言峰綺礼は『Fate/Zero』ではマスターとして聖杯戦争に参戦、『Fate/stay night』では聖杯戦争の監督役として登場していますが、いずれも物語を裏から操っています。そんな言峰綺礼について、彼は一体どんなキャラクターなのかを紹介していきましょう。性格や価値観だけでなく、第四次聖杯戦争ではどんなサーヴァントを召喚したのかなど、言峰綺礼の詳細に迫っていきます。
目次
『Fate/Zero』に登場するはいったい何者?
『Fate/Zero』では一人のマスターとして登場、その後衛宮切嗣との死闘を演じている言峰綺礼は、聖杯戦争において早期に脱落しているものの、己の目的のために行動していきます。『Fate/stay night』にも言峰綺礼は登場しており、第五次聖杯戦争の監督役としての役割を担いながらも、裏でランサーを操って暗躍するなどの行動を見せていました。今回は言峰綺礼についてピックアップしていき、彼の人間性や性格、物語上での立ち位置などに迫っていきますので、最後までチェックしてみてください。
遠坂時臣の補佐役として第四次聖杯戦争に参加
第四次聖杯戦争の行く末が描かれている『Fate/Zero』において、言峰綺礼はアーチャーのサーヴァントを召喚した遠坂時臣の補佐役として参加しています。魔術師としては未熟な言峰綺礼ですが、殺人拳にまで昇華された八極拳の使い手であり、肉弾戦においては『Fate/Zero』の作中で敵う者はいないでしょう。他にも代行者が用いる特殊な投擲剣・黒鍵の使い手でもあり、修得している体術と組み合わせながら戦いを進めていきます。
アサシンのサーヴァントを召喚
言峰綺礼は第四次聖杯戦争においてアサシンのサーヴァントを召喚していますが、聖杯問答の後にライダーの「王の軍勢」によって敗北しています。真名は暗殺教団の指導者であるハサン・サッバーハとなっており、その中から多重人格障害を患っていた「百の貌のハサン」が聖杯戦争に参加。必要に応じて精神を分割して、個別の身体を得ることができる宝具「妄想幻像(ザバーニーヤ)」を使用しており、聖杯に託した願いは「人格の統合」というものでした。
クライマックスでは衛宮切嗣と対峙
『Fate/Zero』のクライマックスでは、言峰綺礼は衛宮切嗣と直接対決を繰り広げており、体術で圧倒するほどの戦いぶりを見せていました。魔術師として未熟であるため、衛宮切嗣の切り札である「起源弾」の影響をさほど受けることがなく、殺人拳までに極められた八極拳で戦いを優位に進めていきます。しかし、最終的に衛宮切嗣が放った銃弾で心臓を撃ち抜かれることとなり、言峰綺礼は第四次聖杯戦争を敗退することになるのでした。
『Fate/stay night』での第五次聖杯戦争の監督役として登場
第四次聖杯戦争ではマスターとして参加していた言峰綺礼ですが、第五次聖杯戦争では監督役の立場から戦いの行く末を見ていました。しかし実際にはランサーを使役するマスターでもあり、裏から聖杯戦争を操っていた人物でもあります。そんな言峰綺礼は、『Fate/stay night』の物語においてどのように行動していたのか、その詳細を紹介していきましょう。
知人のマスターを騙し討ちしてランサーを使役
言峰綺礼は第五次聖杯戦争の監督役として振る舞う予定でしたが、ランサーのマスターが魔術協会に所属する友人バゼット・フラガ・マクレミッツだと知ると、彼を騙し打ちして令呪を奪い、代わりにランサーを使役することになります。しかし聖杯戦争で最後まで勝ち抜くことを目的としていないことから、ランサーには積極的に戦うよう指示を行っておらず、「様子見」や「必ず生きて戻ってくる」といった内容を令呪で指示していました。ランサーの戦闘力を鑑みれば聖杯戦争を最後まで戦い抜ける可能性は十分にありましたが、それよりも優先したい目的があるのだと窺えます。
ギルガメッシュとも裏で繋がっていた
言峰綺礼は第四次聖杯戦争の時からアーチャーのサーヴァント・ギルガメッシュと繋がっており、その関係は第五次聖杯戦争においても不変でした。そのため、2体のサーヴァントと関係を持っているということになり、言峰綺礼は過去の聖杯戦争を振り返っても特異なマスターであることは間違いありません。第四次聖杯戦争でギルガメッシュを召喚した遠坂時臣は扱いに苦戦していましたが、言峰綺礼とギルガメッシュの関係は良いと言えるほどではないものの、相互不干渉のような協力関係にあることが窺えます。
言峰綺礼の人物像とは?どんな性格をしている?
