中間管理録トネガワはカイジシリーズのスピンオフ作品であり、カイジの宿敵として登場した帝愛のNO2利根川幸雄を主人公としたブラック企業中間管理職コメディです。その登場人物は会長の兵藤や中間管理職の利根川など個性的なキャラクターが揃っています。しかし、主要な黒服たちも際立った個性はあるものの見た目は没個性…！つくかっ……区別！なので、黒服たちの説明も兼ねて主要な登場人物を紹介していきたいと思います。
目次
① 主人公、帝愛NO2 利根川 幸雄
中間管理録トネガワの主人公にして、会長兵藤和尊の右腕です。卓越した頭脳や手腕で帝愛NO2にまで上り詰めた実力者。会長である兵藤からの無茶ぶり、パワハラ、ご機嫌取りに追われ、部下である黒服たちの行動や失敗のフォローに奔走される苦労人の中間管理職です。
カイジにおける利根川
借金を背負ったカイジが連れていかれたゲーム会場の運営や設営、進行を執り行い迫力を伴う巧みな弁舌で債務者たちを命懸けのゲームに誘いこんだカイジの宿敵。多重債務者がどうなろうが気にもかけない悪党として描かれ、終盤ではEカードでカイジと直接対決し、終始優位にゲームを進めるも最終的にはトリックを見破られカイジの捨て身の策略で敗北。それによって兵藤の怒りを買い、焼き土下座を強要されました。
トネガワにおける利根川
トネガワでの利根川は兵藤会長の気紛れな行動に神経を使い、部下たちの動向を逐一監督し時にはフォローに回るなど、中間管理職の業務に奔走する苦労人。しかし、基本的には超デキるサラリーマンであり、部下への指示も的確で情にも厚いため部下たちからは尊敬されています。帝愛はブラックですが、利根川が理想の上司であるためそんな印象が霞んでしまうほど。なお利根川は20連勤はデフォルト。社畜……！圧倒的社畜……！
② 帝愛のトップ、暴君 兵藤 和尊
帝愛グループのトップにして、利根川の上司。残忍で歪んだ感性を持っており、弱者が裏切り蹴落とし合う醜い姿や、勝負に負けて命を落とす光景を見ることが何よりの愉悦。自分本位で超ワガママで気に入らないことがあれば、すぐに癇癪を起こし制裁を加えるまさに暴君……！
カイジにおける兵藤
帝愛のトップに君臨する実力者であり、その豪運や勝負強さは本物の実力者。カイジに負けた利根川には焼き土下座、一条には地下帝国送りにするなど、その容赦のなさは身内であっても変わらない。カイジと直接対決した際には、圧倒的な力を見せつけて勝利しています。
トネガワにおける兵藤
トネガワにおける兵藤は突然利根川を呼びつけたり、現れたりしては無茶ぶりやパワハラ、予想もつかない行動でトネガワの神経をすり減らす災害のように描かれます。また、会議中に疲れて眠ってしまったりとおじいちゃんであるこどが強調され、ギャグテイストなシーンが多いです。
③ 黒服のリーダー格 山崎 健二
元兵藤会長の直属の黒服だった経験がある黒服のリーダー格。出張など利根川と行動を共にすることも多く、仲間たちや利根川からも信頼されています。当初は兵藤会長を前にした利根川の横暴な態度に腹を立てていたものの、利根川の起死回生の信頼回復によって利根川の右腕のような存在となります。趣味はボウリング
④ 最年少にして飛び抜けて優秀な黒服 左衛門三郎 二郎
最年少の黒服。パワーポイントやネットにも強い今どきの若者で、その発想力や企画力はずば抜けています。限定ジャンケンを考案したり、開催する会場を決定する際にも奇抜なアイデアで採用されており、際立って優秀な黒服です。名前が長いので左衛門と呼ばれています。女性社員の西口と交際するもいつの間にか破局していました。趣味はボウリング
⑤ 山崎とまぎらわしい 川崎 敏政
山崎と川崎でとにかく紛らわしい黒服。活躍している機会……というか出番は殆どないが人事異動の候補に上がらなかったため、きっちり仕事はこなしている様子。インフルエンザにかかり、その後のパンデミックのきっかけを作ります。趣味はボウリング。
⑥ ザンビア生まれの元お笑い芸人 荻野 圭一
黒服の一人、萩尾と名前が似ており紛らわしい黒服。作中で結婚し既婚主となり、その際行われた結婚式でザンビア共和国で生まれたことと、元お笑い芸人であったことが発覚します。趣味はボウリング。
