「蜘蛛ですが、なにか?」は、異世界転生ファンタジー小説の中でも一風変わった設定で話題の作品です。女子高生が魔物、しかも異世界では最弱の存在である蜘蛛に転生したというストーリーであり、機転をきかせながら戦い抜いていく主人公が面白くて話題になりました。2020年にアニメ化されるということで期待されていましたが、コロナウィルスの影響で2021年に延期をしてアニメ化が決定しています。本作品には主人公も含め、さまざまな魔物が登場します。こちらの記事では「蜘蛛ですが、なにか?」に登場する魔物についてまとめて紹介します。
異世界における魔物とは?
この「蜘蛛ですが、なにか?」における魔物という存在はさまざま種類がありますが、人族であっても魔族であっても、被害をもたらすモンスターのことを指します。例えば蜘蛛などは魔物の中でもかなり貧弱な存在であり、通常であれば生き抜くことすら困難であるはずなのですが、そのなかで時に逃げ切り、時に戦いながら生き残って一定のレベルまで達することができた魔物は「進化」をとげ、どんどん能力を上げることができます。
蜘蛛型の魔物 タラテクトとは?
本作品において、主人公のほかにも蜘蛛の魔物は数多く存在します。蜘蛛型の魔物を総称して「タラテクト」と呼んでいて、スキル「蜘蛛糸」と「毒牙」を持っているという特徴があります。タラテクトにもさまざまな種類があり、たとえば主人公が生まれたときにはかなり弱い種族である「スモールレッサータラテクト」という種族でしたが、最終的には最上位である「クイーンタラテクト」にまで成長しました。
スモールレッサータラテクト
名前の「スモール」は幼体、「レッサー」は劣化種という意味ですが、名前の通り蜘蛛の中でも最弱と呼ばれる種族にあたります。タラテクトのなかでも小型であり知能もステータスも低いため、食物連鎖の最底辺にあたります。しかしスモールレッサータラテクトのなかにも時々造網性の個体もいて、頑丈な巣を作る場合があります。ちなみに炎に弱いため、火をつけられると大概やられてしまいます。スモールレッサータラテクトのなかだけでも進化ツリーが存在し、通常は「レッサータラテクト」から「タラテクト」、「グレータータラテクト」から「アークタラテクト」のように進化していきます。また主人公の場合は「スモールタラテクト」から「スモールポイズンタラテクト」、さらに「ゾア・エレ」という進化ルートをたどりました。これは主人公が、迷宮の中で動きやすいように巨大化を避け、小型のまま強くなろうとした結果にこうなりました。
ゾア・エレ
次の進化段階に当たるタラテクトです。前足の先端が鎌になり、かなり強力な腐蝕攻撃が可能になりました。魔物としてのレベルはCランクであり、腐蝕攻撃によって相手を倒した場合、自分も自滅してしまうという特徴をもちます。
エデ・サイネ
「ゾア・エレ」がレベル20に達すると進化する形態です。こちらも前足の先端が鎌になっていて、黒字に白い髑髏模様が特徴です。腐蝕耐性を得ていますが、さらに強力な腐蝕属性も得ているため、結局は自滅するように設計されています。
ザナ・ホロワ
この派生の中では最上位の蜘蛛型魔物であり、一部の攻撃を除いては「不死」というスキルが有効であり、クイーンタラテクトに匹敵するほどの強さを誇ります。しかし進化前の「ゾア・エレ」と「エデ・サイネ」の時点で自滅してしまうというシステムの罠があるため、いままで発見されていない種類のモンスターです。
アラクネ
通常の進化ツリーからは外れた特殊な進化先であり、見た目は半人半蜘蛛という存在です。アラクネに進化するには、小型から中型にあたる蜘蛛型のモンスターが支配者スキル「傲慢」を所持した状態でレベル50に達することが必要であり、かなり厳しい条件です。ちなみに支配者スキル「傲慢」は異世界で1人しか所持することができないため、自動的にアラクネも2体以上同時に存在することができません。
悪夢の残滓
タラテクトの亜種にあたる存在であり、「念話」と呼ばれる人語を使い意思の疎通をすることができるという知性の持ち主であり、魔法もかなり高いレベルのものを使います。
パペットタラテクト
人魚型の魔物であり、「人形蜘蛛」とも呼ばれています。見た目は人魚ですが、心臓の部分に小型の蜘蛛が存在し、こちらが本体です。蜘蛛の糸を使って人形を操作していて、6本の腕それぞれに武器を持っています。はじめはマネキンのような見た目でしたが、主人公が改造した結果かなりの美少女へと変化しました。
竜や龍の魔物とは?
