『十二大戦』では、干支の名前を冠した12人の戦士たちによるバトルロワイヤルが繰り広げられ、最後の1人になるまで戦いは続いていきます。その中に登場する酉の戦士・庭取をピックアップして、どういったキャラクターなのか、また十二大戦の戦いでどのような活躍を見せているのかを詳しく紹介していきます。
目次
酉の戦士・庭取のプロフィール
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
『十二大戦』では多種多様な能力や特徴を持つ12人の戦士たちが登場し、最後の1人になるまで争われるバトルロワイヤルを繰り広げていきます。そこで酉の戦士・庭取が登場しますが、他の戦士たちと比べてか弱い様子が印象的で、とても勝ち上がれそうな雰囲気を感じません。彼女は果たしてどのような戦士なのか、まずは庭取のプロフィールからひも解いていきましょう!
自分を守るためなら何でもする少女
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
酉の戦士・庭取は6月6日生まれの女性戦士で、身長153cm・体重42kgとなっています。彼女は自身、他の戦士たちと比べて非力であることを認めているため、その分自分を守るためであれば、どのような手段も厭わないという考えを持っています。実際に十二大戦作中では、相手を騙して行動している様子が描かれており、とても可愛らしい女の子に見える一方で、とても黒い顔を持っているキャラクターともなっています。
暗い過去を持っている
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
見た目からは感じられない黒さを持っている庭取ですが、彼女には暗い過去を持っているのも見逃せません。幼いころは虐待を受けており、15歳になると実の両親を自らの手で殺めていて、その後保護されると酉の戦士の家柄である丹羽家に引き取られることに。そこから戦士として育てられてきたため、庭取はごく普通の少女らしい生活を送っていないことが分かります。
肩書きは「啄んで殺す」
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
十二大戦に参戦している戦士たちには、それぞれ戦士としての名前だけでなく、肩書きを持たされています。肩書きは戦士の特徴や個性を象徴しているもの画、酉の戦士・庭取の肩書きは「啄んで殺す」となります。これは彼女が鳥類を自在に操ることができ、自ら戦うよりも鳥たちに戦闘を任せていることから由来していることが窺えるでしょう。実際に作中でも庭取ではなくカラスたちが戦士に攻撃をしており、完璧な意思疎通ができていることが分かります。
十二大戦における庭取の活躍とは?
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
12人の戦士たちが最後の1人になるまで戦い続ける『十二大戦』では、登場するキャラクターそれぞれが思い思いに行動しています。また主人公格以外にも各キャラクターそれぞれが均等な登場機会を与えており、特徴を把握しやすくなっている部分もあります。そこで、酉の戦士・庭取はどのような活躍を見せていたのか、描かれている戦闘シーンなどから第十二回十二大戦での様子をまとめていきましょう。
砂粒の和平案に賛同した一人
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
十二大戦開幕直後、申の戦士・砂粒から全員に和平案が提案されると、子の戦士・寝住を皮切りに続々と賛同していきます。庭取もその内の一人でしたが、突如として会場の床が崩落してしまったことにより、戦士たち街中に散り散りになるのでした。その後、庭取は自身の能力を使って戌の戦士・怒突と合流し、彼と行動一緒に取って十二大戦を乗り切りたいという話を持ちかけるのでした。
異能肉を鳥葬で始末する
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
庭取は怒突に接近しますが、これは彼から「ワンマンアーミー」と呼ばれる劇薬を投与してもらうことが目的でした。彼女の思惑通りにことは進んでいき、庭取は「ワンマンアーミー」を手に入れた後、暴走した風に装って怒突を殺害します。さらにはウォーキングデッドと化した異能肉をカラスたちに命令して鳥葬させるといった様子が描かれており、か弱い女の子かと思いきや、意外に腹黒い本性を徐々に露わにしていくのでした。
寝住の誘いで砂粒のところに案内される
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
