2023年1月から5分枠のアニメとして放送される『僕とロボコ』は、週刊少年ジャンプで連載中の作品です。登場人物の構成や絵柄が、集英社のジャンプっぽくないどころか小学館のレジェンド作品に見える(というか明確にオマージュしている)、挑戦的な作品です。そんな『僕とロボコ』がどんな作品なのかを紹介していきたいと思います!
目次
週刊少年ジャンプで連載中の『僕とロボコ』の概要
僕とロボコは2020年、宮崎周平による作品で、週刊少年ジャンプ第31号から連載され、2020年10月時点では10巻まで刊行されています。ジャンルとしては少年漫画・ギャグ漫画。2023年からはテレビ東京系列で5分枠の深夜アニメとして放送が決定しています。アニメの制作はキテレツ大百科を手掛けたぎゃろっぷ。
僕とロボコのあらすじを紹介!
西暦20XX年、超高性能メイド型ロボット『オーダーメイド』が爆発的に流行し、一般家庭にまで浸透した時代で、主人公の平凡人の家では家計の事情からオーダーメイドがおらず、友人のオーダーメイドを見て憧れを抱き、その友人たちからまっすぐな同情と優しさにプレッシャーを感じたボンドはママを説得しついにオーダーメイドを買ってもらえることなりました!しかし、やってきたのは破天荒でユニークな見た目をした謎のオーダーメイド『ロボコ』でした!
僕とロボコ、小学館のレジェンド作品『ドラえもん』に喧嘩を売る!?
まず本作の特徴的な部分として絵柄がジャンプっぽくない……どころか小学館のコロコロコミックっぽい絵柄です。それだけでなく、主人公がメガネをかけた小学生、主人公に居候するロボット、いじわる(に見える)クラスメイトなど、それ以外にも随所にドラえもんチックな要素が散りばめられており、それらは偶然ではありません。なんてったって単行本の一巻がドラえもんの一巻に酷似しています。本作にはパロディネタが非常に多く、その最たるものがドラえもんとなっています。
登場人物はみんな聖人でいいやつ!底抜けに明るいギャグ漫画!
本作の登場人物は主人公から、ジャイアン枠、スネ夫枠、しずちゃん枠、ジャイ子枠、オリジナルキャラクターに至るまで、基本的に全員が善人です。そんな中、ドラえもん枠のロボコだけは謎が多く、証人欲求の塊だったり、SNSで炎上するようなことをやったり作中の誰よりも人間臭いのですが、それでも可愛いレベルです。全員が善人で、誰かが傷ついて終わることはありません。ここ数年のジャンプのヒット作は鬼滅・呪術・チェンソーマンとダークファンタジ―が多く、その中でうってかわって明るい本作はまさしくジャンプの異色作といっていいと思います。
僕とロボコ、パロディネタバリバリの闇属性に見えて、実は光属性の作品
まず、大前提としてドラえもんという作品は小学生向けの漫画で絵柄も内容も確かに小学生向けです。しかし、のび太くんはジャイアンとスネ夫にイジメられ暴力を振るわれたり、ひみつ道具を悪用した挙句悲惨な末路を辿ったり、実は闇の深い作品です。そんなドラに対して僕とロボコは、ジャイアン枠とスネ夫枠にイジメられているように見せかけて、実はまったくそんなことがないし、因果応報のバッドエンドになるなんてこともありません。誰も傷つかない底抜けに明るいギャグマンガです。向こうが闇なので、こっちは徹底的に光。そういう意味で喧嘩を売っているというのは闇の要素かもしれません。
僕とロボコ、女性の登場人物は皆可愛い!
ジャンプではキャラが可愛くないと売れないので女性キャラクターはみんな可愛らしいです。オマージュ元では、のび太くんがジャイアンの妹と結婚することになり、多額の借金を抱えて孫の代まで迷惑をかけるというお先真っ暗な人生を辿りますが、本作のジャイアン枠の妹は可愛いうえにしずかちゃん枠にも好かれているので、どう転んでも明るい未来しか待っていません。
ドラえもんをネタにするなら、ジャンプネタは怖くない!
本作はドラえもんをオマージュしていますが、作中にはジャンプやヤングジャンプに関するパロディが非常に多く、下手したら現在の読者層に分からないネタもぶっこんでいます。例を挙げると、ダークネスはダメだけど、あやかしトライアングルならセーフとか、細かいところで呪術廻戦の動きをしてたり、随所にパロディが仕込まれています。小学館に喧嘩を売るくらいなので、同誌のパロディは何の抵抗もないということなのかもしれません。
というか、ジャンプ自体が存在する世界観
ジャンプ内のネタが数多く存在する本作ですが、実はジャンプ自体も普通に存在しておりストーリーに絡んできます。例を挙げれば、バレーボールのルールを理解するためにハイキュー!!を読む。ジャンプが生きがいの主人公は合併号でジャンプが発売されない週に限って、ドポンコツになるなどジャンプ自体がメタフィクションとして存在しています。
アニメの制作会社はぎゃろっぷ!
僕とロボコのアニメの制作会社はぎゃろっぷに決まっています。もしシンエイ(ドラえもん作ってる会社)だったらちょっと面白いことになりましたが、そうはなりませんでした。とはいえ、ぎゃろっぷは同じ藤子プロのキテレツ大百科を制作していた制作会社です。登場人物のガチゴリラはキテレツ大百科のブタゴリラに間違いなく影響されています。ブタゴリラはジャイアン枠のガキ大将ですが、アニメの放送期間が長くなるにつれてどんどん良き友人ポジションに変遷していきました。ガチゴリラのルーツはジャイアンじゃなくてブタゴリラなのかも。
【僕とロボコ】作品紹介まとめ
僕とロボコがどんな作品なのかをまとめてみました!ドラえもんオマージュ、怒涛のジャンプネタなどが非常に多い作品ですが、悪い人間がおらず最終的に誰かが傷つくことは殆どないやさしさに満ち溢れた作品です。ジャンプのヘビーユーザーなら当然楽しめますが、そうでなくても楽しめる作品です。アニメも5分とさっくり見れる作品なので、ぜひアニメも楽しんでください!