アニメ「ガールズ&パンツァー」は伝統的武芸”戦車道”に励む女子高生達の物語ですが、登場するキャラクターが多く好みのキャラクターを探すのもこの作品の楽しみのひとつです。今回はそんなキャラクターの中から誰が一番かを勝手に1位から5位でランキングしてみます。しかし何を基準に順位をつけるか決めないとはっきりしないので、ここでは戦車の足、腕、頭つまり操縦、射撃、指揮の三つの面から評価したいと思います。また、作中で顔と名前が判明しているキャラクターに限らせていいただきます。
天才ドライバー達
第5位 河西忍
出典: ガールズ&パンツァー ©バンダイビジュアル、ランティス 博報堂DYメディアパートナーズ ショウゲート、ムービック キュー・テック
まずはアヒルさんチームの忍です。最初の頃こそ、全速で前進して岩にぶつかり、バックもできずに無理矢理前進しようとするほどの暴れっぷりでしたが、次第に腕を上げました。サンダース戦での敵フラッグ車の誘導やアンツィオ戦での山道の全力疾走など序盤から見せ場を作りました。実際の89式はあんなに早く走れませんが…。準決勝でも、7両以上のソ連戦車から猛攻を受けながらも砲弾をすべて躱し見事生き延びるという素晴らしい走行をも披露しました。忍のドライビングがなければあっという間に撃破されていたことでしょう。バレーのスパイクを見続けて身に着けた動体視力で砲弾が見えるだとか…。すごい目をしています。
第4位 小山柚子
出典: ガールズ&パンツァー ©バンダイビジュアル、ランティス 博報堂DYメディアパートナーズ ショウゲート、ムービック キュー・テック
この人の腕も大洗の勝利に大きく貢献したことでしょう。一番の見せ場は準決勝でのこと、プラウダの包囲網から脱出する「ところてん作戦」の時です。敵車輌の砲弾の嵐の中に38tで突っ込み、ゼロ距離まで接近して攻撃のチャンスを作りました。雪が積もり不安定な足下の中、4輌のロシア戦車の猛攻をしのぎ、ゼロ距離まで接近したこの操縦の腕は目を見張るものがあります。決勝でも、これまた黒森峰の強力な戦車の中に突っ込み敵を撹乱してチームが逃げるチャンスを作りました。敵陣の中へ突撃するという勇気や会長の無茶ぶりにもしっかり対応する実力に感服します。
第3位 ツチヤ
出典: ガールズ&パンツァー ©バンダイビジュアル、ランティス 博報堂DYメディアパートナーズ ショウゲート、ムービック キュー・テック
第3位には自動車部のツチヤがランクインするでしょう。自動車部というだけあって、重戦車でしかも機動性に難のあるポルシェティーガーを軽快に操縦していました。決勝戦の中盤、石橋を渡る際に橋の真ん中で急発進することで石橋を崩落させつつ渡りきるというドライブテクニックを披露しました。終盤には大きな車体を生かして道をふさぎ、フラッグ車対フラッグ車の決戦の場を整えるという役割もこなし大活躍しました。劇場版ではモーターに改造を施したエンジンでポルシェティーガーのリミッターを解除、強烈な加速によって後続のティーガーⅡとT-34/85をスリップストリームで引っ張り、最期はエンジンが限界を超し炎上、自滅してしまいました。しかし、運用に難のあるポルシェティーガーをテレビアニメ、劇場版でスペック以上の活躍をさせたのは、自動車部の整備とこのツチヤの操縦能力があってのことでしょう。
第2位 冷泉麻子
出典: ガールズ&パンツァー ©バンダイビジュアル、ランティス 博報堂DYメディアパートナーズ ショウゲート、ムービック キュー・テック
大洗一の戦車の操縦手は麻子でしょう。操縦の仕方を教えてもらうことなく、自分でマニュアルを読んだだけで戦車を動かしました。戦車では難易度の高いドリフトも聖グロとの練習試合や決勝で披露しました。急な坂道を駆け上がったり、坂道の途中で停車して車体を下に向ける、逃げてるけど逃げ切れない感じで逃げるなどみほからの難しい注文も全てこなしてしまいます。麻子のセンスがなければあんこうチームの活躍はありませんでした。また、麻子のすごいところはドイツのⅣ号のみならず、日本の89式やフランスのB1bisも簡単に操縦してしまうところです。戦車の操縦は製造国によって大きく差があるのですが麻子にかかればお手の物です。流石は学年でもトップの成績の持ち主、飲み込みが早いです。
