『妹さえいればいい。』は、ガガガ文庫（小学館）から刊行されたライトノベルを原作にしたアニメです。本作の主人公である羽島伊月（はしまいつき）は若手のラノベ作家で、そこそこ売れっ子の将来が楽しみな人物ですね。しかし、伊月は大の妹好きの変態で、自分の書いている小説も全裸の妹ばかり登場する超個性的な作品だったりします。しかも、身近にたくさんの美少女たちがいるのに、それよりも妄想の中の妹に恋をしているというド変態です。伊月を中心に様々な小説家や漫画家が登場する「妹さえ」ですが、ここでは伊月の良き友のであり同期にデビューしたライトノベル作家、不破春斗（ふわはると）について紹介します。
目次
【妹さえいればいい。】不破春斗の人物像は？
出典: 妹さえいればいい。 ©平坂読･小学館／妹さえいれば委員会
不破春斗（ふわはると）は主人公の羽島伊月（はしまいつき）と同時期にデビューしたライトノベル作家で、その人気は伊月より高いです。性格は穏やかで明るくクセの無い人物ですが、ライトノベル作家だけあってオタク度は高く、家には大量のエロゲーがあるらしいですね。知的なイケメン風ですが、洒落こむのに目覚めたのは最近だという遅めの大学デビューを果たしました。ちなみに生意気な妹もいて、妹好きの伊月には羨ましがられています。
【妹さえいればいい。】不破春斗は意外と気遣い上手！
出典: 妹さえいればいい。 ©平坂読･小学館／妹さえいれば委員会
大学でテーブルトークRPG（TRPG）のサークルに所属していた春斗は、伊月の家に可児那由多（かになゆた）や白川京（しらかわみやこ）が集まった時も気を使って仕切ることが多いです。リーダータイプではない伊月・可児・京を、見た目によらず上手く引っ張って場を楽しませるのが上手いキャラですね。正直、伊月・可児・京の三人ではドンドン変な方向に進んでいってしまうので、春斗がそれを上手くコントロールしてくれているありがたい存在です。
【妹さえいればいい。】不破春斗の作風は？
出典: 妹さえいればいい。 ©平坂読･小学館／妹さえいれば委員会
不破春斗は、人気のキャラクターや世界設定を徹底的に市場調査した上で、必ず人気が出るようなテンプレート作品を好んで創作します。たくさんの可愛い女の子たちが最終的に努力して幸せになる作品を好むようですね。しかし、ある一定以上の人気を獲得している反面、そのようなテンプレ作品ばかり創作している非個性的な作家だと酷評されることも多く、自分でもそのことを気にしています。
【妹さえいればいい。】不破春斗のライバルは伊月！
出典: 妹さえいればいい。 ©平坂読･小学館／妹さえいれば委員会
一方で、主人公の伊月は必ず妹が全裸になるという斬新な設定でファンから天才だと言われ、斬新すぎる故に理解できる人は少ないものの、同時期にデビューした非個性的な春斗に比べて将来が楽しみだと言われています。人気はあるけど非個性的な春斗と、人気はそこそこだけど個性的な伊月は対照的な作家で、共に良い友人であると同時にライバルとして意識していますね。
【妹さえいればいい。】アニメ化で失敗した不破春斗
出典: 妹さえいればいい。 ©平坂読･小学館／妹さえいれば委員会
不破春斗は伊月と同時期にデビューしたにも関わらず、人気の差で一早く自身のラノベがアニメ化することになりました。しかし、完成したアニメの出来は最悪で、ファンからも酷評されてしまいます。なんでもない振りをしようにも、根が真面目で自分の作品を愛している春斗は傷つき、伊月たちもかける言葉が思いつきませんでした。
【妹さえいればいい。】京に恋をした不破春斗
出典: 妹さえいればいい。 ©平坂読･小学館／妹さえいれば委員会
京はがんばってもダメだった春斗のアニメ化に対し、ダメなことは辛いことだと誰よりも春斗の心境を理解し涙を見せましたね。その姿に心を打たれた春斗は京を意識し始め、伊月に恋の相談までするようになります。そして、アニメ化が失敗に終わった春斗は、幸せになるべく恋でもして自分を変えようと決意しますが、京が自分ではない相手に心が向いていると勘づき、なかなか積極的になりきれませんでした。
【妹さえいればいい。】不破春斗と言えばゲーム！
出典: 妹さえいればいい。 ©平坂読･小学館／妹さえいれば委員会
春斗は気遣い上手なキャラで、空いた時間はゲームをしようと提案することが多いです。そのため、妹さえは作中に沢山のゲームが登場し、そのほとんどは春斗が提案しています。ゲームも実際にあるものから妹さえオリジナルのものまであり、このゲーム対決が妹さえをより面白い作品にしていますね。春斗と言えばゲームと言えるくらいなので、作中で登場したゲームを紹介します。
