『Dr.STONE』は「週刊少年ジャンプ」に連載されていた漫画作品で、科学をテーマにしたサバイバル系のストーリーになっています。連載が終了した2022年3月の時点で電子版を含めた累計発行部数は1200万部を突破している大ヒット作です。アニメ版は第一シリーズと第二シリーズが既に放送されており、2022年の夏にはスペシャル版の『Dr.STONE龍水』が放送予定で話題になっています。この記事では、原作者である稲垣理一郎氏について、稲垣氏の他の作品にも触れながら紹介したいと思います!
はじめに:どんな物語?
驚異的な頭脳を持つ科学少年の石神千空と、体力に自信がありまっすぐな性格の大木大樹は親友同士です。大樹には片思いしている幼馴染がおり、告白しようとします。しかし、次の瞬間空がまばゆい光で覆われ、世界の全ての人類が「石化」してしまうという謎の減少が発生します。そして約3700年後。全ての文明が消えた世界「ストーンワールド」で、石から解放された千空と大樹は再会を果たし、文明をゼロから作り上げることを誓うのでした。
原作者;稲垣理一郎
Dr.STONEの原作者は稲垣理一郎氏です。1976年生まれの男性漫画家で、漫画制作・版権管理会社の代表も務めています。漫画に興味を持ち始めたのは中学生の頃で、藤子不二雄の自伝的漫画作品である「まんが道」を読んだ時に、漫画家になることを決意します。高校生の時は、まんが甲子園に出場するなど、漫画の世界に没頭していきます。その後は漫画や映画の制作プロダクションの会社に就職し、作画アシスタントも担当していました。
少年ジャンプに移籍
2001年に稲垣氏は『週刊少年ジャンプ』に、読み切り版の『アイシールド21』を応募し、ネーム部門としては史上初となる大賞を受賞しました。その後作画担当の村田雄介氏によって漫画化され、週刊連載も決定します。『アイシールド21』の連載にあたり、編集部から自分で作画を描きたいのかと聞かれた時に、稲垣氏は、自身の絵は下手なのでネームに集中し、絵は上手い人が描いた方が良いという旨を伝えました。漫画原作家として専念する意向を示したのです。結果的に原作は稲垣氏、作画は村田氏というタッグで連載をすることになりました。『DR.STONE』でも原作者と作画担当を分けて連載していました。『アイシールド21』は大ヒット漫画となり『DR.STONE』に先駆けて稲垣氏にとっての代表作となりました。
稲垣氏も絵は描ける??
ちなみに、稲垣氏は過去に『ビッグコミックスピリッツ』で漫画を描いていたこともあり、絵も描くことはできます。サインを頼まれた際には稲垣氏流の絵でキャラクターを添えることもあるようです。
スタッフに対する敬意
スタッフのことを良く考えており、敬意を払っていることでも有名です。補助という意味のアシスタントという言葉をあまり好まず、補助であっても立派な創作活動をしているのだから、映画のように「美術スタッフ」等と呼ぶべきだと考えています。村田氏の作画ではスタッフを使うため『アイシールド21』の単行本では必ずスタッフロールを付けています。スタッフを気遣い、敬意を払っていることが伝わるエピソードですよね。名前が載ったスタッフは、嬉しくてモチベーションが上がること間違いありません。
稲垣氏の趣味について
稲垣氏の趣味の一つとしてゲームがあります。小中学生の頃からコンピューターゲームを作ることを趣味としており、自身の作品が連載中の時期であってもゲーム作成を行っています。Wiiの発売日にはおもちゃ屋に一時間も並んで買い、クイズゲーム『クイズマジックアカデミー』のDS版ではインターネットで全国大会に参加しています。小中学生でゲームを作るとなると興味本位だけでは難しく、知識や才能、探求心などが必要だと思われます。もしかしたら、ゲームを制作する会社に就職していても、大成功を収めている人物なのかも知れませんね。
稲垣理一郎氏についての紹介まとめ
原作者の稲垣理一郎氏について紹介しました。自身の絵が下手だからという理由で原作家になることは、漫画に携わる人間として勇気のいることかも知れません。しかし原作家としての役割に専念したからこそ、設定やストーリー性が素晴らしい作品を生み出しているのだと思います。稲垣氏の新作にも是非期待したいですね!それでは今回はここまでです。読んで頂きありがとうございました。