第1位 ミッコ
出典: ガールズ&パンツァー ©バンダイビジュアル、ランティス 博報堂DYメディアパートナーズ ショウゲート、ムービック キュー・テック
1位は何といってもこの人でしょう。劇場版初登場でミカとアキに比べると出番が少なかったですが、素晴らしいドライビングを見せてくれて、観衆の印象に強く残りました。本気を出したのは”殺人レシーブ作戦”でのこと。草むらから急発進し、段差を利用して大ジャンプして堂々と敵前へ現れます。その勢いのまま回転しながら1輌撃破、逃走するも2輌のパーシングに追撃されます。逃走中にがれきの下敷きになりそうになりますが、隙間をうまくくぐって突破します。その後パーシングと1対1になるも、パーシングの体当たりにより履帯が切れてしまいます。誰もがここまでかと思った瞬間、ミッコは操縦レバーをハンドルへと握り替え、再び急発進します。BT-42はクリスティ式サスペンションといい、履帯がなくても転輪で走れる構造なのです。その後も大爆走を続けパーシングを翻弄しますが、左側の転輪を吹き飛ばされてしまいます。今度こそ終わりと思ったら、残った右の転輪でバランスをとりつつ片輪走行しパーシングに接近、ゼロ距離砲撃により最後のパーシングと相打ちとなり白旗を上げます。ミッコのドライビングにより格上のパーシング3輌を撃破し、カール自走臼砲撃破の作戦を成功させることができました。大学選抜前半戦のMVPはミッコで間違いないでしょう。
天才スナイパー達
第5位 角谷杏
出典: ガールズ&パンツァー ©バンダイビジュアル、ランティス 博報堂DYメディアパートナーズ ショウゲート、ムービック キュー・テック
角谷会長は大洗の隠れた名砲手です。2回戦のアンツィオ戦まではただ干し芋を食べてだらだらしているだけでしたが、その才能を発揮したのは準決勝プラウダ戦です。敵の包囲網から抜け出す「ところてん作戦」の時です。小山柚子との連携で敵の間をくぐりつつT-34の履帯を破壊して行動不能にします。その隙にゼロ距離まで接近し装甲の薄い弱点を的確に砲撃し4輌中2輌を撃破、味方が逃げる時間を稼ぎました。決勝でもヘッツァーの車高の低さを生かして草むらに隠れて敵を砲撃しました。ヤークトパンターの履帯を的確に破壊して敵の侵攻を遅らせることに成功しました。撃破数自体はⅣ号やⅢ突などには及ばないものの、的の小さい履帯を破壊して敵の撹乱を誘った角谷会長の腕は本物でした。
第4位 五十鈴華
出典: ガールズ&パンツァー ©バンダイビジュアル、ランティス 博報堂DYメディアパートナーズ ショウゲート、ムービック キュー・テック
大洗のポイントゲッターといえば華でしょう。サンダース戦の逆転の一撃に始まり、プラウダ戦でもT-34を次々と撃破、決勝でも難しい角度からマウスの弱点を狙い撃破しています。決勝戦最後のドリフト中の砲撃は一瞬の砲撃チャンスを逃さず、ティーガーⅠの弱点を的確に狙い撃破しました。普段は並の砲手くらいの活躍しかしませんが、華のすごいところは、緊迫した状況、”これを決めなければ負ける”という絶体絶命の状況でも動揺することなく命中弾を放つ集中力の高さでしょう。ここぞという時の射撃精度の高さこそ華の実力でしょう。
第3位 佐々木あけび
出典: ガールズ&パンツァー ©バンダイビジュアル、ランティス 博報堂DYメディアパートナーズ ショウゲート、ムービック キュー・テック
大洗一の砲手でこの人を忘れてはなりません。そのセンスを発揮したのは聖グロとの練習試合の時です。全くの未経験から始めたというのに、早速チャーチルに命中させています。ダージリンも冷や汗をかいていました。決勝でも命中弾をいくつも出していますが、89式の火力では撃破には至らず歯がゆい思いをしていました。しかし一番の見せ場となったのはOVAのアンツィオ戦です。CV-33という的が小さくさらに機動力の高い豆戦車を難しい行進間射撃で次々と命中させています。89式の火力上、命中はしても撃破は皆無だと思われていただけに、アンツィオ戦での連続撃破はあけび、そしてバレー部が最も輝いた瞬間でしょう。あけびの砲撃センスが光った試合です。劇場版でも相手の弱点を的確に狙う腕の良さを見せ命中弾をいくつも出します。が、やはり火力が弱く撃破できていません。「もっと火力を…」というあけびの台詞が切実です。
