アカギ~闇に降り立った天才~は伝説の雀士“赤木しげる”が闇の世界を舞台に様々な強者たちと闘牌を繰り広げる狂気の沙汰ほど面白い麻雀作品です。2005年にはアニメ化もされています。心理描写が特徴的な作品であり、実質的に最後の勝負である鷲巣編は完結までに20年、アニメ化から13年後に完結するほど時間の流れが遅い作品ですが、そんなアカギの名言をエピソードを踏まえてまとめてみました!
目次
① 死ねば助かるのに
賭博の負け、株式の負債で多額の借金を抱え込んでしまった南郷は借金の棒引きを掛けて、ヤクザとの麻雀勝負に臨んでいました。しかし、悉く負けっ!完全に追い詰められた南郷の前に現れたのは、まだ13歳の中学生でした。
その後、勝負は再開し南郷に機が訪れます。しかし、そのためには超危険牌のウーピンを切っていくしかない。南郷にとっては負けられない勝負であり、ここで振り込むわけにはいかず、ウーピンよりは安全な道を選ぼうとしますが、そのとき後ろの中学生、後に伝説の博徒となる男、赤木しげるは「死ねば助かるのに…」と言います。
赤木はこの時点では麻雀のルールを知りません。しかし、南郷の勝とうという気配が完全に死んでいたことを指摘します。「背中に勝とうという強さがない、ただ助かろうとしている。博打で負けの込んだ人間が最後に陥る思考回路、あんたはただ怯えている」その言葉で南郷は自分の置かれている状況を冷静に判断し、ここは危険な橋を渡るしかないと危険なウーピンを切り、活路を見出すことになります。
② どうせ死ぬなら強く打って……死ね!
借金の棒引きを掛けて臨んだ賭け麻雀の南四局。ついに南郷に機が訪れる。ウーピンが通れば逆転のチャンスが生まれるものの、容易く切ることは出来ない超危険牌。南郷はウーピンを抱え、リャンピンを切ろうとしますが直後に言われた赤木からの「死ねば助かるのに」と言う言葉に思い直し、冷静に自分の状況を判断します。
この状況、逃げていてもジリ貧は確実。自分のやっていることは博打であり、危ない橋一つ渡れないのでは勝機があるはずもない。南郷は「どうせ死ぬなら強く打って……死ね!」と決死の覚悟でウーピンを切ります。実はそれが正解。リャンピンを切っていれば下家にあがられゲームセット。直後、下家が南郷のロン牌を引き、そのまま切ったことで南郷はアガり逆転トップとなります。
③ 倍プッシュだ
南郷の借金の棒引きを掛けた勝負でアカギは竜崎を圧倒し、矢木が卓に入ってからもアカギはよどみなく点数を伸ばしていきます。八木はイカサマによってリーチドラ8の倍満直撃を受けてしまいます。しかし、その直後のオーラスでアカギはタンヤオを匂わせたホンイツで単騎待ちの状況を作り、わざとマンズを見せることでドラのスーソウを八木に切らせてアガります。
勝負は終わり、南郷の借金はチャラになり勝負は終わったかに思われます。しかし、勝負は終わっていませんでした。アカギは竜崎たちに無慈悲に倍プッシュを要求します。ヤクザには面子があり、負ける流れと分かっていてもアカギの要求を蹴ることは出来ず、その後は完全にアカギの独壇場となります。
④ 勝負の後は骨も残さない
八木との勝負に勝利し、その後の倍プッシュ後の勝負も大勝。相手側はもうボロボロの状況でしたが、赤木は容赦なく倍プッシュを宣言します。「まだまだ終わらせない…!地獄の淵が見えるまで、どちらかが完全に倒れるまで、勝負の後は骨も残さない」とギャンブルの狂気に染まった発言をします。
しかし結局、額が大きくなりすぎたため勝負は一旦仕切り直して、後日に再び勝負することになります。その後は悪徳刑事安岡のセッティングにより、立会人を用意しての勝負をすることになります。
⑤ 狂気の沙汰ほど面白い…!
