ギャンブル漫画として不動の地位を得ている「カイジ」ですが、この作品には様々な魅力がありますよね。この作品には、単なるギャンブル漫画という枠を超えて、様々な人気の理由があります。今回はそんなカイジが人気を博している理由を10個紹介します。
目次
1.作中に登場する独創的なギャンブル
カイジといえば外すことができないのが、作中に登場する独創的なギャンブルの数々ですよね。「限定じゃんけん」や「鉄骨渡り」「Eカード」「チンチロリン」など、ルールはシンプルなのですが、実際に大金と破滅を賭けて行うことによって、ゲームに深みが生まれています。ゲームのルールが心理戦を掻き立てるような要素が詰め込まれており、ギャンブルを行うカイジたちの内面が深く描かれる要因となっています。ギャンブル漫画にもかかわらず、ここまでキャッチーなゲームが登場したことが人気の理由になっています。
2.金が紡ぎ出す剥き出しとなった人間の本性
カイジたちが挑戦するギャンブルの数々では、大金と破滅を賭けたものばかりとなっており、勝負の最中やそれ以外でも、人間の本性が剥き出しとなっています。金を得るために人を裏切るもの、勝つためにイカサマを仕掛ける者、破滅が決定的となったときに現れる人間の見苦しさなど、キレイな部分だけではない、人間の本質的な側面を垣間見ることができます。こういった人間の汚い本性を詳細に描き切ったという点がカイジが人気となっている理由でもあります。
3.カイジたちが編み出す常識外れの戦略
カイジたちが敵から仕掛けられた様々なギャンブルに対して、決して流されるままに勝負をするのではなく、しっかりとした勝利への戦略を立てるように行動をしていますね。そういった戦略の数々は、普通では考えられない常識破りのものばかりです。例えば、パチンコ沼を攻略するために、カジノがあるビルごと傾けるという作戦を実行した時は驚きました。こういった勝利に向けた戦略を作り上げ、成功させていく姿は見ている人は気持ちがいいですよね。
4.圧倒的ナレーション
アニメ版カイジでは、ナレーションも個性的なものとなっています。立木文彦さんによる力のこもったナレーションは時に見る人を圧倒し、時にキャラクター達に寄り添ったり、様々なパターンがあります。中でも、インパクトが残っているナレーションとして「坂崎っ!至福の雑用…っ!」「圧倒的僥倖…っ!」「悔しい…っ!だがっそれでいい…っ!」などがあります。このナレーションが好きな方も多いのではないでしょうか。この作品の裏の主人公といってもいいですよね。
5.唯一無二の効果音「ざわ…ざわ…」
名作には特徴的な効果音があるとよく言われていますが、カイジにも「ざわ…ざわ…」という唯一無二の効果音があります。これは、主に胸騒ぎがしたときに使われれる交換ですが、もはやカイジの代名詞ともなっていますよね。カイジが好きな人の中には、何か胸に引っかかることが起きたときには、頭の中で「ざわ…ざわ…」という音がしている人も多いのではないでしょうか。
6.破滅を賭けたギャンブルの中で描かれる心理
カイジが挑むギャンブルの数々は、大金と破滅を賭けたシビアなものばかりとなっており、対戦者同士、一挙手一投足に注目が集まります。何気ない一手にもかかわらず、そこには、カイジたちの熟考に熟考を重ねて、まるでバンジージャンプを飛ぶような勇気が含まれています。相手が何を考えているか、自分の戦略は正しいのか、この一手で生きるか死ぬかが決すなど、こういった心理描写が特徴ですね。ギャンブル漫画ならではの心理戦がこの作品の魅力ですね。
7.人生に役に立つ教訓が詰まっている
カイジでは、社会の現実的な側面を全面に出している作品ともあって、その中でキャラクター達が言い放つ言葉の数々には、私たちが生きる上で役に立つ教訓が多く詰まっています。例えば、利根川が言った「金は…命より重いっ…!!!」や大槻の「今日頑張ったものだけが、明日頑張ることができる」など敵ながら社会の本質を鋭く突いた言葉をいってきます。こういった言葉を聞くと、自分の生き方を見直してみたくなりますね。カイジには人生を見直すためのためになる言葉がいっぱい詰まっています。
8.一風変わったスピンオフ作品
カイジの魅力の一つとして、作中に登場した脇役たちが主人公となって描かれたスピンオフ作品が面白いという点です。「中間管理職トネガワ」や「1日外出録ハンチョウ」など、カイジの中では敵キャラとして、厳しく狡猾に振舞っていたキャラクター達が、コミカルに描かれています。こういったスピンオフ作品が最近人気を博しており、カイジ人気を後押ししているといってもいいでしょう。
9.社会の縮図をシビヤに描いた世界観
カイジの中には、あらゆる社会階層が登場します。カイジをはじめとする多重債務者といった社会の底辺層、兵藤や利根川といった資本家の支配者層、また、大槻や一条といった中間搾取層など、社会の縮図を明確に表現しています。社会では上の立場の人間が有利になるようにルールが決められています。しかし、カイジでは、カイジのような底辺層が上位層を打ち破るという、いわば革命が起きます。現実の社会ではなかなか起きないこの下克上を作品の世界で見ることができるのが、人気を集めている理由の一つとなっています。
10.カイジの食事シーンがとにかく美味しそう
作中で1度だけ登場した地下強制労働施設でのカイジの豪遊シーン。缶ビールとおつまみを美味しそうに食べるカイジの姿が印象に残っている人も多いことでしょう。特に、ビールに対しての「キンキンに冷えてやがる…!」「悪魔的っ!」などの言葉は、見ていて思わずビールが飲みたくなってきますよね。このシーンが好きという人も多いのではないでしょうか。
まとめ
カイジは単なるギャンブル漫画というだけにとどまらず、非常にたくさんの要素が盛り込まれた作品です。そこには、人間の本質的な面や、ギャグシーン、個性的な演出など様々な魅力が詰まっています。気になった方はチェックしてみてください。