2018年4月から6月にかけては第3期「東京喰種:re」が放送されました。そこで今回は各話のあらすじやアニメ内で語られなかった内容や伏線とも言える箇所をご紹介していきます。
第1話 狩る者たち START
出典: 東京喰種 ©石田スイ/集英社・東京喰種:re製作委員会
あらすじ
クインクスが結成されてまもなく、女性ばかりを狙い、その胴体のみを捕食する喰種“トルソー”がらみの事件が頻発する。CCGが捜査に乗り出す中、クインクスのメンバー、瓜江久生が独自の捜査を開始し、これに同じくメンバーの不知吟士が便乗。そんなふたりに掘ちえと名乗るフリーカメラマンが情報提供者として接触してくるが、彼女は“変わったもの”を報酬として要求する。
堀ちえという人物
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OVA東京喰種【PINTO】で初登場した掘 ちえ(愛称:ホリチエ)が、東京喰種:reのAパートからいきなりの登場でした。掴み所のない性格のホリチエは意外とファンが多いはずです。今後もクインクスの情報屋的な存在での活躍が期待できそうです。
ホリチエは意外と重要人物?
出典: 東京喰種 ©石田スイ/集英社・東京喰種:re製作委員会
ホリチエは「写真や情報を売っている」人物でアニメ2期では芳村に頼まれて、アオギリの樹に潜入し、連れ去られたカネキの情報を掴んでいました。ただ、月山とホリチエの存在はOVAで描かれるくらいですから、それだけ重要ということです。なので、今後のストーリー展開に2人が関わってくる可能性は大きいと思います。
佐々木排世の正体
出典: 東京喰種 ©石田スイ/集英社・東京喰種:re製作委員会
金木=佐々木なのかは不明ですが琲世という名前は、「珈琲」と「利世(リゼ)」からとったと考えると・・・。何話あたりで、この謎が明らかになるんでしょうね?とても楽しみです!
ヒデは行方不明なのか!?
出典: 東京喰種 ©石田スイ/集英社・東京喰種:re製作委員会
2期最終話で、安否が分からない状態でしたが、アバンで探し人の張り紙がありましたが、顔写真がヒデでした。誰かにさらわれたのか、自ら姿を消したのかは不明ですが分かったことは、この張り紙が貼られる直前までは確実にヒデは生きていたってことです。
1話の感想
「東京喰種:re」は「東京喰種√A」から2年後を描いているということで、その2年間で何があったのか、ということもおいおい出てくるでしょう。さて、1話は初回ということで初めて登場するクインクスメンバーの個性や能力紹介に重きがおいてありましたが、そんななかで、過去作のキャラは意外な登場をしてくれました。一番驚いたのがヒナミです。「なんで?なんで、アオギリの樹にいるの?」と思わず問いかけた方は多いのではないでしょうか?
第2話 欠片 membe
あらすじ
クインクスのメンバー、六月透の捨て身の追跡により、駆けつけた瓜江、不知に追い詰められたトルソー。だがそこに“オロチ”と呼ばれる喰種が現れ形勢は逆転する。遅れて援護に入ったハイセが単独でオロチに立ち向かうが、より危険度の高いレート“S~”に指定されたオロチは強い。部下たちを守るため、ハイセは全力で戦う決意をするが…
佐々木排世=SSレート喰種
出典: 東京喰種 ©石田スイ/集英社・東京喰種:re製作委員会
半喰種であるカネキの強大な力を喰種駆逐に利用するため、CCGが佐々木という人格を形成したと考えられます。ただこれは、いつカネキの記憶が戻るか分からないとても危険な措置です。だからCCGは佐々木が暴走した時には、「SSレート喰種・ハイセ」として対処し、いざという時は駆逐するよう命令を出しています。
CCGの覚悟
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とても非人道的に思えますが、そこには、人類より優れた戦闘能力をもつ喰種への決定的な対抗策が無いCCGの切迫感と、どんなことをしてでも喰種を駆逐しなければならないという覚悟が感じられます。
トーカとの再会
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『:re』に入る前から素敵な予感を感じとり、店内ではその香りでおいしい珈琲の店だと察した佐々木は、トーカの顔を見て表情が変わり、珈琲を味わって涙を流しました。これらはきっと、佐々木の中にいるカネキの感情がそうさせたのでしょう。トーカ(もしくはヨモ)が淹れる珈琲の香りや味は『あんていく』のそれと同じで、トーカを見たことや、珈琲の香りや味といった感覚がカネキの感情を呼び起こしたのです。
思い出の珈琲
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『:re』の珈琲を飲んで、左目(カネキの嚇眼でカネキが半喰種である象徴)から涙を流した姿を見て、前作「√A」でカネキが帰りたかったのは、『あんていく』でみんなと笑い合っていたあの頃だったんだなと、あらためて感じましたし、今でも佐々木の中にいるカネキはあの頃に帰りたいと思っているんだろうなと感じられるシーンでした。
トーカの事情
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トーカはニシキから佐々木がカネキだということを聞いていたと思います。つまり、カネキが自分たちのことを忘れて人間の側で喰種を狩っているということも知っているということです。ずっと会いたかったカネキが、自分の事を忘れて、自分の命を脅かす存在になっていると知った時、きっとトーカはものすごく苦しんだと思います。
トーカの微笑みの意味
出典: 東京喰種 ©石田スイ/集英社・東京喰種:re製作委員会
生きる場所・立場が違い過ぎて、もう以前のように接することはできませんからね。でも、それでも佐々木(カネキ)に会えたことはうれしい。だから、言葉をかけられず、ただ、困ったように、少し悲しそうに微笑むしかなかったのでしょう。トーカと佐々木、2人の今後を考えると、暗く苦しい展開ばかりが思い浮かんでしまいます。