ウミガメのスープ（水平思考パズル）
出典: 妹さえいればいい。 ©平坂読･小学館／妹さえいれば委員会
第1話に登場したのが「ウミガメのスープ」。正式名は「水平思考パズル」と呼ばれる推理ゲームで、まず出題者が謎めいた事件を語り、他の解答者たちがYESかNOで答えられる質問をしていきます。そして、徐々に事件の全容を解いていくゲームなのですが、かなり頭を使うゲームで、出題者のレベルが低ければ簡単ですが、春斗の問題は難解で伊月も可児もかなり苦戦しました。
キャット＆チョコレート（キャッチョコ）学園編
出典: 妹さえいればいい。 ©平坂読･小学館／妹さえいれば委員会
第6話に登場した「キャット＆チョコレート」学園編は、学園で起こる様々な事件を、手持ちのカードと指定されたカードの枚数で解決していくカードゲームです。そして、事件が解決されたかどうかは他プレイヤーの多数決で決めるという、やや曖昧なゲームですが、そこが楽しい所ですね。実際にコザイク社というゲーム会社から発売されているカードゲームで、購入可能です。
T（テーブルトーク）RPG
出典: 妹さえいればいい。 ©平坂読･小学館／妹さえいれば委員会
第7話に登場したテーブルトーク・RPGは、各プレイヤーが好きなキャラクター設定をつくり、ゲーム機を使わず人間同士の語り合いやサイコロを振って様々な判定をして進めていくゲームです。プレイヤー達は剣士にも魔法使いにもなれ、独自の設定で冒険していける所が魅力ですね。シナリオの流れはゲームマスターと呼ばれる進行役の人が担いますが、プレイヤー達がかなり自由に行動するため設定が破綻していくこともあります。
ワンス・アポン・ア・タイム
出典: 妹さえいればいい。 ©平坂読･小学館／妹さえいれば委員会
ワンス・アポン・ア・タイムは第11話に登場したカードゲームで、プレイヤー達が語り部となって物語をつくっていくゲームです。プレイヤー達には一枚の結末カードと数枚の物語カードが配られ、自分の物語カードを全部使って最終的に結末カードで締めくくったプレイヤーが勝ちとなります。物語の途中に出てきたキーワードに関連する物語カードを持っていたら、語り部の立場を奪えることもできます。語り部の立場を奪い合いながら物語を構成していく所が面白いですね。
ラノベ作家の人生
出典: 妹さえいればいい。 ©平坂読･小学館／妹さえいれば委員会
最終回で登場したのが、妹さえオリジナルの人生ゲーム「ラノベ作家の人生」です。このボードゲームはお金持ちになったら勝ちではなく、最終的に幸福ポイントなるものを一番多く獲得した人が勝ちとなります（人気という数値もあります）。お金・人気・幸福ポイントの三つを上げていき、30ラウンドの内に幸福ポイントを一番上げた人が勝利なのですが、かなりシビアなゲームで登場人物たちの幸福度は全員マイナスになってしまいました（笑）
出典: 妹さえいればいい。 ©平坂読･小学館／妹さえいれば委員会
大手レーベル・中堅レーベル・弱小レーベル・ネット小説という四つのマスがあり、最初は各レーベルで新人賞を受賞する所から始めます（ネット小説は新人賞なし）。大手レーベルの新人賞はサイコロの6を出さないと新人賞を獲得できなく難関ですが、可児は一発で大手で受賞。しかし、伊月は何回サイコロを振っても6が出なく、周りから大手を諦めろと勧められ出遅れました。
【妹さえいればいい。】不破春斗の声優は日野聡さん！
出典: 妹さえいればいい。 ©平坂読･小学館／妹さえいれば委員会
不破春斗の声優をやられたのは、『ゼロの使い魔』の主人公である平賀才人（ひらがさいと）や『灼眼のシャナ』の主人公である坂井悠二（さかいゆうじ）を演じていた日野聡（ひのさとし）さんです。日野さんはもともとは舞台俳優を目指していたようですが、海外ドラマの吹き替えをやることになったのがきっかけで声優の道に。アニメとは無縁だったようですが、その流れでアニメ声優としても人気が出た声優さんです。
【妹さえいればいい。】不破春斗のまとめ
出典: 妹さえいればいい。 ©平坂読･小学館／妹さえいれば委員会
不破春斗は気遣い上手で意外と勘も鋭いので、見た目によらずムードメーカーだったり他人の気持ちに敏感な良いキャラですね。人気で伊月に上回っていても才能で劣っていると感じている春斗ですが、それでグレることなく気持ち新たに前向きにやっていこうとする姿勢は素敵です。妹さえのアニメ二期の可能性は未定ですが、皆を面白いゲームで楽しませてくれた春斗にまだまだ活躍してほしいです。
