大人気のゴールデンカムイ 。日露戦争後の明治後期のお話で、舞台は北海道。アイヌの隠された金塊があることを知った者たちが、その場所の手がかりとなる囚人の刺繍を集めていくストーリー。アイヌの隠された金塊を巡る争いの中で、ひときわ輝きを放つのが、本作主人公の杉元佐一。彼の通り名は「不死身の杉元」。日露戦争を戦い、生き抜いた彼は、砂金で一攫千金を夢見て北海道へ。そんな折に、このアイヌの隠された金塊のことを知るのでした。この主人公は、読み手を惹きつける魅力がいっぱいです。今回は、そんな杉本の魅力を紹介させていただきます。
目次
とにかく「不死身の杉元」が魅力的
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
争いの渦中へと入っていった杉元。常に危険と隣り合わせ。時にはヒグマに顔をひっかかれたり、連れ去られてボコボコにさらったり。ほっぺたを団子の串で貫かれたこともあります。それでもやはり「不死身の杉元」。時には、死人から腸を奪って、自分の腹が避けたように偽装し、病院へと連れていってもらい、その道中に、運転手を馬車から引きずり下ろして逃げたりします。アイヌの金塊を見つけることに必死の杉元、彼の強さはやはり魅力的です。
惚れた女のために金塊を探す「不死身の杉元」が魅力的
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
彼が日露戦争後、北海道に来て砂金を掘り始めたのはお金を必要としていたからです。そんな時に、アイヌの金塊の話を耳にし、金塊探しを開始します。では、なぜそうまでしてお金が必要なのでしょうか。実は、杉元には、幼馴染の梅子と寅次という2人の幼馴染がいました。梅子とは互いに思いあう関係だったのですが、杉元の両親が結核で死亡したことにより、梅子から手を引きます。彼女に移したらダメだと考えたのです。その後、寅次と梅子が結婚、子宝に恵まれるのですが、日露戦争でともに戦った寅次は戦場で梅子の目の病気と子供の養育費にかなりお金がかかることを杉元に話します。そこで2人は一緒に北海道で砂金を掘りに行こうという話になるのですが、残念ながら寅次は、戦争中に帰らぬ人となってしまいます。そんな寅次の最後の瞬間に梅子のことを託された杉元は、惚れた女のために命をはって金塊を探しているのです。
アシリパさんを父親に会わせようとする「不死身の杉元」が魅力的
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
金塊を梅子のために探し始めた杉元は、アイヌの女の子のアシリパさんと出会います。金塊のことを話すと、なんとアシリパさんの父親がアイヌの金塊を隠した事に関係しているらしいのです。そこで、アシリパさんと杉元は一緒に行動をともにするようになります。金塊を探す杉元と、父親を探すアシリパさんというのがそれぞれの目的です。ある時、競馬に向かった一行。大勝ちしていた白石に、金さえ入れば、危険な事をして金塊を探さないでいいじゃないかと問われた杉元は、白石を一喝します。「必要な額のカネが手に入ったから一抜けたなんて、そんな事…俺があの子にいうとでも思ってんのか」。始めの約束どおり、絶対にアシリパさんを父親に会わせると決めている杉元。こんな男になりたいですね。
無感情に脳みそを食べる「不死身の杉元」が魅力的
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
数あるアイヌ料理をアシリパさんと食べて来た杉元。時には、目玉を食べたりもします。新鮮な生き物を捉えることができた日には脳みそを生で食べれるのです。脳みそを食べるときの杉元は、とにかく無感情。アイヌにとって脳みそも貴重な食事で、生き物に感謝をしなければなりません。そんなアイヌの人たちの気持ちを知ってかしらずか、無感情で食事をします。
魅力的にアシリパさんを教育する「不死身の杉元」
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
アシリパさんは、いくら獲物が取れたって、いくらしっかりしていたってまだ子供。ちゃんとアシリパさんの面倒を杉元は見てあげます。初めてアシリパさんが味噌を食べたのは、馬肉の桜鍋のシーン。それ以来、事あるごとにアシリパさんは味噌を所望します。美味しかったんですね。アシリパさんは、味噌をオソマ(う○こ)と呼んでいますが、初めてカレーを見たアシリパさん。オソマがご飯に乗っている事に驚愕(当時、白米は高級品)。そんなアシリパさんに、杉元はちゃんと教えてあげます。これは食べてもいいオソマだよと。なんて面倒見のいい人なんだ。
慈悲深い男「不死身の杉元」が魅力的
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
日露戦争中は、数え切れないほどの敵兵を殺し、今も金塊を争う中で人を殺める事を厭わない杉元ですが、本来は慈悲深い男。自分には殺さなければならない道理があったとしつつも、せめて忘れないでいてやるのが償いともいっています。ヒグマと性交を果たしたいと思っていた姉畑が、最後に自分のものをヒグマに突き刺したまま死んでしまったシーンでは、「決死の思いも恋は成就せず…だったってわけか」と姉畑を哀れんでるシーンもあります。ちなみに姉畑がヒグマにモノを突き刺しているのを見た杉元は、やりやがった!まじかよ!っすげえ!と大興奮でした。
魅力集まる「不死身の杉元」まとめ
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
みなさん、いかがでしたか。不死身の杉元は頼り甲斐があり、責任感にかられ、なおかつギャグセンスも素晴らしい、私も大好きなキャラクターです。アシリパさんやそのほかのキャラクターとの掛け合いはゴールデンカムイ の魅力の一つで、今後ともに目が離せません。果たしてどのように話が進んでいくのか、楽しみで仕方ありませんね。