無事に農園を脱走することができたエマたち。そんな中で、農園の管理者は鬼を森へと放ち、彼らを追跡するのでした。そんな鬼達に追い詰められ窮地に立たされた彼らを助けてくれたのが、ムジカとソンジュ。この鬼は少し特殊な鬼でした。鬼の思想が一枚岩ではないことを示してくれた鬼だったのですが、この二人って一体??考察も含めて紹介させていただきます。
ムジカとソンジュってどんな鬼??
ムジカとソンジュは人間を食べないといっても、同じ理由からではありません。そこを含めてこの二人の鬼の紹介をさせていただきます。
ソンジュ
出典: 約束のネバーランド ©白井カイウ/出水ぽすか/集英社/CloverWorks
原初信仰者であり、狩り以外によって人間を食べることを教義に反するとして人間を食べない鬼であるソンジュ。そもそも原初信仰の原初とはなんなのでしょうか。それは、まだ鬼が人間を狩って食べており、人間は鬼を脅威と感じ、戦って殺していた時代。そんな世界が長らく続いた後で人間がわの提案で、鬼は人間を狩らない、人間も鬼を狩らないという約束がなされたことにより、農園というシステムも考案されました。つまりソンジュ達は、狩りをしていた時代に戻したいわけです。これは、鬼のボスである人物△(名前は解読不能)により定められた約束を破壊したいという信仰でもあります。
ムジカ
出典: 約束のネバーランド ©白井カイウ/出水ぽすか/集英社/CloverWorks
ムジカは人間を食べたこともなく、食べる必要もない鬼です。これは、鬼の中では異例の存在で、人間を食料として襲う鬼、管理して食事する鬼、狩りのようなアトラクションを作り楽しむ鬼など登場しましたが、人間を食べたり襲ったりする描写のない鬼としては、ムジカと鬼のボス的存在の△(鬼の言葉で解読不能)くらいですね。特上を奉納という描写だけありましたが、彼が人間を食べるという描写は今の所出てきていません。つまりソンジュは鬼△に近しい存在であると考えられるのではないでしょうか。
ムジカとソンジュから考える人間を食べる必要性
出典: 約束のネバーランド ©白井カイウ/出水ぽすか/集英社/CloverWorks
ムジカとソンジュがエマ達と食事をした際、人間らしい食卓になります。スープや動物などを主に彼らは食しているようですね。ここで考えたいのは、なぜ鬼は人間を狩るのかということです。これは全て仮説になりますが、紹介させていただきます。
仮説① 美味しいから
これは単純に人間が美味しいからという理由です。それはまさしく、人間が牛や豚を養殖して食べるかのごとく、単純に鬼と人間を同じように捉えて鬼の世界を現実の人間の世界の比喩として表現した作品と捉えると納得できます。管理者は裕福で、高級なものはお金持ちのところへ。世界の構図ですね。そして、貧しい所ほど悲しいことに治安が悪くなってしまいます。量産農園なんていうのは、まさしくフォアグラの作り方のような気がしていけませんでしたし。
仮説②人間の脳を食べることで何か得ることができる
こちらは、人間の脳を食べないと鬼になんらかの不都合が起きてしまうという方が正しいかもしれません。この推測の根拠としては、ムジカ、ソンジュのいったこの世界は約束ののち、鬼達は無秩序になってしまったという言葉。人間を食べないと森で出くわしたような知性のない鬼となってしまうのかもしれません。しかし、この仮説には、ソンジュという例外が出てきてしまいます。もしかすると、人間を食べる事は麻薬のようなもので、食べないと感情をコントロールすることができなくなってしまうのが通例ですが、厳格な宗教家のソンジュには耐えられているという解釈もあるかもしれません。事実、原初信仰のあらかたの話をしたのちに、人間をまた狩りたいといったソンジュは少し野性味が出てきていましたね。
ムジカとソンジュが教えてくれた事
ソンジュが教えてくれた事
出典: 約束のネバーランド ©白井カイウ/出水ぽすか/集英社/CloverWorks
原初信仰者のソンジュは、鬼達の世界が完全に鬼△によってとうちされている訳ではないことを示しています。ソンジュたちは、約束を壊したいわけですから。しかし、約束は鬼からでは壊すことはできません。こちらもソンジュが教えてくれたことですね。その理由はまだ語られていませんが、鬼△と他の鬼たちの関係を示している大きな伏線であるような気がしてなりません。
ムジカが教えてくれたこと
出典: 約束のネバーランド ©白井カイウ/出水ぽすか/集英社/CloverWorks
ムジカは色々なことを教えてくれました。一つ目は7つの壁の存在。ソンジュは約束を壊してもらいたいとエマ達に願っていましたが、ソンジュはそうではないと悟っている様子。そしてもう一つは、約束は一つではないこと。つまりもう一つの約束があるのです。もう一つの約束っていったいなんなのでしょうか?これは新しく建設されたノーマンのいる新農園にも関係があるのではないでしょうか?そしてミネルヴァさんの一族はその約束を果たすことも役割の一つなのではないでしょうか?まだまだ謎が多すぎますね。
ムジカとソンジュの関係性
出典: 約束のネバーランド ©白井カイウ/出水ぽすか/集英社/CloverWorks
ソンジュとムジカの関係性について簡単にまとめてみます。二人の合致する意見としては、約束ののち、鬼の世界は乱れてしまったということ。ムジカは秩序という言葉を使用し、ソンジュは、姿や宗教を歪めたといっています。違う店でいうと推測も含まれておりますが。ソンジュは原初信仰者であり、鬼△の考えとは異なる行動をしている少数派の鬼。約束を破りたい鬼ですね。そして先ほど記載した通り、ムジカは鬼△と近しい存在であり、ムジカは新たな世界を望んでいるように感じます。新たな世界って一体何か。それは7つの壁を超えたところに存在する鬼△とエマたちが新たな約束を交わすことで成し得る世界ではないでしょうか?
ムジカとソンジュについて まとめ
出典: 約束のネバーランド ©白井カイウ/出水ぽすか/集英社/CloverWorks
特に謎めいた存在のムジカ。彼女と行動をともにするソンジュ。雄と雌なのでしょうか。どうやって繁殖するのでしょうか。どのくらい生きるのでしょうか。鬼△との関係は?考え始めるときりがないこの作品。展開が楽しみすぎますね!