再び単独行動になった庭取はコンビニで食料をあさっていると、子の戦士・寝住が現れて動揺した様子を見せます。あまりに突然だったため驚きますが、彼の誘いを受けて申の戦士・砂粒がいる地下水路へと案内されることに。そこで砂粒と会話をし、改めて和平案に賛同するかどうかを訊ねられますが、庭取はその善意を断るのでした。これによって庭取のそれまで作られてきた価値観が揺さぶられることとなり、別れた後も酷く動揺した様子を見せ続けます。
砂粒たちの居場所を隠すために戦う庭取
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
砂粒たちと別れて地上に出た庭取でしたが、価値観が揺さぶられて動揺してしまい、冷静になるのも時間を必要としている様子でした。しかしそこに、丑の戦士・失井が目の前に現れ、彼との交戦を避けられない状況に陥ってしまいます。真っ向勝負では流石に敵わないと判断した庭取でしたが、失井が近くに他の戦士がいることを勘づくと、表情が打って変わって臨戦態勢に。砂粒と寝住を守るために戦いを決意しますが、皆殺しの天才の前では赤子同然に扱われ、最後は鳥たちにお願いして自らを食べさせるのでした。
庭取が持つ特殊能力
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
『十二大戦』に登場する戦士たちは、いずれも特殊な能力や技能を身に付けていることが多くなっていますが、庭取はどのような特殊能力を持っているのでしょうか?『十二大戦』で描かれている戦闘シーンの様子から、庭取の特殊能力についてまとめていきます。彼女の強さにも繋がってくる部分であるため、ぜひチェックしてみてください。
鳥類と意思疎通ができる「鵜の目鷹の目」
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
酉の戦士・庭取は、鳥類と意思疎通ができる「鵜の目鷹の目」という特殊能力を持っており、戦死者の遺体を餌として提供する一方、好範囲での情報収集や敵への攻撃を可能にしています。十二大戦の会場となった舞台は都会の街であっため、カラスが生息しているものの、全体的な生息数は少ないと感じている様子があります。しかし少ない鳥類たちを引き連れて、敵の居場所を察知したり鳥葬させたりするなど、他の戦士とは違った戦い方を見せています。
怒突を騙して「ワンマンアーミー」を施させる
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
庭取は自身で非力であることを認めていることから、戦いは全て鳥たちに任せてきた背景を持っています。十二大戦でも同様の戦いを強いられると勝ち目がないことが明白であったため、少しでも勝率を上げるために取った行動が、戌の戦士・怒突から身体強化を限界まで引き出す「ワンマンアーミー」を施してもらうことでした。そのために彼の下へ合流すると、しばらく一緒に行動をとったのち、思惑通りに「ワンマンアーミー」を施してもらって、力の制御ができなくなったことを装って殺害します。
十二大戦における庭取の願い
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
十二大戦に優勝すると、優勝者は副賞として「どうしても叶えたいたった一つの願い」を成就させることができます。子の戦士・寝住は願いを決める際、ハンドレッド・クリックで戦士たち全員の願いを聞きまわった様子が描かれていますが、庭取はそこでどのように答えたのでしょうか?庭取は何を求めて十二大戦を戦っていたのか、その内容を余すことなく紹介してきますので、チェックしてみてください。
欲しいものは「自分が欲しい」
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
庭取の欲しいものは「自分が欲しい」となっていて、彼女は幼いころから虐待を受けて育ってきた背景を持っており、それに伴って記憶の多くを喪失しています。そのため丹羽家に引き取られてから人生が始まっているに等しいですが、そこでも戦士として育てられてきたことから、まともに教育などを受けたことがありません。ただ大人たちのいいように育てられてきた庭取であるため、「自分が欲しい」という願いは切実なものを感じるばかりです。
友人と呼べる人を求めている様子も
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
虐待を受けて育ち、さらには戦士として育てられてきた庭取。彼女が「鵜の目鷹の目」によって鳥類と意思疎通ができたことから、友達と呼べるのは鳥類意外にいません。それゆえに、他人は状況を構成する要素としか認識することができず、無関心に等しい価値観を持っています。ところが砂粒たちと出会ったことにより、その価値観が揺さぶられてしまうことに。庭取はそれまで孤独同然に生きてきたことから、心の底では友人と呼べる存在を求めていたのではないかと想像できるのではないでしょうか?
