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魔法使い黎明期

【魔法使い黎明期】魔女狩りとは?何故魔女が狩られる事になったのか解説

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前作のゼロから始める魔法の書の続編である魔法使い黎明期はゼロの書を知らなくても楽しめる様になっていますが前作であった事件や登場人物なども登場しています。その中で度々魔女と魔女狩りについての話題が登場します。何故魔女と人が対立する事になり、魔女狩りが行われるようになったのかを本記事では解説して行こうと思います。

そもそも魔女とは?原点はどこから?

魔女

魔法使いと魔女、似ている様で実際は異なります。魔法使いはキリスト教が広まる以前の多神教的な考えから誕生した超自然的な力を持つ人々の事です。逆に魔女はキリスト教の考えから産まれた悪魔の手下という扱いです。キリスト教では神や聖人以外で奇跡などの超自然的な力を行使する事は認められておらず、神の対極に位置する存在と言えば悪魔=魔法を扱えるのは悪魔の仲間や手下だと思われて来たのです。

魔女狩りの原因

魔女狩りが大々的に行われたのは16世紀以降です。ルターの宗教改革とルネサンスから始まる中世から近世への移行期の到来が切っ掛けになっています。17世紀は西洋の経済は全体的に不況に突入し、凶作や飢饉によって栄養失調での大量死による人口の減少。更に神聖ローマ帝国(ドイツ)で繰り広げられ、ヨーロッパの殆どの国が参戦して30年も続いた三十年戦争やフランスのカトリック教会によるユグノーの迫害など、戦争や宗教対立が激化していました。ヨーロッパ全土が戦場になり多くの血が流されて土地が荒廃した上、そこにトドメを刺すかの如く、黒死病(ペスト)やチフス、天然痘やマラリアなどの疫病が大流行しました。

魔女にされた人々

魔女に仕立てられた多くは女性で怪しいまじないを行っており、恐れられてもいた為に集団から外れた立ち位置にいましたが、病気や悩みの相談などでは頼りにされる人々でした。不安と恐怖に怯える状況下で冷静にしている人を見ると何故?と疑念が湧いた事でしょう。その疑念が人々に広がり、何時しか彼女達が全ての原因では無いのかと置き換えられて囁かれるようになったのです。つまり、魔女とされた人々は社会の不安を取り除く為のスケープゴート(生贄)にされたのです。

魔女狩り

魔女であるとされた女性はその殆どが逃れられる事が出来ませんでした。異端審問の場、魔女裁判にて魔女とされた人々は自白をするまで様々な拷問を受ける事になり、最終的に自白してしまうからです。その後に待ち受けているのは火刑です。キリスト教では肉体が残っていないと天国か地獄かを決める最後の審判を受けられません。火刑は肉体が燃え尽きてしまう為、宗教観から見てもとても恐ろしい刑罰になるのです。

本作での魔女の扱い

魔女

ゼロ書での魔女

本作では人と共存を目指す魔女と人に仇を為すはぐれ魔女の二種類がいます。また、女性だけではなくて男性の魔術師も存在しています。共通しているのはどちらも教会から異端とされており、影響下にある場所では度々火刑などの迫害を受けている事です。それらの報復としてはぐれ魔女達は人々を襲い、魔女と人の対立を深刻化させています。深刻なのは人と魔女だけではなく、教会の中でも和平派と弾圧派で揉めあっています。

魔女狩りの組織"女神の浄火"

女神の浄火〈デア・イグニス〉

教会の魔女狩り集団の総称です。魔女狩りを行う者を裁定者と呼んでおり、"背徳"や"暴虐""隠匿"などのコードネームを与えられている他、杭と炎の紋章が特徴です。悪しき魔女から民を救うという名目で活動していますが、実態は魔女を殺す為に死刑囚を集めた残虐な集団です。戦闘能力に秀でている者が多く、単騎で魔女や同じく異端とされている獣堕ちと戦う事が出来ます。

