大人気漫画「女王の花」って知ってますか?「ベツコミ」で連載されていた作品であり、単行本は15巻まで発売されています。「そんなんじゃねえよ」などで知られる和泉かねよし先生の歴史少女漫画。切なく美しい「亜姫」と「薄星」の恋模様に惹かれるファンの方が多く、読んでいると感動せずにはいられません。そんな「女王の花」ですが、一体どのような魅力のある作品なのでしょうか。こちらの記事では「女王の花」の魅力について詳しく紹介していきます!
目次
魅力その①ストーリーが切なくて感動する!
「女王の花」の1番の魅力といえばそのストーリーにあるのではないでしょうか。本作品のストーリーはかなり切なく美しいものであり、読む人の心を惹きつけます。例えば主人公の亜姫と薄星はお互い惹かれあい恋心が芽生えるのですが、2人の身分には圧倒的な差があります。亜姫は姫、そして薄星は奴隷なのです。叶うことのない2人の恋。亜姫が女王の座に近づけば近づくほど2人は遠くなっていくのですが、心の距離は縮まるばかりです。
姫として、女王として生きるしかない主人公
亜姫は若くして姫になっています。不器用で破天荒なところもありますが、才色兼備で聡明。「キテレツ姫」なんて言われながらも、国民からの信頼も厚く人望があります。そんな亜姫は人生をかけて、姫として、そして女王として生きることに日々精一杯。しかしそんな亜姫も、まだ10代の女の子なのです。普通の少女として生きることを許されない亜姫。本当は亜姫だって、ただただ何も関係なく薄星と結ばれたいのですが、なかなかそうもいきません。
時々見せる亜姫の少女の部分
しかしそんな亜姫も、時折物語の中で少女の部分が見え隠れすることがあります。例えば作中にて薄星が毒刃で死にそうになった場面があったのですが、亜姫は「千年の花」のおまじないを使い咄嗟の機転で薄星を救いました。しかしそれは亜姫を危険に晒すやり方であり、亜姫が死ぬ可能性だってありました。そんな亜姫を叱った薄星でしたが、その時亜姫がこぼした本音というのは、「ほんのちょっとだけ、薄星が助からないならここでダメでもいいと思った」「国も復讐もここでダメになって、自分は何も価値がない女の子に戻り、それで2人で死ねたらそれはそれで幸せかなって」というもの。
ここから亜姫は薄星を男性として見るようになる
本当は亜姫には、このような思いがずっとあったのでしょう。しかしずっと蓋をしてきた亜姫の本音でした。しかも切ないのが、この言葉の後にはバカなことを言ったと自分を責め涙を溢すのです。しかし亜姫はこれをきっかけに、薄星のことを男性として意識するようになり、次第に恋焦がれていくのでした。
魅力その②キャラクターが個性的で素敵
続いての魅力としては、キャラクターがあげられます。「女王の花」には様々なキャラクターがいますが、みんな個性的です。また亜姫や薄星、青徹に黄妃など、みんな真っ直ぐな信念を持っていて、形は違えど強いですよね。そういったキャラクターの魅力から、応援せずにはいられない読者の方も多いでしょう。ついつい感情移入してしまいますね。
亜姫(あき)
亜姫はこの物語の主人公。聡明だけど不器用。黄国の姫である母親は重い病で床に附していますが、第二夫人の土妃からはずっとひどい扱いを受け、辛い幼少期を過ごしました。そんな時に出会ったのが奴隷として贈られてきた金髪碧眼の少年である「薄星」。薄星との関係性はずっと続いていきます。物語の途中で人質として黄国に送られますが、そこでも土妃への復讐と国のために奮い立ちます。薄星との合言葉「千年の花」は彼女たちにとっておまじないのようなものであり、ピンチのたびに発しています。
薄星(はくせい)
