2012年から2014年まで連載されており、2018年から再び連載されている『SHAMAN KING FLOWERS』は2004年まで連載されていた人気作品『SHAMAN KING』の続編です。来年の1月にアニメ版が放送される予定であり、久しぶりのアニメ化ということで今から期待値が高まる作品となっています。そんな人気作の原作者とは、一体どんな人物なのでしょうか。この記事では、原作者について様々な角度から紹介したいと思います!
はじめに:どんな物語?
ふんばりが丘に住む中学生、麻倉花は麻倉葉と麻倉アンナ(旧姓:恐山)の息子であり、シャーマンの名門麻倉家の次期当主です。しかしその才能を活かす場が無く、花にとってはとても退屈で、悶々とした日々でした。そんな中、彼の前に2人の刺客が現れます。過去に歴史の闇に消えたとされる、もう一つの麻倉家「裏・麻倉家」の末裔である2人との出会いをきっかけに、新たな戦い「フラワーオブメイズ」が始まります。麻倉花を主人公とした、新たな物語が始まります。
原作者:武井宏之(たけいひろゆき)
今作の原作者は武井宏之さんで、前作の『SHAMAN KING』と同じ作者です。青森県の東津軽郡蓬田村という所の出身で、血液型はA型です。ちなみに、主人公の麻倉花の血液型もA型という設定になっています。初めて描いた漫画は『ITAKOのANNA』という作品で、シャーマンキングのアンナをイメージしたようなタイトルです。この作品で手塚賞を受賞し、その後『仏ゾーン』という作品で連載デビューを果たします。『るろうに剣心』の作者で有名な和月伸宏さんのアシスタントを務めた経験もあります。
作風について
漫画家としてデビューしてから『SHAMAN KING』の連載までは、仏教やシャーマニズムをテーマにした作品が多く、宗教的なテーマを取り入れていることが多かったです。『重機人間ユンボル』以降の作品では、ロボットなどの機械を題材にした作品がメインとなっています。武井さんは旅行が好きなことでも有名で、旅先で良いと感じるものがあったら作品に取り入れるという事も行っています。キャラクターセンスが良い事でも知られており、同業者からの評価も高いです。前述した和月伸宏さんは『るろうに剣心』や『武装錬金』の一部のキャラクターのデザインに、武井さんのアイデアを採用しました。和月さんは参考にするために、武井さんに意見を求めることも多いようで、武井さんのことをとても信頼していることが分かります。
シャーマンキングの連載
1998年には週刊少年ジャンプで『SHAMAN KING』の連載がスタートし、長期に渡って連載されるヒット作となりました。連載は2004年40号まで続き、アニメ化もされました。連載末期は読者アンケートの順位が下がって低迷したことで苦労し、結局打ち切りという形で最終回を迎えることになりました。この終わり方は武井さんにとっても悔しかったに違いありません。筆者も当時中学生でリアルタイムで読んでいましたが、最終回にそのような事情があったことは当時は知りませんでした。「面白かったのに何故なんだろう」と思いましたが、それと同時に「ジャンプ作品で生き残るのはとても大変なんだ」と素人ながらに思ったことがあります。最終話のカラー扉絵と最終ページには、蜜柑のイラストが描かれています。これは「未完」を意味するシャレであり、武井さんのセンスが溢れている描写と言えます。単行本の最終巻には、本編の続きがあることを示唆するようなページもありました。
連載終了後について
連載が終了して3年後の2007年、恐山アンナの声優を担当した林原めぐみさんのイベントの中で、林原さんと武井さんのメールのやり取りの内容が明らかになりました。その内容は、武井さんが「シャーマンキングの続きを描く意思がある」という物でした。同年に行われたジャンプフェスタにおいて、シャーマンキングの完全版が刊行されることが発表されました。連載終了後の物語が収録されており、2009年に発売された第27巻で完結しました。一度連載を終了せざるを得なかった過去があるだけに、完結させられたのは武井さんにとって非常に嬉しかったに違いありません。そして2012年に、麻倉葉の息子、麻倉花を主人公にした続編『SHAMAN KING FOWERS』が連載されます。掲載雑誌の休刊によって連載は一旦ストップしますが、2018年にはシャーマンキングの20周年を記念して「少年マガジンエッジ」にて続編をスタートさせました。
手塚治虫とガンダムのファン
伝説的な天才漫画家、手塚治虫の大ファンであることで知られています。武井さんの初期の絵柄には、手塚さんから影響を受けたと思われる要素が多くあります。武井さん本人が「手塚ブーム」と語るほど大きな影響を受けていました。他にも水木しげるさん作品のオマージュがあったり、松本零士さんの作品や荒木飛呂彦さんの作品にもハマっていました。また、ガンダムのファンであることも有名です。幼少期からガンダムのプラモ(通称:ガンプラ)を作ることにハマっていて、ガンダムのイラストを描くことにも熱中していたようです。アシスタントたちから、誕生日にガンプラを沢山もらったこともあります。作中に登場した道円(タオエン)というキャラクターは「∀ガンダム」の∀(ターンエー)から名前を参考にしただけでなく、デザインも参考にしており、武井さんもそのことについて言及しています。
原作者についての紹介まとめ
原作者である武井宏之さんを様々な観点から紹介しました。人気漫画家となり、打ち切りという苦汁を飲む経験もしましたが、その後も続編や新作を発表するなど意欲的に活動しています。シャーマンキング以外にも、武井さんの新作が読める機会がまた来るかも知れませんね。そして、来年のアニメの放送が今から楽しみですね!それでは今回はここまでです。読んで頂きありがとうございました。