いよいよ待望の第２シーズンが始まる「不滅のあなたへ」。不死の存在である主人公が、悠久の旅路の間に出会う人たちと織りなす出会いと別れの物語に、心をわしづかみにされた人も少なくないことでしょう。圧倒的な構成力で繰り広げられる大河ファンタジーの世界を再び堪能できる日まであとわずかですが、第２シーズンが始まる前に、第１シーズンの登場人物たちと物語をいま一度プレイバックしておきましょう！
フシ
本作の主人公で、その名の通り不死の存在です。『観察者』によって、この世の全てを記録するために作られました。初期状態は単なる「球」ですが、外からの刺激によってさまざまな姿に変化することができる能力を持っています。また、弓矢や食べ物など、色々な物質を生成することもできます。フシに関しては改めてページを割いてキャラクターを掘り下げたいと思いますので、ここでは簡単な紹介のみにとどめておきます。
観察者
黒いローブに身を包んだ謎の存在で、フシの制作者です。神出鬼没でフシ以外にその姿は見えず、声も聞こえません。森羅万象を記録するためにフシを作ったという目的は判明していますが、その動機は現時点ではまだ分かっていません。物語のナレーターも兼ねていますが、ＣＶが津田健次郎さんなのできっと善人ではないと思われます。（笑）
目次
プロローグ～物語のはじまり
『それ』は最初、ただの球でした。次いで苔の生えた岩に変化し、長い間そのままでしたが、ある日怪我をした狼がその岩の上で死んだため、新たにその姿を得ました。狼に変化した『それ』は、記憶を辿ってかつての飼い主の少年のもとへと戻りました。豊かな土地へと旅立った住人たちの帰還を待ちつつ、少年は放逐された凍てつく辺境の集落にたったひとりで住んでいました。
希望への旅立ち～失意の帰還。そして･･･
自分の元へ帰ってきた狼『ジョアン』を、少年は暖かく迎えてくれましたが、憧れと孤独に突き動かされ、少年はジョアンを連れて旅に出ます。しかし、旅の途中での負傷によってそれ以上旅を続けられなくなってしまい、失意のうちに集落へと戻ると、悪化した怪我により命を落としてしまいます。少年の死が新たな刺激となり、『それ』は少年の姿に変化すると、少年が果たせなかった夢を叶えるかのように集落を後にしました。
ジョアン
白毛のレッシオオカミで、フシが最初に姿を得た生物です。ジョアンの持つ爪や牙、豊かな毛皮と強靱な肉体、鋭い嗅覚などは、その後、旅の最中や戦闘時などで大いに役立つこととなります。
少年
ジョアンの飼い主で、年齢は１４歳くらいです。きれいな銀髪の持ち主で明るい性格の少年です。名前は物語の中では明かされませんでした。能力はごく普通ですが、フシがいちばん「自分らしい」と認識している姿です。
ニナンナ～生贄という『運命』
森の大地、ニナンナの村で家族と暮らすマーチは、早く大人になりたいと思っていましたが、ある日、村に現れたヤノメ国の使者が連れてきた祈祷師によって、森の守り神とされるオニグマへの生贄に選ばれてしまいました。しかし、生贄の祭壇へと護送される途中でマーチは逃げだし、何度目かの死から蘇る最中のフシと運命的な出会いを果たしました。
オニグマの祭壇～未来をつかみ取る
人間性の欠片も存在しないフシに対して、マーチはかいがいしく世話を焼きますが、追ってきたヤノメの護送団に見つかり、オニグマの祭壇へと捧げられてしまいます。マーチを救うために追ってきたパロナも、巨大なオニグマの前では無力でしたが、マーチがオニグマに襲われる寸前、駆けつけたフシが壮絶な戦いを繰り広げます。致命傷を与えても瞬時に復活するフシの猛攻の前にオニグマは無力化され、危機一髪でマーチは救われました。
マーチ
ニナンナで暮らす５歳の女の子です。パロナのことを「ねぇね」と呼んで慕っています。大人になることに憧れを持ち、早く母親になりたいと願っていました。オニグマへの生贄に選ばれて祭壇へと護送される際に逃げ出し、そこでフシと出会いました。「フシ」という名前をつけたのはマーチです。獣のようなフシに対してまるで母親のように世話を焼き、人間性の礎を与えました。木や壁など、高いところへ登るのが得意です。
パロナ
村はずれにひとりで住むニナンナの少女で、マーチを実の妹のようにかわいがっています。生贄に選ばれたマーチを救うため、単身で護送団を追跡しました。しなやかな外見に似合わず、権力や因習に抗う強い意志と勇気、そして大胆な行動力の持ち主です。以前、別の村に住んでいましたが、姉の手により生贄の儀式から逃げ出したことで村を追われたという過去を持ちます。