庭取はどんな過去を過ごしていた?
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
『十二大戦』の各物語は、それぞれ戦士たちが語り手となって進行していき、その中で過去のエピソードや戦士になった経緯などが描かれています。庭取の登場は序盤に用意されていますが、そこではどのような過去が語られているのでしょうか?悲惨な人生を歩んできた酉の戦士・庭取の過去を、作中のシーンからまとめて、ひも解いていきます。
幼少期は両親に虐待を受けていた庭取
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
酉の戦士・庭取は幼いころから英才教育を受けていたわけではなく、一般的な家庭の娘として育てられていました。しかしある日を境に両親から凄まじいほどの虐待を受け、栄養失調や感情を失うといった重傷を負うことに。そして15歳になった時、庭取は両親を自らの手で殺害して、虐待を受ける日々から脱出することになります。またその後、団体によって保護されている様子もあり、体調の悪化から緊急搬送されている様子も描かれています。
丹羽家に引き取られて戦士として育つ
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
両親を殺害したことで虐待の日々から解放された庭取でしたが、心身の状態がとても悪くなっており、まともな生活を送ることができませんでした。そこに酉の戦士の家柄である丹羽家が引き取り人として現れますが、彼らは彼女の鳥類との意思疎通できる能力が目当てにしていました。ただ庭取はその事実を気に留めることはなく、酉の戦士として育てられていき、世界中の戦場で戦う日々を送るようになります。
様々な組織に潜入してスパイ活動を行う
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
戦場で戦う以外にも、庭取は様々な組織に潜入してスパイ活動を行っていました。それも二重スパイを平然と行なっている様子もあり、あらゆる組織を裏切り続けては、仕事で抱えたストレスと発散するために温泉へ癒しを求めるといった日々を送ります。ただ命令されることを忠実に実行している庭取ですが、そこには自分らしさが欠如している様子も見て取れます。
庭取の強さを考察!
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
十二大戦では必爺や国家権力者たちによって、12戦士たちの格付けが行われている様子が描かれています。また多くの方が庭取は『十二大戦』において、どの程度の強さを持っているのかも気になっているのではないでしょうか?そこで作中の戦闘シーンなどから、酉の戦士・庭取の強さについてまとめていくとともに、どれほどの強さを持っているのかを考察していきたいと思います。
非力ながらも鳥類を自在に操れる
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
庭取は自分自身が非力であることを認めていることから、戦闘は全て鳥たちに任せている様子が描かれています。しかし十二大戦では自身の戦闘も避けられないと考えて、戌の戦士・怒突から「ワンマンアーミー」を施してもらうことを画策。これにより、庭取は下位の実力者という認識でしたが、一気に中位ランクに位置する戦士となります。しかし運悪く、会敵した相手がでたらめな強さを持つ丑の戦士・失井だったため、為すすべなく十二大戦から退場してしまうのでした。
鳥類が入り込めない場所だと無力に
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
庭取の強みは鳥類を自在に操ることが可能な「鵜の目鷹の目」ですが、鳥類を呼び込めない地下水路などでは実力を出すことすらままなりません。そのため戦うのであれば基本的に地上、それも身を隠すことができる遮蔽物があることが条件となるため、戦士単体としてはやはり実力は下位に甘んじてしまうでしょう。「ワンマンアーミー」を得たところで慣れない格闘戦や近接戦闘において優位に立つことも難しいでしょうから、やはり中位~下位の実力に収まってしまうはずです。
砂粒たちとの交流で心が変化する庭取に注目!
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
庭取はビジュアル面での人気が高いキャラクターですが、砂粒たちとの出会いにより、心境の変化を受けている点も魅力的な部分です。それまで操り人形や言いなりになるだけの庭取でしたが、初めて自分の意志で守りたいもののために戦っている様子は、『十二大戦』における必見のシーンと言えるでしょう。酉の戦士・庭取の可愛さだけでなく、心の変化にも注目してみると、より魅力的なキャラクターに見えてくることは必然です。