2013年から『週刊少年ジャンプ』にて連載が始まったバトルアクション作品で、作者は葦原大介さんです。2019年からは『ジャンプスクエア』にて連載となっています。アニメ第一期(全73話)が2014年10月~2016年4月まで放送されており、2020年に第二期が放送予定となっています。ネイバー(近界民)から地球を守る組織「ボーダー」。そこに所属する主人公の三雲修はゲートの外から来たネイバーの空閑遊真と出会います。学校に襲来したネイバーと戦う三雲でしたが、力及ばず苦戦しているところに空閑が「トリガー」を使い助けに入ります。ボーダーの三雲とネイバーの空閑、本来敵対するはずの2人が力を合わせて戦うことになるのでした。今回はオサム、遊真、千佳の3人を導くエリート隊員の迅悠一についてご紹介していきたいと思います。
目次
ボーダー玉狛支部のS級エリート、迅悠一
迅悠一は玉狛支部に所属しているエリートで、ランクはS級。S級ということは黒トリガー所有者ということになりますね。S級はランク戦に参加できないので、ボーダー内の実力は分かりづらいですが、かなりの実力の持ち主で、遊真が本気を出しても迅には勝てないかもと言うほどでした。自由奔放で、一見チャラチャラしているように見えますが、中身はしっかりしておりとても後輩想いです。ボーダー本部にも口を出せる数少ない隊員の1人で、その存在感はボーダー内でもトップクラス。玉狛支部長の林藤の言うことは素直に聞きますが、ボーダー本部には対抗するときもあり、本部は思い通りに動かない迅に手を焼いているときもあります。
オサムを引き取る迅悠一
隊務規定違反をしたオサムは本部に呼ばれ、その処分をどうするかの会議にかけられていました。問答無用でクビを言い渡されるオサムでしたが、忍田本部長は緊急時にこれだけ動ける人間は貴重だとして処分に反対します。両者の言い分を聞いた城戸司令は、忍田本部長の言うことは一理あるが、ルールを守れない人間はボーダーには必要ないとオサムをばっさりと切り捨てます。また今回の会議は、オサムの処分の件とは別に、イレギュラーなゲートが多数発生している件を話し合う場でもありました。迅はこれを突き止めるために会議に呼ばれていたのです。任務を引き受けた迅は、条件としてオサムの処分を自分に任せてくれと言い出します。今回の件にオサムが深く関わっているという迅。城戸司令も迅の言葉を信じ、オサムの処分は迅に任されたのでした。
迅のサイドエフェクト
サイドエフェクトとは、トリオン能力の高い者が稀に発現する超感覚のことで、意味は「副作用」。迅のサイドエフェクトは少し先の未来が見えるというものでした。これにより迅はオサムがイレギュラーなゲートの謎を教えてくれる人物と会う未来を見ていました。それでオサムの処分を任せてくれと言っていたのですね!迅のサイドエフェクトはこれ以外にも、様々なことが見えており、作品内で重要な役割を担っています。
黒トリガーの捕獲を命じられる迅悠一
遊真が黒トリガーだと知ったボーダー本部。城戸司令は迅に遊真の捕獲を命じます。黒トリガーには黒トリガーをぶつければ良いと考える城戸司令。A級4人を同時に倒す程の実力を持つ遊真ですが、黒トリガーを持つ迅が相手では話は別です。遊真自身も勝てるかどうかわからないと言っています。しかし、迅はこの命令を断りました。迅は玉狛支部所属です。城戸司令には直接の指揮権はないとし、直属の上司である林藤支部長の命令でないと動かないと言ったのです。本部が手を焼く訳ですね(笑)城戸司令は林藤支部長に命令し、林藤支部長は迅に黒トリガーの捕獲を命令します。ただし、やり方は迅に任せるという条件で。さすが、迅の上司ですね。他の幹部とはやることが違います。まぁ、組織としては玉狛のように言う事聞かずに自由に動かれるとやりにくいとは思いますが・・・。
これが迅悠一のやり方
林藤支部長から遊真の捕獲を命じられた迅は、遊真をボーダーに誘います。シンプルなやり方が一番という迅ですが、なんともストレートなやり口ですね。もちろんこれは、本部に連れて行くという訳ではなく、あくまで迅の所属する玉狛支部に来ないかという誘いでした。玉狛支部にはむこうの世界に行ったことのある隊員も多く、遊真がネイバーであっても驚くことはありません。オサムと千佳が一緒ならという条件で遊真は玉狛支部に行くことにします。ネイバーに理解がある迅だからこそ出来たやり方ですね!