オニグマ
森の守り神として人々の信仰の対象になっている巨大な熊です。全身にトゲのように金属の槍が突き刺さり、両目と鼻から出血しているという痛々しい姿と、その巨大な体躯から繰り出される圧倒的な攻撃力が特徴です。
ヤノメへの移送～虜囚の日々
フシの脅威的な戦いに魅了されたハヤセにより、フシ、マーチ、パロナ、ピオラン、それに無力化されたオニグマは、ハヤセの国であるヤノメへと移送されました。歓待すると見せかけたハヤセによって食事に薬を盛られ、一行は囚われの身となってしまいます。マーチはオニグマの世話を命じられて献身的に看護しますが、フシとの戦いで負った傷が癒えることはなく、穏やかな顔つきとなったオニグマは息を引き取りました。
牢からの脱出～別れと新たな旅立ち
オニグマの死に乗じて一行は牢獄から逃げ出しますが、追ってきたハヤセたちと戦闘になり、パロナが応戦する中、ハヤセが放った矢からパロナをかばったマーチが命を落としてしまいます。激昂したフシはオニグマの姿へと変化すると街中で大暴れします。絶望したパロナが自ら命を絶とうとするのをフシが止め、ふたりはニナンナへと戻りました。しかしそこへもハヤセの執拗な追跡が迫り、フシはニナンナを後にします。
ピオラン
長い人生経験から豊富な知識を持つ、快活で自由な老婆です。タクナハの出身で、酒爺という恋人がいます。ハヤセと共にニナンナに現れ、マーチをオニグマへの生贄として選びますが、実はヤノメ国の囚人として祈祷師のふりを強制されていただけでした。パロナ達とともに牢から脱出した際に一行とはぐれますが、その後フシと再会し、ともに旅を続ける間にフシに文字や言葉を教えてくれました。川魚を捕まえるのが得意です。
ハヤセ
ヤノメ国の女性戦士です。戦闘に長け、眠り薬を使って昏倒させるなどの知略も用います。ニナンナでの生贄を護送する集団の長を務めており、帰国してから上層部に報告を行っているところから、ヤノメ国ではそれなりの地位にあると思われます。オニグマと戦うフシに魅了され、それ以降、フシに偏愛的な執着を見せるようになります。フシが変身したオニグマの攻撃を受け、顔面に大怪我を負いました。
襲撃者の登場～奪われる記憶
ニナンナを後にしたフシはピオランと再会しました。ピオランはフシに言葉や文字を教えながら、自分の故郷である海沿いの街、タクナハを目指して旅をします。海を越え、目的地であるタクナハが近くなったある夜、フシは正体不明の敵からの攻撃を受けます。木のように見える「それ」は、自在に触手を伸ばして攻撃し、フシがこれまで得てきた姿や記憶を奪い取りますが、フシは辛うじて襲撃者の撃退に成功しました。
ノッカー
執拗にフシを追跡し、襲撃してくる正体不明の存在です。球体に触手がからみついた、心臓のような外見をしています。触手を内部に張り巡らせることで木・岩・死体・人間などを操ることができます。触手自体が強力な攻撃手段にもなっており、触手で刺すことによって、フシが得た姿と記憶を奪うことができます。姿と記憶を奪われると、フシは奪われた対象に変化できなくなってしまいます。
タクナハ～穏やかな暮らし
海沿いの街、タクナハに着いたフシとピオランは、町外れで酒屋を営むピオランの恋人、酒爺のもとに身を寄せます。そこでは、仮面をかぶったグーグーという少年が働いていました。ともに暮らすうち、グーグーはフシを弟のようにかわいがるようになります。そこへ、グーグーが淡い恋心を抱くリーンが突然住み込みで働くことになり、グーグーの日常は賑やかなものとなっていきました。
グーグーの物語～『怪物』になる前
グーグーは、以前は兄のシンと二人暮らしでしたが、悪い友達の誘いに乗った兄は、ともに貯めていたお金を持って家出してしまいます。市場で見かけた可憐な少女リーンのことをグーグーは意識するようになりますが、トロッコから落下した巨大な丸太からリーンを助けた際に、頭が丸太の下敷きとなって瀕死の重傷を負ってしまいます。酒爺の手により一命は取りとめましたが、怪物のような醜い顔になり、仮面をかぶるようになりました。
第１シーズンまとめ～【後編】へ続く！
「不滅のあなたへ」第１シーズンの振り返り『前編』はここまでです。この魅力的な物語は語りたいことがあまりに多くて、１記事でまとめることができませんでした（苦笑）。引き続き第１シーズンの振り返り『後編』もぜひお読み下さい！
