本作に登場する数々の魅力的なキャラクターたちの中でも、特に多くのファンから人気を得ているのが、主人公エミリコをはじめとした生き人形たちではないでしょうか?全身が真っ黒なシャドーとは対極的に、可愛らしい見た目をした生き人形は作中を通して感情移入がしやすくどこか安心する存在ですよね。今回はそんな本作に登場する生き人形たちについて紹介するとともにシャドーハウスにおける生き人形の設定について深掘りし、紹介していきたいと思います。生き人形は本作のテーマに深く関わる重要な存在ですので、ぜひ詳しく調べてみてくださいね。
生き人形たちを紹介
まずは本作に登場する生き人形たちの中でも特に本作の物語進行に影響を与える生き人形たちについて紹介していきたいと思います。主人公のエミリコの周りには数多くの個性豊かな生き人形たちが登場します。本作はそんなエミリコが他の生き人形と関わっていくというのがストーリーの肝となりますので、詳しくみていきましょう。
エミリコ
本作の主人公です。天真爛漫な性格で主人であるケイトをはじめ、多くの人物と分け隔てなく接することのできるキャラクターであると言えます。作中では星付きから「お花畑」と呼ばれることもあり、少し抜けているところもあるようですが、いざという時には主人の命令を完璧にこなします。
ショーン
ジョンの生き人形です。作中ではケイトとジョンが共に行動することが多くあるからか、エミリコとよく行動を共にすることの多いキャラクターです。冷静で落ち着いた性格のキャラクターですが、予想外のことが起きると対応しきれなくなる時があったりと、エミリコ同様まだまだ成長途中のキャラクターであると言えます。
リッキー
パトリックの生き人形です。プライドの高い性格で主人のパトリック同様、自身が同期の中で最も優秀な生き人形であり、それを証明したいと考えています。作中ではそんなプライドの高さから失敗することも多いキャラクターなのですが、その分悔しさをバネに成長することもあり、最もキャラクターとして成長している生き人形であると言えます。
ラム
シャーリーの生き人形です。同期たちの中でも特に内向的な性格で、登場してしばらくは他のキャラクターと馴染むことがありませんでした。しかし、エミリコをはじめとして多くのキャラクターたちと関わるようになり、次第に他者と会話することの大切さや主人への信頼を感じるようになっていきます。
ルウ
ルイーズの生き人形です。人一倍生き人形の顔の美しさを気にする主人の生き人形ということもあり、同期たちの中でも特に整った見た目をしているキャラクターであるといえます。作中ではリッキーに対して気のあるような仕草をする時があり、リッキーとの関係も含めて注目していきたいキャラクターであると言えます。
生き人形の役割
さて、上記で解説した生き人形たちですが、彼らは作中ではどのような役割を担っていると紹介されるのでしょうか?ここからは本作の設定として語られている生き人形の役割について紹介していきたいと思います。
シャドーの顔
まず何よりも、生き人形の最も重要な役割であると言えるのが、主人であるシャドーの顔として振る舞うという役割です。彼らの主人であるシャドーは顔を持ちません。そのため、見た目の特徴がほとんどないので、生き人形たちは代わりに主人の顔として振る舞わなくてはならないのです。
シャドーの世話役
シャドーの顔として振る舞うだけでなく、主人であるシャドーの普段のお世話やシャドーハウスの管理全般を生き人形は担当しています。特にシャドーハウスは広大な面積を誇る豪邸であるため、効率的に掃除を行うために生き人形たちは班を編成し業務にあたっています。
生き人形の正体とは
上記ではシャドーハウス内での生き人形たちの役割について紹介していきました。ここからはそこからさらに深掘りして生き人形たちの正体について詳しく紹介していきたいと思います。ここからはシャドーハウスの内容の大幅なネタバレを含みますので、ネタバレが気になるという方はここでブラウザバックすることをおすすめします。
実は人間だった
原作で本作を追っている読者の方はすでにご存知かもしれませんが、実は生き人形というのは人形ではなく本物の人間だったのです。シャドーハウスの外にある世界から連れてこられた少年少女たちが「おじいさま」の洗脳によって記憶を失い、自身を生き人形であると思い込まされた姿なのです。