⑦ おっちょこちょい 中田 英寿
おっちょこちょいで若干空気が読めないところがある黒服。限定ジャンケンで箱の中に入ったときにはプラネタリウム仕様にしていました。大のボウリング好きで女性社員の西口に好意を持っています。趣味はボウリング。
⑧ 最年長の黒服 権田
チーム最年長の黒服。出世の道は既に絶たれており、責任から逃げ続ける人生でしたが利根川がインフルエンザで休養を余儀なくされたことから責任感を持つようになります。しかしその責任感が仇となり部署内でパンデミックを引き起こしてしまいます。趣味はボウリング。
⑨ バリバリの体育会系の黒服 堂下 浩次
元・T京大学ラグビー部の主将。体育会系の暑苦しい男で、その体育会系特有のノリで反感を買うこともある。しかし、基本的には仲間思いのいい黒服。トレーニングや健康に関してはうるさく、健康診断で要注意だった利根川に体育会系のノリで徹底的な介入をした結果、利根川の健康診断の評価は上がったものの、利根川からは要注意人物と認定されてしまいます。
⑩ 努力の方向性がズレたトラブルメーカー 海老谷
左衛門三郎と同期の黒服。年下ながら手柄を立てる左衛門の姿に焦り、人一倍の熱意と行動力を持っているものの、やることなすことどこかがズレています。利根川はその熱意と行動力を買ってはいたものの、熱意と行動力のままに行動した結果、兵藤を怒らせて解雇。利根川も減俸処分となってしまいます。趣味はボウリング。
その後も何かとお騒がせ
解雇された後も、頻繁に利根川と連絡を取りますが、マルチ商法に引っかかったり先の見えない投資で財産をスッカラカンにしたりと相変わらず。その後、ツイッターで帝愛のアンチとして投稿を続けていましたが、左衛門の活躍でバレてしまいます。その後は利根川の計らいでツイッターのフォロワーを増やす仕事を与えられ、その後は何だかんだで雑用係として復帰します。
⑪ 荻野と紛らわしい猫好き 萩尾 純一
荻野と紛らわしい名字の黒服。ネコ好きで限定ジャンケンの箱の中を猫カフェにするほどの猫好き。人事異動によって南波照間支社に異動。趣味はボウリング。
⑫ 萩尾と共に異動した黒服 菊池
人事異動によって南波照間支社に異動となった黒服。半ば左遷の異動が決まったときには嘆いていましたが、利根川が南波照間支社にいたことを知り、新天地で再起を目指すことに。荻野の結婚式に萩尾、長田とともに呼ばれた際にはすっかり日焼けしていました。
⑬ 萩尾と共に異動した黒服② 長田
人事異動によって萩尾、菊池と共に南波照間支社に異動。異動した三人でよく集まっては自分達がチーム利根川の中心だと言っていたが、そのすぐ後に異動。なお、新天地では萩尾、菊池とともに頑張っている様子。
⑭ 兵藤会長の悪魔的そっくりさん 本田 正安
通称はまやん。兵藤のきまぐれによって影武者を探すことになった利根川らが見つけ出した。兵藤会長の悪魔的そっくりさん。元々は会長とは真逆の善人でしたが、山崎によって矯正？され性格や言動も兵藤会長の影武者として相応しくなります。しかし、会長が影武者に飽きたため性格や人生を変えられたのにも関わらずお役御免となり、遠藤によって山に捨てられます。しかし、地力で帰ってきた後には山崎の必至の懇願で帝愛に戻ってきます。コミカルに描かれてはいるものの、帝愛によって性格と人生を変えられたブラック企業帝愛の犠牲者。
⑮ 唯一の女性黒服 西口 冴子
人事異動によって利根川チームに加わった女性黒服。数ある福本作品でも珍しい名前ありの女性キャラクターです。兄がおり、出身は博多。素に戻ると博多弁がでる博多っ子。女性ならではの視点で利根川チームに貢献しています。作中で左衛門三郎と交際するも、いつの間にか破局していました。
中間管理録トネガワ登場人物まとめ
トネガワに登場する人物たちは、社風によって没個性のキャラクターが多いものの、実は個性的なキャラクターばかりです。黒服と言えど一人の人間なので、個性があるのは当たり前ですが、個性的な黒服というギャップが面白いです。色々はっちゃけていて原作を顧みずやりたい放題しているのが魅力的な作品と言えると思います。カイジが好きならお勧めの作品です。