第2位 ナオミ
出典: ガールズ&パンツァー ©バンダイビジュアル、ランティス 博報堂DYメディアパートナーズ ショウゲート、ムービック キュー・テック
高校戦車道でもトップクラスの砲手の一人がサンダースのナオミです。大洗追撃の時に距離が離れている中行進間射撃で89式、M3リーと連続して撃破しました。確実な射撃で後ろからじわじわと迫るシャーマン・ファイアフライは大洗のプレッシャーとなりました。次に狙いをつけたⅣ号に初弾を躱されるも、Ⅳ号の急停車がなければ命中していましたし、最終的にはⅣ号を撃破しています。大洗戦は全てナオミのポイントでした。劇場版でも正確な射撃を見せ、T-28撃破に貢献しました。ドラマCDでは同じ高校生トップクラスのノンナと相打ちとなり、ライバル視しています。
第1位 ノンナ
出典: ガールズ&パンツァー ©バンダイビジュアル、ランティス 博報堂DYメディアパートナーズ ショウゲート、ムービック キュー・テック
ナオミと向こうを張れるのはこのノンナでしょう。ナオミと同じく行進間射撃を次々と成功させるシーンがありますが、ノンナのすごいところは、雪道で足下が不安定でさらに夜間の射撃にも関わらず命中させていたことです。大洗戦での撃破車輌は全てノンナが関わっていました。(38tはおそらくノンナが車長を務める車輌の砲手のものと思われます。)劇場版でも雨で視界が悪い中、行進間射撃でパーシングを1輌撃破、さらにもう1輌と相打ちになるなど最後まで戦い抜きました。IS-2は搭載砲弾数が少ないというハンデの中大事な弾を無駄にしないその腕は高校戦車道でもトップクラスでしょう。
番外 秋山優花里
出典: ガールズ&パンツァー ©バンダイビジュアル、ランティス 博報堂DYメディアパートナーズ ショウゲート、ムービック キュー・テック
役割は砲手ではないものの実は優花里も並外れた射撃のセンスを持っています。正直ランクインしてもおかしくないほどですが、本職は装填手ということで今回はランクから外しました。その実力は、初めて戦車に乗った学内試合の時に見せました。戦車ゲームをしていたとはいえ、本物の大砲を撃つことは初めてのはずなのにⅢ突を初弾で撃破、いきなり命中させます。続いて89式を一撃で、素早く砲塔を180度回転させ38tをも一撃で撃破します。優花里が発射した弾は3発、撃破数は3輌、つまり命中率100%という驚異の射撃センスです。初めてのことでこの成績とはまさに天才です。彼女がそのまま砲手を務めていたらどうなっていたのかも気になりますね。
天才コマンダー達
第5位 アンチョビ
出典: ガールズ&パンツァー ©バンダイビジュアル、ランティス 博報堂DYメディアパートナーズ ショウゲート、ムービック キュー・テック
資金が乏しく、戦車の性能も低いながら、全国大会1回戦を突破したこと、大洗戦の「マカロニ作戦」が隊員のうっかりで失敗しなければ大洗を追い詰めていたであろうこと、そして何より隊員達に慕われ、常に士気が高い状態に維持している統率力を見て5位にランクインとしました。大洗のみほ同様、不利な状況にいつも立たされていながら諦めず戦いに挑むその姿勢は指揮官の鑑でしょう。しかしながら、隊員達がアンチョビの作戦、求めるものをいまいち理解しきれず脳天気に構える点と、アンチョビ自身そのあたりの訓練にのんびりしているところを見ると、大会上位入賞はまだまだ先となりそうです。
第4位 西住みほ
出典: ガールズ&パンツァー ©バンダイビジュアル、ランティス 博報堂DYメディアパートナーズ ショウゲート、ムービック キュー・テック
物語の主人公で、優勝校の隊長なのに4位?と思われるかもしれません。確かにみほの作戦は各校隊長の予想を超えるものばかりで優秀な指揮者です。ですが、次第にダージリンに読まれるようになったり、まほに助言されたりと大洗が注目されるにつれてほころびが出始めたのも事実です。また、みほが立てる作戦は、初心者揃いの隊員達から見れば少し無茶な点もあります。それを実行してきたチームメイトにみほ自身助けられた面もあります。しかしながら、素人揃いのチームを育て上げ、優勝へと導いた実力は本物です。指揮能力は2位3位ですが、その裏にある隊員達の助けが大きいことからみほは4位としました。
