2024年4月からアニメ化する『変人のサラダボウル』は『僕は友達が少ない』や『妹さえいればいい。』の作者の最新作です。ライトノベルの既刊が５巻、コミカライズ版が３巻とかなり早い段階のアニメ化で意外ではありますが、その内容はライトノベルの面白さを凝縮したようなカオスで笑える作品となっています。今回はそんな本作がどういったストーリーでどういう展開をしていくのかを紹介していきたいと思います。なお、コミカライズ版に準拠して内容を紹介していきます。
目次
ストーリーその① 帝国陥落
反乱によって帝国は陥落し、四百年以上の歴史を誇ったオフィム帝国は終焉。帝国の姫、サラ・ダ・オディンは忠臣のリヴィアとともに追手から逃走を続けていました。どうにもならなくなったサラは苦肉の策として異世界への門に飛び込みます。所変わって信長公が住まいし頃が全盛期（なんてこと言いやがる！）のパッとしない地方都市、岐阜県岐阜市にパッとしない貧乏探偵、鏑矢惣助という探偵がおりました。
ストーリーその② 正義の名探偵
鏑矢惣助２９歳独身・恋人なしはパッとしない風貌の男でしたが、彼の職業である探偵としては地味で目立たない風貌は長所でもありました。一時期は大手探偵事務所のエースとして活躍していましたが、とある事情によって独立し、正義の名探偵を目指すこととなりました。しかし、現実はそんなに甘いものではなかったらしく、理想とは程遠い生活を続けていました。そして今日もとある男性の不倫の証拠を押さえるために行動していました。
ストーリーその③ 空から女の子が！
不倫の証拠を掴むための仕事の最中、突如として空から女の子が降ってきます。サラ・ダ・オディンと名乗るその女の子は自称異世界人のコスプレ美少女でしたが、傷を治す魔法やジャングルジムを一瞬でスクラップに変える魔法を使うマジモンの異世界人でした。突如としてファンタジーの世界観を持ってこられた惣助は困惑しながらもサラを連れてその場を逃走し、自分の事務所に逃げ込みます。
ストーリーその④ ファンタジー世界の住人を放置しておくわけにも…
サラは常識が一切通じないファンタジー世界の住人でした。しかも、姿を見られたので記憶を消す魔法（使ったら多分廃人になる）を使うと物騒なことを言い出します。惣助は心の底から関わりたくないけど放置したら絶対にろくなことにならないと思い、不本意ながらサラを保護することを決めます。
ストーリーその⑤ 急速に順応するサラ
そこから一週間でサラは急速に現代社会に順応し始め、ゲームやマンガを楽しみ文明の利器を使いこなします。特に探偵マンガの名探偵コナンはお気に入りでしたが、現実の探偵はコナン君のようなことはやらないと惣助はサラに説明します。なお、本作のコミカライズ版がサンデーうぇぶりで連載されている（ラノベ原作は小学館のガガガ文庫）だからか、コナン君には伏字すら使われていないし、コナン君に黒い目線が入ることもありません。
ストーリーその⑥ 浮気調査の結末
惣助は依頼されていた浮気調査について決定的な現場を押さえます。今回の依頼では不倫ではなく、複数人の半グレたちから継続的に恐喝と暴行を受けていたことが判明します。行き過ぎた暴行につい姿をみせて止めに入る惣助ですが、多勢に無勢。そこに加勢にやってきたサラがファンタジーの力を使い惣助と共闘し半グレたちを撃退します。なおサラは名探偵コナンに強い影響を受けており、コナン君の口上をパロディしながら登場していました。
ストーリーその⑦ 飯テロ
サラの協力によって事件は解決し、手に入った報酬で惣助は半額シールのついたブランド牛『飛騨牛』の焼肉を振舞います。サラはその美味しさに料理漫画さながらのリアクションをとり感動します。そして自らの食事のために探偵の仕事を手伝うと言い出します。そこでサラは「シャッキリポン」とか「よいか探偵さん。飛騨牛をな、飛騨牛をいつでも食えるくらいになるのじゃ。それが人間えら過ぎもせず、貧乏すぎもせず、ちょうどよいくらいというとこなのじゃ。」という名言を残しますが、これはかの有名な料理漫画のパロディ『美味しんぼ』の有名なネットミーム。デジタルリマスターを見たのでしょうか？
