子ども向けのアニメにも関わらず、視聴者、とくにお母さんお父さんにしばしば衝撃を与える妖怪ウォッチ。「コマさんタクシー」というタクシーの中で妖怪ウォッチのキャラクターたちに、過去の暴走を反省させるだけの回もあり、制作側はなかなか挑戦的です。更にはBPO(放送倫理・番組向上機構)から注意を受けることも…。そんな妖怪ウォッチの問題回について考察してみました!
オネェ化した妖怪の暴走
完全に北斗の拳をオマージュしたコマさんのシリーズ、「北斗の犬」。これだけでもなかなか危ういシリーズではありますが、中でも問題視されたのが、コマさんに秘孔をつかれて、のぼせトンマンがオネエ化するシーン。ただオネエ化するだけでは問題でも何でもありませんが、あろうことかのぼせトンマンは、「バナナ好きのオネエ」に。オネエ化したままバナナをくわえ、「長い」「反っている」など、どう考えても下ネタにしか聞こえない発言をします。正直、妖怪ウォッチが好きな子どもには、わからないネタでしょうが、ご飯どきに観ていた家庭は一気に冷めきったのではないでしょうか…。
突然の全裸!
ひと舐めされるだけで、賞レースを総なめさせてくれる妖怪の総なめ。賞が欲しさに欲張ったケータは、全裸で総なめに舐められようとします。そんな、ケータの全裸姿も、BPOに引っかかってしまいました!正直、子供の全裸くらいで? と感じた視聴者も多かったかと思います。しかし、海外ではより規制が厳しく、野生児代表であり、裸での生活が長かったドラゴンボールの悟空でさえ、パンツを履いている絵に修正されたとのことです。年齢に関係なく、むしろ幼い小学生の主人公だからこそ、脱ぐ行為を厳しく取り締まられるのかもしれません。
クズ化した妖怪たち
登場人物がクズ化する妖怪ウォッチのシリーズ「黒い妖怪ウォッチ~導かれしクズたち~」。見た目も、言葉遣いまでもがガラリと変わります。中でも、「クソ」や「うぜえ」という不良のような言葉は教育的悪くないということで、BPOから注意を受けたようです。昨今のアニメでは、子どもが真似をすると困るような言動は特に、取り締まられがちです。そのためか、妖怪ウォッチには、見るからにガキ大将のような、キャラクターも存在しているのですが、さほど悪い子ではありません。なまはげが悪い子がいない!と驚くほど、ケータの周りはいい子ばかりなのです。
残念!お蔵入り回
残念ながら放送されることのなかった幻の回があります。それが第39話、「給食のグルメ 第2話 プリン」「妖怪 U.S.O」「妖怪 ネタバレリーナ」の回です。なんと、すべてにパロディネタが盛り込まれている話となっており、なにが原因で放送禁止となったのか謎のようです。「給食のグルメ」が絵柄まで「孤独のグルメ」と同じなことや、U.S.OでふみちゃんがピンクレディーのUFOの真似をしたこと、また「妖怪 ネタバレリーナ」でスターウォーズに似た映画が出てきたこと等が、引っかかったのではないかとのことですが…。もともとパロディの多い妖怪ウォッチなだけに、なぜこれだけが特別引っかかったのか、不思議です。
まとめ
家族団らんで観る子ども向けのアニメだからこそ、厳しく取り締まられる昨今。保守的なアニメが多い中、妖怪ウォッチはなかなか挑戦的な作品だと感じます。これからもどんな暴走をみせてくれるのか、期待大です!