竜や龍の魔物は、かなり強大な魔物にあたる存在です。こちらもタラテクト種と同じくレベルによって強さが異なり、下位の竜の場合は野生と変わらない知能しかありませんが、上位になればなるほどかなりの知性を持ち合わせるようになります。ちなみに「竜」と「龍」の違いですが、歳をとって進化すると「竜」から「龍」に進化します。ちなみに龍になると個体名がつき、ステータスや性格にも個性が現れてきます。
虫の魔物 エルローゲーレイシュー
主人公からは「タニシ虫」と呼ばれている魔物であり、タニシや虫に似た外見をしています。大迷宮の中の下層に住んでいて、壁や地面を這い回る小型の魔物です。攻撃してくることはありませんが、腐蝕属性を持っているため腐蝕耐性がないのに食べてしまえば死んでしまいます。主人公が食べたときにはあまりの不味さにHPを減らしながら完食したほどでした。主人公いわく、最終手段の食事にしようとのことでした。
猿の魔物 アノグラッチ
見た目は猿のような魔物。大迷宮の下層や人族と魔族の境界にいる魔物であり、かなり大繁殖し群れを作ります。仲間が死にそうになったときは叫び声などで信号を発し群れに伝え、どのような手段を使っても相手を殺すという習性を持ちます。これは固有スキル「復讐」によるものであり、主人公はこのことを知らず一体の個体を殺害し、大変な目に遭いました。
バグラグラッチ
猿型の魔物「アノグラッチ」の進化系であるバグラグラッチは、アノグラッチと比べると大型である顎が特徴的です。時々進化前のバグラグラッチの群れに紛れていますが、あまり大きな群れを作らず、スキル「復讐」をもたないため進化前のほうが強いというかなり珍しい魔物です。
その他の魔物
ここからは、上記に含まれない、その他の魔物について紹介します。
エルローランダネル
大迷宮の序盤に登場した魔物。いつも3匹でまとまって行動しています。見た目は1メートルほどの小型の恐竜であり、3匹で連携プレイをとりながら的に攻撃をします。毒牙と毒爪をもっているため、毒耐性がないとやられてしまいます。
エルローペカトット
本編では名前だけが登場した魔物。見た目はペンギンとペリカンと猿を足して割ったような奇妙な形であり、移動速度もかなり高速ということもあり、少ないスキルでありながらもなかなか扱いづらい魔物です。
スモールロックタートル
亀のような見た目が特徴の魔物。防御力はかなりのものですが、それ以外のステータスはかなり低いという特徴があります。岩の甲羅がかなり重く、体当りのみの攻撃しかしてきませんが、なかなか強力でもあります。
エルローフェレクト
虫のような魔物であり、ゲジゲジのように足が生えているという特徴があります。ステータスは全体的に低めではありますが、移動速度だけは速いです。単体であればたやすく殺すことができるのですが、集団になるとなかなか厄介です。
【蜘蛛ですが、なにか?】魔物についてのまとめ!
以上が「蜘蛛ですが、なにか?」に登場する魔物についてのまとめでした。いかがだったでしょうか。魔物にもさまざまな種類があり、すぐに死んでしまう弱小のものから、一筋縄では行かない強力生物までいます。主人公も最初は弱小でありながら、努力により死ぬことなく最強まで上がってきました。これからさらに強くなっていくであろう主人公が楽しみですね!