第3位 西住まほ
出典: ガールズ&パンツァー ©バンダイビジュアル、ランティス 博報堂DYメディアパートナーズ ショウゲート、ムービック キュー・テック
強豪であるはずの黒森峰隊長のまほを3位としました。しかしまほ個人の能力は、1位2位と言ってもいいくらいです。大火力重装甲の戦車達を軸とした機動戦術、一歩も引かず真正面から敵を迎え撃つというわかりやすい戦法ながら、相手の戦術を先読みする力もありますし、相手の戦術を真っ向からつぶしてしまう力もあります。試合中も想定外のことが起きてもすぐに対処し、隊を立て直す冷静さと対応力があります。ではなぜ3位かというと、隊員の訓練に偏りがあったことです。西住流を表すような、隊列を組んで正面から敵を迎え撃つ訓練はしっかりとしていたものの、大洗のように奇抜な作戦、斜め上の作戦に対応する訓練をしていなかったことがまほを3位とした理由です。つまり教科書通りにやり過ぎたのです。他にも隊員達が挑発に乗って勝手な行動を取ったりと、隊員に恵まれなかったかもしれません。しかしそれを統率すべきなのが隊長です。それができていれば2位になるでしょう。
第2位 ダージリン
出典: ガールズ&パンツァー ©バンダイビジュアル、ランティス 博報堂DYメディアパートナーズ ショウゲート、ムービック キュー・テック
ダージリンは作中大洗に負けたことがありません。練習試合、エキシビジョンマッチいずれも勝利しています。みほが考えることは大体予想して、常にみほの上を行く作戦を展開します。みほがどんな奇策を打ってこようと動じることなく冷静に考えを読み対応します。また試合前の偵察も怠ることなく、練習試合以降大洗の試合を全て観戦し対策を練っていました。全国大会では西住まほ率いる黒森峰に負けているので、まほとどちらが上か微妙なところですが、戦車の性能を考えれば圧倒的不利だったと考え、それよりも大洗に無敗という点を見て2位としました。また、突発的なことに対して隊の統率がとれなくなったまほに対してダージリンは隊をうまく指揮して対処でき、常にみほを追い詰めていたため、統率力の点も見て2位としました。
第1位 島田愛里寿
出典: ガールズ&パンツァー ©バンダイビジュアル、ランティス 博報堂DYメディアパートナーズ ショウゲート、ムービック キュー・テック
大学選抜から島田流の後継者島田愛里寿がランクインです。年上の大学生を率いて、高校生連合と対戦、高校生トップクラスの隊長達全ての上を行く作戦を展開し序盤から攻め立てました。中盤には副隊長3人に指揮を預け自分は傍観に回りました。形勢が逆転された頃に再び動き出し、最強のセンチュリオンクルーを率いて高校生連合の車輌を次々と撃破して再び優位に立ちました。最後には西住まほ、みほの姉妹と2対1の戦いになるも、ここでも2輌相手に常に優位に立ち二人を追い詰めました。各強豪校の隊長を持ってしても愛里寿が動いている間は戦況をひっくり返せなかったというだけあって愛里寿の指揮能力は絶大です。また、隊員からの信頼も厚く、忍者戦法と言われる島田流戦車道について行けるほど練度も高いです。隊の統率もとれているので最強のチーム、最強の指揮官と言えます。
他にもたくさんの猛者達が!
出典: ガールズ&パンツァー ©バンダイビジュアル、ランティス 博報堂DYメディアパートナーズ ショウゲート、ムービック キュー・テック
ガルパンにはここで挙げたキャラ以外にも多くのキャラがいます。顔や名前が出ていなくても戦車を動かしている人はいるのです。ティーガーⅠのクルー達もかなりの腕の持ち主ですし、愛里寿の乗るセンチュリオンのクルーなどはチート級に強すぎます。これらのキャラ達もランクに含めればランキングがもっと混戦してしまうほど、凄腕のキャラはたくさんいます。メインのキャラ以外のモブキャラにも注目してみるとさらにガルパンが面白くなります。皆さんもお気に入りのキャラを見つけてみてください。