ほとんど休眠状態だった公式ツイッターも息を吹き返し（今のところはきれいな風景の投稿ばかりなので、その画像にどんな意味が込められているのかは不明）第２シーズンの公開を、いまかいまかと首を長くしてお待ちの方も多いと思われる『不滅のあなたへ』ですが、今後の展開の注目ポイントを、アニメ視聴の邪魔にならない程度のネタバレを含めつつ、熱く語りたいと思います！ というか語らせてくれ！（懇願）
目次
無人島でヒキコモリ生活を続けるフシを再び外の世界に引っ張り出したのは……。
第１シーズンの終わりに中年（と言うには少々若いけど）になったフシの姿を見て驚いた人も多かったことでしょう。ピオランの死にショックを受けたフシは、そのまま４０年ばかりサールナイン密林に引きこもり、時折襲ってくるノッカーを撃退しながら、他の人間との接触を完全に断って暮らしていました。そんな孤独な生活を４０年も続けられるあたりは、やはり普通の人間とは根本的に異なる存在であると言わざるを得ませんが、そんなフシを探して訪ねてきたのが『フシの守護団』を名乗る組織の団長である幼い少女、ヒサメでした。
齢９歳の守護団団長、ヒサメの持つ血脈とその内心に秘めた目的とは……。
ヒサメはフシにとっては憎い敵である、あのハヤセの孫にあたる少女です。フシが４０年間他人との接触を避けて暮らしている間にハヤセは亡くなっていました。フシがハヤセの死を感知することがなかったことから、ハヤセのフシに対する妄執とも言える偏愛は、完全にハヤセの片思いであったことがうかがえます。ヒサメの距離感の詰め方にフシは戸惑いますが、ハヤセの生まれ変わりを自称するヒサメには、祖母のハヤセから受け継いだ目的の他にも、その小さな身体には不釣り合いな秘密を左腕に隠し持っていました。その秘密とは……第２シーズンのオンエアにて、ぜひご自分の目でご確認ください。
旅の途中で出会った浅黒い肌の二人組。その正体は……？
ノッカーに襲われたという集落の様子を見るために出向いたフシのもとに現れた、浅黒い肌を持つ妙齢の男女二人組。彼女たちも集落の様子を確認するためにやって来たとのことでしたが、不死身の存在であるフシのことをよく知っている模様です。しかし、４０年間他人との接触を避けて暮らしてきたフシには心当たりがありません。名前も聞かないまま、フシはこの男女二人組と行動をともにしますが、実はこの二人組は、フシがよく知る人物が大人になった姿でした。フシと別れた後の紆余曲折や、この二人組の正体が明かされた際の展開は実にドラマチックなものですが、どのような展開が待ち受けているかに関しては、是非アニメ第２シーズンにて実際にご覧になり、４０年という年月の重さと、人間の想いの強さに打ちのめされてください。
『フシの守護団』６代目の継承者、守護団初の男性団長、カハク
一緒にノッカーの襲撃に対して戦ってくれる仲間を探して、街から街へと旅を続けるフシの元には、定期的に『フシの守護団』の継承者が訪れるようになります。隔世遺伝のように、ハヤセの意思を継ぐ継承者は一世代おきに出現し、すべて女性ばかりでしたが、６代目の継承者としてフシの前に現れたカハクは男性でした。『不滅のあなたへ』の世界では、だいたい女性は２０歳くらいで子供を産み、５０歳くらいで死を迎える模様なので、この描写だけで、初代継承者のヒサメから一世紀以上の時間が経過していることがわかります。カハクはこれまでの女性継承者と異なり、フシを誘惑することこそありませんでしたが、フシが変化したパロナの姿を見て一目惚れしてしまうという、なんともオイシイ役回りを持って行くキャラです。恋愛という要素からは無縁に生きてきたフシに対して、果たしてカハクは恋愛のなんたるかを教えることができるのか。注目のポイントです。
第２シーズン最大の期待株。登場人物中いちばんの面白キャラ、ボン王子！
第２シーズンの登場人物でいちばん期待しているのが、この「ボン王子」こと「ボンシェン・ニコリ・ラ・テイスティピーチ＝ウラリス」王子です（名前長いな）。スットコドッコイな髪型や服装、発言や立ち居振る舞いから、登場時は絶対にアホの子として描写されるはずですが、単なるおしゃれさんの面白キャラではなく、『不滅のあなたへ』の登場人物にふさわしく、ボン王子もしっかりと内面の葛藤や、彼だけの隠された秘密を持ったキャラになっています。ボン王子は物語が進むほどに人間的な深みがどんどん出てくるため、初見のイメージとその後の印象とが大きく変わってくるのですが、そのあたりがアニメ第２シーズンでどのように描写されるのかが、今から楽しみで仕方ありません。ちなみに、ボン王子の声をアテるのは子安武人さんだそうで、これだけで期待が膨らむというものです！
ＮＨＫならきっとやってくれる。第２シーズンでいちばんエグいシーンの描写を！
第１シーズンで発情したハヤセが全裸で意識のないフシにのしかかる、という激ヤバなシーンを一切ごまかすことなく描写したＮＨＫさんならば、きっと今回もやらかしてくれるに違いない、と密かに期待しているのが、とある組織に捕まったフシが、出口のない『鉄の牢獄』に幽閉され、しかもその中に溶けた鉄を流し込まれる、というとんでもない展開の描写です。不死身の存在であるフシの自由を奪う方法を、この世界の技術レベルで真面目に演繹した結果なんでしょうが、焼けた鉄を注がれた身体は当然のごとく焼けただれて崩れながらも再生を繰り返す、という、不死の存在ならではの地獄もかくやという状況に陥るのですが、果たしてこのシーンがどのように描写されるのか……おそらく動きや音がつくことで、想像の数倍はエグいことになりそうです。しかしこれ、Ｅテレで流される番組なんだよなあ。こういった描写、教育的にはどんなもんなんでしょうか。うむ、実にけしからん。もっとやれ（笑）
まとめ
まだまだ第２シーズンで期待しているポイントは多数あるのですが、なにを語ってもだいたいネタバレになってしまうのが『不滅のあなたへ』という物語の辛いところです。とは言え、いくら文字と画像を駆使して語ったところで、実際のアニメが放映されれば、こちらの予測など軽やかに凌駕した画面を突きつけられてノックアウトされるであろうことは想像に難くありません。視聴者の感受性を完膚なきまでにぶちのめしてくれる視聴体験こそ、視聴者が期待しているものです。第１シーズンの評価が高かったため、超えなくてはならないハードルも上がっているとは思いますが、まもなくまたあの世界に浸れる日が来ると思うと、生きる希望が沸いてくるというものです。
