的がドレッパーの殺害であったことから、ホームズによってあっさり見破られる。その際にホームズが犯人であるメッセージを残したのは、ホームズの能力を試すことと悪徳貴族の闇を暴く英雄としての素質があるかどうかを試すためでした。
被害者その⑥ チャールズ・バスカウィル他
ウィリアムが自殺に追い込んだ快楽殺人者、ブリッツ・エンダース伯爵が人間狩りの狩場として利用していたダームトアの森で貧民街で誘拐した子供たちを狩り殺していた快楽殺人者たち。全員が泣き叫ぶ子供たちを凄惨な方法で殺害していたマジヤバな精神異常者たちで、貴族の特権として狩りを楽しんでいました。原作『バスカウィル家の犬』に登場して死んだ人物。
チャールズ・バスカウィル殺害計画
今回の計画は正面突破によるカチコミ。ウィリアムやルイス、モランやフレッドたちが直接殴り込みをかけて、自ら殺害する計画性も何もないものでした。というのも、彼らの行いはあまりにも非道で目を瞑りたくなるものだったため、彼らを殺害したとしても遺族たちは通報すら出来ません。直接ぶん殴って殺しても表沙汰にはなりません。この作品のモリアーティは自分で手を汚すことも厭わないし、バイオレンスな力技も場合によっては実行します。
被害者その⑦ グラハム・ダンダーデール公爵
ロシアとイギリスの代理戦争の地となったインドで武器の密売ルートを探っていた英国の諜報員ギリアン・ハリスがロシア側のスパイに暗殺された疑いがあることから、アルバートとマイクロフトはモラン大佐とマネーペニーを派遣する。しかし、フォン・ヘルダーの分析から武器をアフガンに流していたのはロシア側ではなくイギリス側。つまり、戦争を継続するべく画策していたのはインド総督のグラハム・ダンダーデール公爵でした。
グラハム・ダンダーテール公爵殺害計画
この殺人は、ウィリアムが定めたターゲットではなくイギリスという国家からの依頼でした。その際にかつてモラン大佐の部下でアフガン軍に通じていたスパイ。つまりモラン大佐の部下たちが戦死する原因を作った張本人であるダリルと再会します。公爵には公爵なりの考えがあり、ここで決着が着いてしまうことは後に起こる世界大戦の引き金となると考え戦争を泥沼化させていました。しかし、味方の兵を犠牲にしたことは紛れもない事実であり、彼自身が仕掛けたガス漏れの爆発事故に見せかけられダリルもろとも殺害されます。
被害者その⑧ ロナルド・ロリンソン男爵
ノリッジの貴族であり様々な場所で劇場を経営する男爵ですが、性格は残虐で利己的。5年前に保険金目当てで事故に見せかけて劇場に放火。多額の保険金を受け取るために多くの劇場関係者を殺害した犯人でした。悪徳貴族のスキャンダルを暴露し粛清する義賊と噂されている犯罪卿と言う存在を信じておらず、労働者階級の戯言としか思っていませんでした。しかし、アルバートらにはしっかり目を付けられていたようです。
ロナルド・ロリンドン男爵殺害計画
詳しい手段は明かされておらず、あっさり死んでしまったため詳細は分かりませんが何らかの毒物を飲まされて死亡。誰からも疑われず、完璧に貴族一人を葬ってみせた“力”をアイリーン・アドラーに誇示することで味方に引き入れようとします。言ってしまえば咬ませ犬。哀れ。
【憂国のモリアーティ】被害者リストまとめ
憂国のモリアーティに登場し、主人公のウィリアムに目を付けられて死んでしまった被害者リストをまとめてみました。法で裁けない相手を優雅に断罪していくのはかなりスカッとしますね。魅力的な悪役が主人公の作品で、美形で悪魔的な頭脳のよさや直接戦闘もこなせる圧倒的スペックはサイコパスの槇島か金田一の高遠に通じるものがあります。彼らが主人公のお話を面白そう！だと感じる人にはおススメの作品です。そんな『憂国のモリアーティ』2020年10月放送開始予定です！
