原作は白石定規による短編ライトノベル作品です。2019年にあずーるがキャラクターを手掛け漫画化されており、2020年10月よりアニメが放送予定となっています。主人公のイレイナは、「ニケの冒険譚」という本に憧れ、魔女になって旅をすることを夢見ます。魔女になったイレイナが旅の中で様々な場所や人を訪れる内容となっており、基本的には一話完結となっています。また、GA文庫より刊行されている『リリエールと祈りの国』は本作の世界観を引き継いだ続編となっています。今回は本作品中での魔女についてなるべく分かりやすくご紹介していきたいと思います。
魔法を使える中で一番上の位である「魔女」
魔法が使えるかどうかは遺伝によるものが大きく、生まれた時にある程度決まっています。魔法が使える者は上から「魔女」、「魔女見習い」、「魔道士」に区別され、魔法を上手く扱えるのは一般的に女性が多いと言われています。女性の魔道士は昇格試験に合格すると、魔女見習いになることができ、魔女見習いは本物の魔女に弟子入りして認められれば、魔女の証のブローチと魔女の名前が与えられ晴れて魔女になれるというわけです。男性の中にも魔法の扱いに長けた者はいますが、規定により魔女や魔女見習いになることはできません。
昇格試験は非常に難しい
魔道士から魔女見習いになるための昇格試験は、一回につき合格者一名と非常に狭き門であり、その試験に十四歳で一発合格したイレイナはかなり優秀だと言えますね。魔女になったほとんどの者は何度も試験に挑み、ようやく魔女になったという人がほとんどです。イレイナが苦労していない訳ではありませんが、傍から見ればすんなり合格したように見えるイレイナを快く思わないのは人間としての当たり前の反応というところでしょうか・・・。
魔女を志す者が通う魔法学校
イレイナのいたロベッタにはありませんでしたが、王立セレステリアには王立魔法学校が存在します。ここでは、魔女になるための魔法を勉強することができ、イレイナの恩師であるフランもここで講師を務めています。一年間無断で休んでいたフランをクビにしないなど、意外と規則は緩そうです(笑)
魔女と一般人が共存する世界
一般的には魔女とは、恐ろしく、人から忌み嫌われる存在とされることが多いですが、本作では特殊な力で人を助ける崇高な存在とされています。国によって扱いは若干異なりますが、魔法が異端ではない世界なので、魔女だからといって驚かれることはありません。魔女割りなども存在し、優遇されることが多く、努力して魔女を目指せば、それなりの恩恵を受けることもできます。しかし、魔女だからといって何もかもが優遇されているわけではありません。魔女は空を飛ぶときに疲れないようになるべく低く飛ぼうとします。しかし、全員が低く飛ぶと渋滞し事故が起きて一般人を巻き込んでしまう可能性があります。そうならないように、セレステリアでは建物と建物の間に障害物を置き、低く飛べないようにしています。その代わりに、建物の高さを統一し、魔法使いが空を飛びやすいようにしているのです。魔法使いも一般人もお互いが尊重し合って生活しているのです。
本作に出てくる魔女についてわかりやすく解説まとめ
いかがだったでしょうか?過去には「魔女狩り」といった迫害などもあり、魔女とは異端で嫌われるものという価値観が多い中、『魔女の旅々』ではそういったことはなく、魔法使いが目指すべき頂点なのです。主人公イレイナが魔女を目指したのも世界各国を旅するといった素敵な目標の為でした。この先、イレイナやフラン以外の魔女がどんな形で登場するのか気になりますね!!