『Fate/Zero』『Fate/stay night』の2作品で登場する言峰綺礼ですが、両作品内での役割は異なっているものの、性格面や人物像の面では一貫性が貫かれています。独特の考え方や価値観を持っていた言峰綺礼ですが、『Fateシリーズ』においてどのようなキャラクターとして描かれているのでしょうか。言峰綺礼の人物像に迫るため、経歴や性格といった部分を紹介していきます。
魔術師としては未熟な言峰綺礼
言峰綺礼は聖堂教会に所属しながら代行者を若くして務めるほどの実力を持った人物ですが、極めているのは八極拳や代行者が使用する特殊な投擲剣・黒鍵の扱いでした。言峰の家は魔術師家系ではないため、言峰綺礼は魔術の鍛錬を修了する一歩手前で辞めていしまっており、魔術師としての腕前は未熟者と言えるでしょう。その様子は戦闘時で顕著に表れており、魔術を駆使して戦うのではなく格闘術で相手を圧倒。実際に『Fate/Zero』のクライマックスでは衛宮切嗣を苦しめています。
生まれつき善よりも悪を好む性格破綻者
言峰綺礼が特殊な人間であると言えるのは、彼は普通の人間が感じる美しさや喜び、充実感といったものを感じることができない部分にあります。一方で高い倫理観を持っていましたが、自らの破綻と歪んでいる部分に苦しんでおり、それらを払しょくしようと激しい修行に明け暮れていた過去を持っています。しかし聖杯戦争が始まるまで何の成果を得ることもなく終えてしまっており、生まれつき善よりも悪を好むといった欠陥者として描かれるようになります。
言峰綺礼はどんな最期を迎える?
『Fate/Zero』と『Fate/stay night』の2作品に登場する言峰綺礼ですが、各物語においてどのような最期を迎えているのでしょうか。いずれの物語も聖杯戦争のクライマックスまで生き残っており、聖杯を掴む手前まで達していますが、自ら進んで聖杯を掴み取ろうとする様子はありません。どういった目的で聖杯に参加していたのか、それぞれの物語から言峰綺礼の意志について迫っていきましょう。
『Fate/Zero』では聖杯の泥を浴びることに
言峰綺礼は第四次聖杯戦争の最終決戦で衛宮切嗣と対峙し、体術を用いることで圧倒的な優位に立つことになりますが、最終的には心臓を撃ち抜かれて死亡します。しかし、聖杯から溢れた「この世全ての悪(アンリマユ)」を飲みほしたギルガメッシュと契約していたことにより聖杯の泥が言峰綺礼へと逆流、心臓を代替して蘇生を果たすのでした。冬木市の大災害をその目で見た言峰綺礼は、自身を「邪悪、鬼畜、歪み、汚物」であると答えを得て、さらに結末に納得できなかったことから「この世全ての悪」の誕生を見届ける決意を固めるのでした。
『Fate/stay night』ではラスボス的立場で登場
第五次聖杯戦争ではラスボス的な立ち位置で登場する言峰綺礼ですが、セイバールートでは目立ったような活躍はありません。凛ルートにおいて、言峰綺礼はランサーに遠坂凛を殺害することを命じますが、これに反したことから令呪でランサーを自害させます。しかし、即死しなかったランサーに反撃されたことにより、言峰綺礼はその場で脱落してしまうのでした。そして桜ルートでは「この世全ての悪」を誕生させて答えにたどり着こうとする様子が描かれており、衛宮士郎と命を賭けた戦いを繰り広げていきます。
まとめ
言峰綺礼についてまとめましたが、『Fate/Zero』『Fate/stay night』両作品においてクライマックスまで登場シーンが用意されており、彼の持つ性格や価値観が作中において傷んであることが分かるでしょう。サーヴァントに注目が集まりがちな『Fateシリーズ』ですが、物語の展開を盛り上げていく人物であることは間違いないため、言峰綺礼がどのように行動していくのかに注目してみると、また違った面白さを感じられるかもしれませんね。