作品に登場する魔女・魔術師

ゼロ

ゼロ

ゼロの書の主人公の一人で、魔法を産み出した泥闇の系統を継ぐ魔女です。ゼロの書という魔法を書き起こした本を執筆していましたが、仲間を殺された上に何者かにゼロの書を盗み出されてしまいました。兄である十三番が探しに行った以降戻って来ない為に魔法書を探す旅に出ました。その際に獣の傭兵と出会い旅を共にする事になります。

アルバス

アルバス

子供の魔女で、魔女への迫害の終結を掲げているゼロの魔術師団に所属しています。短髪で男勝りな口調なので一見すると男性に見えますが性別を偽っているだけで女性です。その理由は詠月の魔女ソーレナの孫娘で彼女の死後、身の安全の為に少年の様に振る舞っていました。当初は獣の傭兵の命を狙っていましたがゼロの手助けによって失敗してしまいます。その後は一応の和解をしてゼロと傭兵の旅に同行します。

ソーレナ

ソーレナ

人と関わり、人助けを行う詠月の系統の代表的な魔女で国一番の魔女と評される程でした。住民との関係は悪くなく、病に陥った住民に薬などを提供していました。しかし、疫病が流行った際に魔術を行使して納めた結果彼女が疫病を広めたのではないのかと根も葉もない噂が広がってしまいました。汚名を着せられた上、火刑に処されて殺されてしまいました。彼女の死を切っ掛けに王国では魔女の反乱が起こってしまいます。

十三番

十三番

ゼロの兄で同じ穴ぐらで魔術を学んでいた魔術師です。行方を眩ませた後、魔女に敵対する王国側の魔術師としてゼロ達の前に現れます。そこで、彼がゼロの書を持ち出した事と魔術師団を束ねる統領の正体だと判明します。目的は国と魔女の対立を深めさせ、自身が正義の魔術師として悪の魔術師を討伐する。そうする事で国と魔女の対立を治めて国と魔女の間に和平をもたらそうと考えていました。

 

ロー・クリスタス

ロー・クリスタス

見目は幼い女児ながら300年の時を生きる魔女です。300年も生きて若さを保っているのは持っているルーデンスの魔杖の能力による物です。特別実習を受けるセ―ビル達の引率を受け持っていますが本当は彼女ではなく別の魔女が担当する事になっていました。勝手に魔女を帰らせた挙句に、閲覧を禁じられている魔法を広めたゼロの書の閲覧を条件に引率をすると学長のアルバスに持ちかけます。アルバスは著者に会える事を条件にして彼女に引率を頼みました。

 

女神の浄火〈デア・イグニス〉

"隠匿"の裁定官

隠匿

杖を持ち歩き両目に革の眼帯をしている神父です。眼帯をしているのは目が見えないからではなく、目が良すぎて強い光から目を保護する為の物です。日中は目を開けていられませんが光の弱まる夜では目を開ける事が出来、普通の人間にとっての日中の様に活動する事が出来ます。犯罪者集団で組織された女神の浄火〈デア・イグニス〉に所属しているのは犯罪を犯したからではなく、冤罪で処刑されかけた所とある司祭に女神の浄火〈デア・イグニス〉に任命されて命を救われたからです。組織の中で唯一、市井の人間にも誠実に向き合い公平な裁定を降す事に努めています。

 

"暴虐"の裁定官

暴虐

女神の浄火〈デア・イグニス〉の裁定官の一人で罪業の通り残虐な人物です。元々は動物を捕まえる罠を作る罠師でしたが自分の作っている罠が動物ではなく人間に使われている事を知ってからは人間用の罠を作る様になりました。暴虐自身の戦闘能力も高いのですが厄介なのは彼が仕掛ける罠の数々です。獣堕ちで普通の人間よりも身体能力の高いクドーでも逃げ切る事は不可能で絶体絶命の窮地に陥りました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ソーレナの境遇は現実の魔女狩りを想起させる物となっていましたね。魔女と人との対立は両作を通して根深いテーマとなっていて相互理解の難しさを描いています。物語を通して魔女と人では何が違うのか、どうして相互理解が出来ないのか、どうしたら理解する事が出来るかなどを考えながら読むとより一層作品の世界観に入り込めるかもしれませんね。ここまで読んで頂きありがとうございました!

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