迅悠一の黒トリガー
黒トリガーというのは、優れたトリオン能力を持った使い手が死後も己の力を世に残すために、自分の命と全トリオンを注ぎ込むことで生成される特別なトリガーです。迅の黒トリガーは、師匠であった最上宗一が死に際に残したものだったのです。そして最上宗一とはボーダー創設メンバーの1人であり、遊真が探していた父親の知り合いだったのです。
「風刃」
迅の黒トリガーは「風刃」と呼ばれる能力を持っています。物体に斬撃を伝播させ、目の届く範囲どこにでも攻撃ができるというものです。ブレードから出ている光の帯が「風刃」の残弾で、全て消費するとリロードまでには少しの隙が出来てしまいます。またどこにでも攻撃できるという遠距離戦において非常に有利な能力ですが、距離を詰められるとその能力を発揮することは出来ません。遊真のコピー能力を持つ黒トリガー程の脅威ではありませんが、「風刃」は迅の未来予知のサイドエフェクトと非常に相性が良く、迅ほど「風刃」を上手く使えるものもいないでしょう。
「風刃」は癖の少ない黒トリガーだった
黒トリガーは基本的に相性が良い人間にしか使えず、相性が合わなければ起動しません。しかし、「風刃」は好き嫌いが激しくなく、起動できる人間が20人以上いたのです。候補者全員による争奪戦により迅が所有することになりました。迅は自分の師匠の形見でもある黒トリガーは自分が使いたいと思っていたのでしょうね。「風刃」は能力も強いですが、癖が少なく起動できる人間が多いのも存在価値を高めている理由です。ちなみに当時迅のライバルだった太刀川は候補者には選ばれず、争奪戦には参加できませんでした。迅は黒トリガーを所有することでS級となりランク戦に参加出来なくなったので、太刀川との決着は着いていないとも言えます。
後輩の邪魔はさせない
玉狛に黒トリガーを所有されたくない城戸司令は、ボーダー最精鋭部隊が遠征から帰ってくるとすぐに、黒トリガーの奪還を命じます。「No.1アタッカー」太刀川慶を筆頭とした精鋭部隊は、夜に玉狛を襲撃することに。迅はサイドエフェクトによりこれを感知していたのでしょう。太刀川たちのルートに先回りし、食い止めようとしていました。迅がオサムたちの特訓に付き合わなかったのは、この夜襲を公にせずに防ぐ為だったのです。普段はお調子者ですが、可愛い後輩を守る為に人知れず一肌脱ぐ迅はカッコいいですね!
しっかりと襲撃に備えていた迅悠一
模擬戦以外でのボーダー隊員同士の争いは隊務規定違反にあたります。それでも邪魔をするのかという意見に迅は、遊真も立派なボーダー隊員だと主張します。ネイバーを入隊させてはいけないという決まりはありませんし、正式な手続きを踏んで玉狛に入隊した遊真は正真正銘のボーダー隊員です。しかし、正式な入隊日を迎えるまでは本部としてはボーダー隊員と認めていないという主張をする太刀川たちは強行突破の姿勢を取りました。いくら黒トリガーを持つ迅でも、A級の中でもトップに君臨する精鋭部隊を複数相手にするのは厳しい戦いになります。自分の力を過信せず、冷静に物事を判断する迅は嵐山隊に応援要請を出していたのでした。
迅悠一の交渉
太刀川たちを退け、遊真を守った迅・嵐山合同隊。忍田本部長も味方につけ優位に立った迅は、城戸司令に交渉を迫ります。条件は遊真のボーダー正式入隊。もちろんすんなりOKが出る内容ではありませんが、迅はその代償として「風刃」を差し出します。
争奪戦を勝ち抜き手に入れた黒トリガー、しかも師匠の形見。迅にとっては苦渋の選択かと思われましたが、ボーダー同士の争いが収まって何よりという迅でした。迅は黒トリガーに拘っておらず、後輩が自分たちのようにボーダー内で切磋琢磨できる環境を作ってあげたいという一心だったのです。そのために黒トリガーを差し出すなんて屁ありません。また、黒トリガーを手放した迅はS級からA級になるためランク戦に復帰できます。これにはライバル太刀川も喜んでいました。ネイバーにも良い奴いるから仲良くしよう主義の玉狛支部リーダーは強さも人としての器も別格ですね!
