第1クールの放送が終わった「機動戦士ガンダム 水星の魔女」ですが、毎週放送後にツイッターのトレンドに入るなどファンの注目が高く、最終回の放送終了後にはツイッターで関連ワードが1~10位までを占めるなど大反響を巻き起こしました。最終回は衝撃展開で終わってしまい「第2クールはどうなるの!」って思っているファンの方は大勢いらっしゃると思います。今回は話題がつきなかった第1クールを振り返ってみたいと思います。
新しい世代へのガンダム
今週も【#水星の魔女】がトレンド1位にランクイン!
その他、関連ワードも多数ランクインしています。前日譚「PROLOGUE」から本日放送の第12話まで、
毎回たくさんの投稿、本当にありがとうございました!#G_Witch pic.twitter.com/EDQfvRLGTR— 機動戦士ガンダム 水星の魔女 (@G_Witch_M) January 8, 2023
「機動戦士ガンダム 水星の魔女」は放送されるたびに関連ワードがトレンド入りするなど注目度は抜群でしたね。ガンダムシリーズ初の女性主人公という事からも放送前から話題になっていました。7年ぶりのTVシリーズという事で制作側はどんなガンダムにするか方向性をかなり模索したようです。
死なないモビルスーツの戦い
当初は今までのガンダムシリーズを踏襲した方向で脚本を考えていたそうです。しかし今回のガンダムで新しいファンの開拓と若い世代、特に10代の若者たちにも受け入れられる様に最初の展開を考えた時に学園が舞台の作品が考えられました。そして戦争でのモビルスーツの戦いではなく、学園での決闘制度という形でモビルスーツの戦いというアイディアが生まれたそうです。
SNSでの盛り上がり
◆◆第12話「逃げ出すよりも進むことを」◆◆#水星の魔女 Season1
ご視聴ありがとうございました!第12話のエンドカードは、
本作のコンセプトアートを担当する、
林絢雯(@junbun_lin)さん描き下ろしです。▼エンドカード一覧https://t.co/pgVRXwgYpE#G_Witch pic.twitter.com/BKbghdllHI
— 機動戦士ガンダム 水星の魔女 (@G_Witch_M) January 8, 2023
物語の流れは学園生活での若者達の人間模様と大人たちの因縁が絡み合ったドラマを上手く組み合わせて、「ダブスタクソ親父」などのキャッチーな台詞をちりばめつつガンダム初心者でも楽しめるように間口を広くした事がSNSでの盛り上がりに繋がったのだと思います。そして新しいファンが増える事でまた盛り上がるという好循環が生まれたのだと思います。
やっぱりガンダムだった・・・
放送開始当初はガンダムファンからは「ガンダムじゃない」という声もあったようですが、スペシャル特番の後から少しずついつものガンダムシリーズの様な展開になってきました。シャディク・ゼネリの暗躍からファルドの夜明けのテロへの流れになり、最後の2話の怒涛の展開はやっぱりガンダムだったんだと思ったファンも多かったと思います。
スレッタ・マーキュリーの謎!?
「結局スレッタ・マーキュリーは何者なの!?」と思っている方が沢山いらっしゃると思います。プロスペラの娘として学園に編入してきたスレッタは17歳です。プロスペラとベルメリアの会話から「PROLOGUE」から21年後の話しという事が分かりますのでプロスペラの娘エリクト・サマヤは当時4歳でしたのでスレッタ・マーキュリーとは年齢が合わないのです。
制作側が意図した設定?
最初はエリクト・サマヤがスレッタ・マーキュリーと名前を変えて学園に編入してきたのかと思いました。エルノラ・サマヤがプロスペラと名前を変えてシン・セー社CEOとして登場していたのですからそう思った方が多いと思います。途中でエルノラ・サマヤとスレッタの年齢が合わないという事が判明した時はファンの間でも様々な考察が行われましたが、これも制作側の目論見通りだったのかもしれません。
スレッタ・マーキュリーは誰?
スレッタ≠エリクトだとするとスレッタは誰?という事になりますね。スレッタはプロスペラの事を母親と思っています。「PROLOGUE」の時点でプロスペラの夫ナディム・サマヤは亡くなっているので父親の違う妹でしょうか。それともプルツーのようなクローンなんでしょうか、全く新しい技術で造られた強化人間という事もあります。その謎は第2クールで明かされるのを待つしかないようです。
プロスペラの「呪縛」?