薄星は西域の生まれ。金髪碧眼の美少年(美青年)です。薄星は第二王妃である土妃の元へ土王子が6歳になったお祝いとして贈られました。容姿が珍しいため気味悪がられることも多かったのですが綺麗だと褒めてくれた亜姫へ絶対的な忠誠を誓います。見た目通りのイケメンで読者人気もかなり高いキャラクターの1人。亜姫への忠誠心はすぐに恋心に変わりますが自分の中でうまくコントロールができず、一時は距離を置いたときもありました。また青徹から仕込まれたこともありかなりの戦闘能力の持ち主であり、青年になってからは体格にも恵まれています。
青徹(せいてつ)
青徹は読者人気のかなり高いキャラクターの1人です。物語の序盤では商人として登場しましたが、亜姫と薄星を長年鍛え上げ2人の人生を導いてきました。その正体は黄国の名門である青家の次男である「青蓋」であり、元は亜姫の母親である黄妃(その当時は黄姫)に仕えていました。次第に黄妃に惹かれるようになり、黄妃が亜の国に嫁ぐ前夜に駆け落ちを試みましたが失敗します。さらに黄妃の従者として過ごしていたところ愛人とも疑われ、黄国に返されることになります。
魅力その③絵が綺麗
漫画を読む上で絵が好きか、綺麗かなどを重視するという方も多いでしょう。「女王の花」の絵はとても繊細で綺麗であり、読みやすいという魅力もあります。
魅力その④男性キャラクターがイケメン!
少女漫画におけるかなり重要な要素と言っても過言ではない、イケメンの男性キャラクター。「女王の花」に登場する男性キャラクターはみんなイケメンです。金髪碧眼でヒロインである亜姫のことを真っ直ぐに想い続けている薄星と、亜姫や薄星をしっかりと導きながら、実は悲しい過去を持っているイケメンの青徹など。読んでいるときっと好みのイケメンが見つかるはずです!
魅力その⑤「千年の花」というキーワード
この物語にたびたび登場するキーワードである「千年の花」。これは古来の亜の国の女王が、お墓に供えて欲しいと言っていた花です。その名の通り千年に1度しか咲くことのない花であり、どんな願いも叶えることができるという伝説があります。この「千年の花」は、薄星が亜姫にその存在を教えてから、2人が窮地に陥ったときにたびたびおまじないのように発している言葉でもあります。物語でも重要な立ち位置にある「千年の花」ですが、ラストシーンにて重要な役割を果たします。
魅力その⑥ラストシーンが考えさせられる内容【ネタバレ】
「女王の花」といえばラストシーンがかなり考えさせられる内容ということで話題になりました。ネタバレになるのですが、人によってはハッピーエンドとも、そうでないともとることができる内容だったのです。どんなに想いあっても結ばれることはない亜姫と薄星。戦争が激昂した時、亜姫はせめて薄星には生きていてほしいということで薄星との別れを決意します。そこで薄星は、何十年、何百年、そして何千年たっても亜姫を迎えに行くとここで約束をするのです。
ラストシーン
そして女王になった亜姫(亜妃)。寝る間も惜しんで国民のために勤しみ、みんなから慕われる女王として過ごしていました。しかし亜妃はどこかでずっと薄星の帰りを待ちわびているのです。そのまま年老いていく亜妃。しかしそんな亜妃のもとに、ある人物から「千年の花」が届きます。この千年の花の本当の正体とは一体、どのようなものだったのでしょうか。ラストシーンはぜひ、自分の目で確かめてみてくださいね!
【女王の花】魅力紹介まとめ
以上が「女王の花」の魅力紹介まとめでした。いかがだったでしょうか。様々な魅力がある本作品。「感動するストーリーを読みたい」「切ない恋の物語が気になる」という方にとっては特におすすめの作品であることがわかります。単行本15巻で完結しますので、気になるという方はぜひ読んでみてくださいね。エンディングが切なく、また、アナザーストーリーもある本作について、他記事でも紹介しておりますので、是非ごらんください。涙なしには語れないほど感動間違いなしの作品ですね!