ストーリーその⑧ 女騎士ホームレスになる
惣助とサラが出会った話の裏で、サラの忠臣であるリヴィア・ド・ウーディスもサラを追いかけて岐阜県岐阜市に降り立っていました。リヴィアには当然のように金も戸籍も住所もなく現代日本の世知辛いルールに縛られ、ホームレスに身をやつしてしまうほかありませんでした。しかし、親切な先輩ホームレスとの出会いや類まれなる身体能力と前向きな性格が幸いし充実したホームレス生活を送っていました。
ストーリーその⑨ 女騎士、セクキャバで働く
スタイル抜群の銀髪美女の存在はすぐに有名になり、どうみても胡散臭い男がリヴィアに楽して稼げる話を持ち掛けます。この世界の常識に疎いリヴィアはホイホイその甘い話に乗ってしまい、連れてこられた先はいかがわしさMAXのセクキャバでした。とはいえホームレスの数百倍は稼げる仕事ではあったため続けるか否か葛藤します。しかし、残念ながらタイミングよくガサ入れが入って不発オチ。その後、偶然サラと再会を果たすのですが……。
ストーリーその⑩ 女騎士、探偵事務所をクビになる
リヴィアはサラと再会し探偵事務所で働くことになるのですが、冴えないし目立たない惣助と違ってあまりにも目立ちすぎるリヴィアは致命的に探偵に向いていませんでした。そのため探偵事務所をクビになるのですが、リヴィアにもプライドがあり自分は自分で住む場所と仕事を見つけると言い出し、再びホームレス生活へと戻っていきます。ここから女騎士リヴィアは惣助・サラ組と独立し独自の路線を歩んでいきます。
ストーリーその⑪ 悪徳弁護士登場
惣助には一応仕事の伝手があり、高級マンションの一室にオフィスを構える敏腕弁護士愛崎ブレンダは常連客でした。愛崎ブレンダはどうみても子供にしか見えない容姿ですが、実際は惣助より年上でした。サラは黒ずくめの組織に小さくされたと疑っていましたが、別にそんなことはないらしい。ブレンダは有能な弁護士ですが、手段を選ばない悪徳弁護士でもありました。そんなブレンダの依頼で離婚調停の身辺調査を頼まれるのですが、そこでサラは探偵事業のリアルを学んでいくことになります。前作にもいましたね、こんなキャラ。
ストーリーその⑫ ホームレス女騎士、カルト宗教に勧誘される
リヴィアは持ち前の行動力と逞しさからすっかりホームレス生活に順応していました。そんな中、ホームレスの知り合いも増えます。そこで声をかけてきた炊き出しのスタッフの男女二人組に自分たちの所属する団体に見学に来ないかと誘われます。そのスタッフたちは優しくリヴィアを歓迎するのですが、その団体『ワールズブランチヒル』はカルト宗教団体でした。現代社会の世知辛さに傷ついた若者を優しい言葉で信者に引きずり込むカルト団体だったのですが、リヴィアにそんなことわかるはずもなく、再び現代社会の混沌に身を投じていくことに。
ストーリーその⑬ カオスな現代社会で輝くファンタジー
こんな感じで惣助とサラは探偵という職業を通して現代社会の混沌に触れていき様々な事件を解決していく日常バディ探偵ものを展開しつつ、世間知らずの女騎士ホームレスはその世間知らずさから、セクキャバ、カルト宗教、サウナ、転売ヤーなどの様々な現代社会のカオスに触れていく女騎士の闇カルチャー探究コメディを展開するというカオスな内容となっています。勿論彼女たちはファンタジーの世界の住人でもあり、そんなファンタジーの住人が『龍が如く』のようなアングラな世界観に突っ込まれていくというカオスな要素が一際輝く作品となっています。
【変人のサラダボウル】ストーリー紹介まとめ
2024年春に放送されるアニメ、ラノベ原作の『変人のサラダボウル』のストーリーについてまとめてみました！ライトノベルの面白さを凝縮したかのような分かりやすく面白くて、登場人物は龍が如くに登場するような肩書のキャラが多く、個性が際立つ作品となっています。連載されてからのアニメ化が早いため、濃い内容になると思うので楽しみなアニメです！よければ是非視聴してみてください！