全ては迅悠一の思惑通り
「風刃」を手放すことで、遊真のボーダー入隊を許可した城戸司令。風間が言うように、「風刃」を手放すつもりなら太刀川たちと戦う必要はありませんでした。迅は今の「風刃」には遊真の入隊と並ぶほどの価値はないと考えていたのです。そこで太刀川たちA級の精鋭部隊を撃退することで「風刃」の価値を高め、交渉を上手く進めようとしたのでした。結果的にすべて迅の思惑通りに事が進んだわけですね。
ネイバー大規模侵攻に対して事前に手を打つ迅悠一
迅はネイバーの大規模侵攻の際に、オサムがピンチに陥ると予知していました。しかも助けに行くことが出来る人間が三輪しかいないことまで。ネイバーを毛嫌いしている三輪は、遊真と仲良くしているオサムのことも当然気に入りません。そんな三輪にオサムを助けて欲しいとお願いする迅。もちろん三輪は断りますが、迅は条件として「風刃」の所有者に三輪を推薦すると言います。迅の一存で所有者が決まるはずはありませんが、元所有者で実力もある迅の推薦は影響力が非常に大きいでしょう。「風刃」があれば姉の仇も討ちやすくなる三輪。葛藤する三輪ですが、迅のサイドエフェクトは三輪がオサムを助けると予知していました。
レイジにもお願いをしていた
迅は三輪だけでなく、レイジにも大規模侵攻で起こることを話していました。出来るだけ時間稼ぎをしてほしいとレイジにお願いする迅。事前にこの話を聞いていたからレイジは小南や烏丸と別行動を取ったんですね。
「最悪」の未来を阻止するために
ネイバーの大規模侵攻の際に、迅は「最善」から「最悪」までの不確定な未来がいくつも見えていました。千佳がさらわれることは「最悪」の一歩手前であり、「最悪」はオサムが死ぬこと。この未来を回避するため、迅は天羽に西部地区の持ち場を任せ、遊真を連れて行くのでした。オサムと千佳がボーダー本部に入れるかどうかが2人が助かる未来を決定する大きなポイントとなるため、迅、遊真、レプリカの3人はオサムたちを追いかける追ってを全力で食い止めることを目標とし動き出します。
反撃開始、迅悠一到着!!
連絡通路が使えずボーダー本部に行くことが出来ないオサムたち。手間取っているオサムたちにヒュースとヴィザ翁が追いつきます。追い詰められたオサムたちでしたが、その時ド派手に現れたのは迅、遊真、レプリカの3人でした。ヒーローは遅れて現れるとよく言いますが、もう少し早く来てほしいと誰もが思っていたでしょう(笑)でも、迅が一緒にいるとなんだか安心しますね。迅と遊真の登場は完全にヒュース、ヴィザ翁の足を止めました。迅は黒トリガーを手放していますが、ノーマルトリガーでもその実力は他のA級とは比べものにならないのでしょう。迅はヒュースを、遊真はヴィザ翁を相手にし、オサムたちが逃げる時間を稼ぐことに成功しました。
実力派エリート、ボーダーS級の迅悠一とは?まとめ
いかがだったでしょうか?
誰にでも明るく優しい迅悠一は、ボーダー内の太陽のような存在だと言えるでしょう。普段はお茶らけていますが、常に後輩のことを考えており、いざというときは頼りになる。こんだけ優秀だと自分でエリートと言っても誰も文句は言えませんね(笑)「風刃」を手放した後の迅の活躍にも注目ですね!!