2話の感想
今回、佐々木やトーカのことを中心に語らせていただきましたが、この第2話にはCCG(組織・捜査官)の覚悟も描かれていたように感じます。それは、嚇子強化のために自らの身をかえりみない瓜江の姿や、自分を慕う佐々木をいざという時には駆逐するアキラや有馬の覚悟、逆に自分が暴走した時に家族のように思う仲間に命を奪われる佐々木の覚悟などです。そしておそらく、喰種たちにもそれぞれの覚悟や思いがあるでしょう。
第3話 前夜祭 fresh
あらすじ
「CCG」内での出世に執着する瓜江は、さらなる力を得るため、上官である琲世の許可を偽って自らの赫子の稼動レベルを引き上げる施術を受ける。一方クインクス班は、エース捜査官である鈴屋什造率いる鈴屋班と、“ナッツクラッカー”と呼ばれる喰種の合同捜査を行うことに。ナッツクラッカーがSSレート喰種“ビッグマダム”の関与するオークションに出品するため、若い女性を中心にヒト攫いを行っていることを知り……。
鈴屋什造の変化
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昔は組織や集団の一員としての自覚はなく単独で突っ走っていましたが、今は4人の部下を持つ班長ですから、ある程度は集団としての意識はあるんじゃないでしょうか。また、オークション掃討作戦の会議中に作戦に有効な意見を自ら述べるなど捜査官としての成長も見られますね。
スピード出世
出典: 東京喰種 ©石田スイ/集英社・東京喰種:re製作委員会
CCGの階級は三等捜査官から、二等/一等/上等/准特等/特等の順に上がっていきますが、什造は2年間で3階級もの昇格という異例のスピード出世を果たしていて、それだけ凄い功績を上げてきたということが分かります。
鈴屋什造の思い?
出典: 東京喰種 ©石田スイ/集英社・東京喰種:re製作委員会
現在も意識不明の篠原を見舞う什造の姿が描かれていましたが、什造がこの2年間功績を上げ続けた、つまりは喰種を倒し続けたのは、隻眼の梟戦で自分を命がけで守ってくれた篠原に報いるためだったのでしょう。もしかすると、「当時の篠原と同じ階級(特等捜査官)になれば意識を取り戻してくれるかもしれない」という淡い願いが什造にはあるのかもしれません。
一番の変化
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人間性が欠落していた什造が、「誰か(篠原)のために、何かをしたい」という人間的な感情を持てたことが、過去からの一番大きな変化だと思います。喰種捜査官は作戦前に遺書を書くことになっていて、√Aではその遺書を白紙のまま紙飛行機にして飛ばしていた什造ですが、今回は篠原の傍らに紙飛行機を置いたようですね。√Aで篠原は「遺書にありがとうの気持ちを込めてもいい」みたいなことを言っていたと思うのですが、什造の紙飛行機には篠原へのありがとうの気持ちが込められているのかもしれません。
重要!ヘヤピンの意味
出典: 東京喰種 ©石田スイ/集英社・東京喰種:re製作委員会
什造の外見は、ずいぶんと変わりました。髪型・髪の色・服装・ボディステッチの模様・ヘアピンの形など色々な変化がありますが、ここではヘアピンについて。東京喰種とタロットの関係については有名な話で什造のヘアピンの形は、√Aでは『ⅩⅢ』で:reでは『ⅩⅩ』になっていますので、ここではそれぞれの意味を紹介したいと思います。
√A時代でのヘアピンの形は『ⅩⅢ』
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『ⅩⅢ』13は「DEATH(タヒ神)」のカードで、正位置【崩壊・新たな始まり】・変化逆位置【再生・回復・やり直し】を意味します。飼いビトから喰種捜査官に変わり新しい人生をスタートさせて、篠原と過ごすことで人間性を回復させた√Aでの什造を、正位置でも逆位置でも表わしています
:reでのヘヤピンの形は『ⅩⅩ』
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『ⅩⅩ』20は「JUDGMENT(審判)」のカードで、正位置【再生・覚醒・復活】・逆位置【離別・挫折・再起不能】を意味します。離別が篠原との別れを、再起不能が什造が喰種との戦いで重傷を負うもしくは命を落とすことを表わしているように思います。
重なる言葉
出典: 東京喰種 ©石田スイ/集英社・東京喰種:re製作委員会
今回、琲世が「奪われたくなければ、奪うしかない。この世界はそういう風にできてるんだ」と言っていましたが、√A でもカネキが似たようなことを言っていたのを思い出して、オロチ(ニシキ)の「お前はどこまで行っても救われねぇな」という言葉の重みを感じました。
言葉の意味
出典: 東京喰種 ©石田スイ/集英社・東京喰種:re製作委員会
つまり琲世(カネキ)は人間の側でも喰種の側でも、奪われたくないもの大切なものを守るために戦って相手から奪い傷付けるしかないという現実。やはり人間と喰種の平和的な共存は無理なんでしょうか?歩み寄るにはあまりにも溝が深すぎるように感じます…。
3話の感想
今回は鈴屋什造にピックアップしご紹介させて頂きました。また3話は「喪失」がテーマだと思います。【喰種と人間の共存】や【鈴屋と篠原】、【あんていくとカネキ】などそれぞれの思いが重ならない(叶わない)ことを表していると感じます。今後これらの思いは叶えられるのか?今後のストーリー展開が気になります。
まとめ
1話から3話までで過去と現在の違いが明確に分かりやすく描かれています。余談ですが「第1話RESTART」・「第2話remember」・「第3話refresh」って感じで、グールの英語のサブタイには『re』がついているのは気づきましたか?