徐々に蘇る記憶
そんな、過去の記憶をすっかり忘れてしまっていた生き人形たちですが、エミリコと同期たちは次第に自身が人間だった時の記憶を思い出していきます。自身の過去と生き人形たちがどのように関わっていくのかという点もアニメ2期で注目してみてください。
お爺様のコーヒー
そもそも、なぜ彼らが自身の記憶を失ってしまったのかというと、どうやらシャドーハウスで提供されているコーヒーが原因のようです。当然ですがコーヒーには本来そのような洗脳作用はありませんので、シャドーハウスのコーヒーは「おじいさま」が生み出した特別なものであるということがわかります。
シャドーと生き人形
このように、元々人間だった生き人形がシャドーと一緒に活動をするというのが本作のストーリーなのですが、当然シャドーと生き人形の関係は多くの形態があります。一人ひとりのシャドーと生き人形がそれぞれどのような関係を構築しているのかという点も注目していきたいですね。
互いに大切な存在
ただ、基本的にはシャドーと生き人形は互いにかけがいのない存在であるようです。もちろん一部例外はありますが、概ねほとんどのシャドーと生き人形が良好な関係を築いており、一人一人の個性豊かなシャドーとの関わり方を本作では楽しむことができます。
生き人形に恋心!?
そんな、シャドーたちの中には生き人形に対して特別な感情を抱くシャドーもいるようです。身分どころか、そもそもシャドーと生き人形とでは生物種として違いがありますので、絶対に叶うことのない恋なのですが、この辺りの報われないことが確定している恋心を作者がどのように描き切るのかは非常に気になりますね。
今後パワーバランスがどのように揺らいでいくのか?
そして何より、シャドーと生き人形の関係を描くのあれば、生き人形がシャドーに対して歯向かうというエピソードも必ず描かれることになると思います。これまで自身の存在に疑いを持っていなかった生き人形が元々は人間だったと気づいてしまったら、きっと関係が崩れるペアも出てくるでしょう。この辺りのシャドーと人間の対立というのもどのように描かれるのか注目していきたいところではあります。
エミリコに注目
何がともあれ、本作では生き人形である主人公エミリコに注目していきたいですね。エミリコは他の生き人形たちとは少し違ったところが多くある生き人形ですので、作中を通していまだに多くの謎が隠されています。まさに彼女の謎は本作の根幹に関わるものであるといえるので、特に注目していきたいですよね。
同期たちとは出自が違った!?
というのも、エミリコだけが数多く登場する同期たちの中で唯一出自の違うキャラクターなのです。同期たちは近くにある村出身なのですが、エミリコはたまたまサーカスの興行に赴いていたところを首にされ、同期たちと共に生き人形になることを選んだ人物なのです。そのためエミリコが本当はどのような地域出身のキャラクターなのかまだ詳しくは明らかになっていないのです。
過去にケイトと出会っていた
さらに興味深いのは、エミリコがサーカス団を首にされてから生き人形になるまでの間にケイトと奇跡的に接点を持っていたという点です。アニメ2期ではこの辺りのケイトとエミリコのかつての交流も描かれると思いますので、ぜひ目を通してみてください。
過去を思い出し、感動の再会!
特に、ケイトに過去に出会っていたということに気づいた後のケイトとの再会のシーンは本作でも屈指の感動ポイントであると言えます。この内容はアニメ2期で間違いなく描かれる範囲ですので、アニメ2期はとにかくエミリコに注目してみましょう。
まとめ
いかがでしたか?今回はシャドーハウスに登場する生き人形たちについて紹介していきました。生き人形についてはアニメ『約束のネバーランド』でも似たような設定のキャラクターが登場することもあり、「パクリではないか」という意見も散見されますが、元を辿ってしまうと純文学などではカズオ・イシグロ作の『わたしを離さないで』でも似たような設定のキャラクターたちを見ることができます。そのため、本作に登場する生き人形たちは決して一つの作品からインスピレーションを得て考えられたものではなく、多くの作品から元ネタを注質して作られたものであるといえるのではないでしょうか?いずれにせよ、他の作品では見ることのできない複雑すぎる設定のキャラクターたちですので、ぜひ注目してみてくださいね。