そして一番衝撃的だったのは最終回でのスレッタの変貌です。フォルドの夜明けのテロで人が死ぬのを見て震えていたスレッタですが、プロスペラの娘を心配する母親には見えない話し方でスレッタにエアリアルに乗るように促し「逃げればひとつ、進めば二つ」の言葉を投げかけます。その後スレッタの表情が人格が変わったような顔になりエアリアルで出撃するのですが、生身の人をエアリアルで潰しても平然として笑っていられる彼女を見て今までのスレッタはどこに行ってしまったのかと思いました。この先スレッタはどこへ向かうのでしょうか、元の彼女に戻してくれる人が現れるのを祈るしかありませんね。
グエル・ジェタークの行く先
スレッタ・マーキュリーの他にも今後が気になるキャラクターがグエル・ジェタークです。物語当初は痛い俺様キャラだったグエルでしたが、スレッタとの決闘を通して彼女の事を気になりだし態度も変化していきます。結局父親から見放されたのを機に御曹司という自分を捨て独り立ちした彼の変化に好感度が上がり、今後が楽しみだった方は大勢いたと思います。
やっぱりガンダムだった・・・
運命のいたずらとしか言えないです、ファルドの夜明けのテロが原因でお互い誰か知らないままモビルスーツで戦闘となりグエルは父親を殺してしまいます。ガンダムシリーズではよくあるシチュエーションですがグエルに襲い掛かるとは思いませんでした。ようやく本当の自分を取り戻そうとしていた矢先に襲った悲劇です。
第2クールでのグエルは!?
グエルは第2クールでどういう行動をとるのでしょうか、グエルの父親のヴィム・ジェタークの死のきっかけを作ったのはシャディク・ゼネリの裏切りです、そしてファルドの夜明けのテロがなければグエルが父親と戦う事にはなりませんでした。グラスレー社がどうなるのかも関係してくると思いますがシャディクへ復讐するのでしょうか、それともファルドの夜明けへでしょうか、どちらにしてもグエルの向かう先は明るい未来であって欲しいです。
一番の悪はプロスペラ・マーキュリー?
物語が始まって「水星の魔女」での悪役をになっていたのはデリング・レンブランでした。「PROLOGUE」でのヴァナディース事変を起こした張本人で、そしてそのヴァナディース事変を収めた英雄として実権を握り「力の無いものは黙って従うのがルールだ」と自分の思うようにしてきました。
デリングはプロスペラ=エルノラ・サマヤと知っていた!?
一番驚いたのが11話でのプロスペラがデリングと普通に会話するシーンです、プロスペラにとってデリングは夫の敵であり復讐相手と思っていました。
プロスペラ:「エアリアルのネットワーク構築パターンを反映させました。これでクワイエット・ゼロは最終段階に進めます」
デリング:「今は私の計画だ」
プロスペラ:「もちろんです」
2人は裏で繋がっていたんですね、てっきりスレッタとエアリアルを学園に編入させたのは直接復讐する為だと思っていました。実際はエアリアルのパーメットスコアを上げる為に決闘を利用していたのです。そしてその決闘というシステムを作ったのはデリングです。「PROLOGUE」から10話までの話しが壮大なフリに思えてきてしまいました。
クワイエット・ゼロとは何か?
2人の話しから「クワイエット・ゼロ」は最初プロスペラの計画という事が分かります。では「クワイエット・ゼロ」とはどういう計画なんでしょうか。今の段階では予想でしかありませんがパイロットに負担がかからないガンダムの量産かもしれません。その為にパーメットスコア6まで達したエアリアルのネットワーク構築パターンが必要だったのではないでしょうか。
第2クールの鍵はプロスペラ
では完全にプロスペラはデリングに協力しているのかという疑問です。そこは「ガンダム作品」なんですからこのまま終わるはずないですよね、デリングを利用して最終的に「クワイエット・ゼロ」を乗っ取る気かもしれません。それがプロスペラの復讐なのでしょうか。しかしそうすると主人公のスレッタが相手にする敵は誰になるのかが気になります。ひょっとしたら最後の相手はプロスペラなんて展開も考えられます、とにかく今後の展開に目が気になるところです。
第1クール振り返りのまとめ
「一番の悪はプロスペラ・マーキュリー?」と書きましたがガンダム作品で本当の「悪」というものは存在したのでしょうか。機動戦士ガンダムで連邦とジオン公国は戦争をしていましたが結局どちらの目線で見るかによって見え方が変わりますし、「敵」であっても「悪」ではないと思います。「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」などが一番分かり易いかもしれません。そして「水星の魔女」はどんな結末がまっているのでしょうか、できる事なら終わり方もガンダムシリーズ史上今までにない展開で終わって欲しいと思います。