ヤクザとの再戦で対局することになった盲目の打ち手『市川』との初対面時、赤木は市川という男の格を知るために弾を一発だけ込めて弾倉を回し銃を向けます。しかし、市川は向けた銃から弾が出ないことを確信していました。確信してはいたものの絶対助かるという算段はなかったはず、それでも市川は何一つ表情を崩すことはありませんでした。
その後、市川はアカギにも自分にしたことと同じ要求をします。市川はアカギの口の中に銃口を突きつけ『狂気の沙汰程面白い…!』と言い、アカギも拳銃を咥えながら『狂気の沙汰ほど面白い…!』と返します。結局、弾は発射されずアカギは生存。これは二人にとっては根拠も確信のある結果であり、二人ともお互いを推し量り切ることは出来ずに対極に臨むことになります。
⑥ 俺はこの8000点で「後の3巡」を買う……
ニセアカギと浦部との対局は最初こそニセアカギが勝っていたものの、それは浦部の計算通り。わざと負けてレートを引き上げてから勝つという算段でした。ニセアカギは結局、打ち手を交代させられ、治が一時は臨時の代理を務めるものの、結局は浦部とアカギの戦いとなります。
南二局でアカギはセオリー無視のテンパイ即リーを仕掛けます。その後、浦部からロン牌がこぼれるもののアカギはそれを無視。何かを不穏に感じた浦部は自分のアガリを蹴ってアカギの待ちを確かめに行きます。しかし、ここでアカギは8000点の罰符を払ってノー店だったと言い張り、自分の手配を隠します。
ここでの8000点罰符は余りにも痛い出費、しかしアカギはこれを安い出費、「オレはこの8000点で後の3巡を買う」と言います。それはアカギにとって必要な布石でしたが、誰にもアカギの意図を読み取ることはできませんでした。
⑦ 奴は死ぬまで保留する…
浦部とアカギの勝負は、アカギが決着を見届けるまでもなく浦部がアカギに放銃してしまいゲームセット。しかし、通常であれば放銃する確信などないように見えるものでした。アカギは意味不明なアガリ方で浦部を疑心暗鬼にさせて、最終的に追い詰められたその人物がとってしまう行動、その人物の本質、浦部であれば“保留”を選ぶというところに付けこんだものでした。
アカギの待ちは何一つ分からない状況で、浦部がすがれるもの。それは“利”であり、利を追求した浦部が最終的に吐き出す牌を読み切ったのでした。浦部はその後落とし前を付けられてしまいますが、アカギといつか再戦を果たすと言います。しかし、アカギが今すぐ命懸けの勝負をしようと提案すると引き下がります。アカギは浦部の本質、危ない橋は渡らず、いざという時になれば保留してしまうことを完全に読み切っていました。
⑧ やめろー、死にたくなーい!
アニメ『闘牌伝説アカギ』でニセアカギこと平山幸雄が鷲巣麻雀で血を抜かれ、暴れながら言った台詞が「やめろー、死にたくなーい!」です。「ヤメロー!シニタクナーイ!」と表記されることが多く、棒読みに聞こえる迫真の台詞が一部で人気の名台詞となっています。
この後、ニセアカギは当然のように絶命して山の中に埋められますが、その場面を目撃されたことからアカギにおける実質的最終章の鷲巣編が始まります。一度聞いたら忘れらない衝撃の名台詞でニセアカギ屈指の名言でもあります。なお、この名台詞はアニメのみに存在し原作の単行本には登場しません。
⑨ 駆け巡る脳内物質っ………!
鷲巣麻雀で悉く劣勢に立たされる鷲巣でしたが、今までの悪い流れなどなかったかのように持っていたリャンソウがいつの間にかドラ12の化物へと昇華。どんな形であればアガりさえすれば破格の点棒を手に入れることが出来る状況となります。
鷲巣は嶺上でアガれず残ったイーピンを引くために鈴木からの差し込みはあえてせずに回していきます。直後安岡がイーピンを引いたことによってアカギたちは鳴きによって手を進めます。しかし、その鳴きによって溢れたイーピンは鷲巣のロン牌でした。
高らかに論を宣言した鷲巣の脳内にはβエンドルフィン……!チロシン……!エンケファリン……!バリン…!リジンロイシンイソロイシン…!そんな脳内物質が駆け巡ります。しかし、それは安岡のロン牌でもあり、頭ハネ。鈴木からの差し込みもできず、ドラ12の怪物手は露へと消えるのでした。
アカギ名言まとめ
今回は明日使えるかもしれないアカギの名言を紹介しました。アカギを知っている人なら、日常生活で何かしら使っているかもしれません。これ以外にも福本作品にはかっこよくて心に残る名言がたくさんあるので、機会があれば探してみてはいかがでしょうか?