『薔薇王の葬列』はウィリアム・シェイクスピアの史劇の中に実在する作品「ヘンリー六世」と「リチャード三世」を基にした物語です。2つの家の王位を巡る熾烈な争いがストーリーの中心で、2022年の1月にはアニメがスタートすることで話題になっています。史劇を原案としたドラマチックで壮大なストーリーは一体誰によって考えられ、描かれているのか、非常に気になるところです。この記事では作者がどのような人物なのか、他の作品の情報も併せて紹介したいと思います!
『薔薇王の葬列』ってどんなお話?
舞台は中世のイングランドです。ヨーク家の三男として生まれたリチャードは、母親からは悪魔の子と呼ばれて蔑まれる一方で、父親からは寵愛を受けて育っていました。リチャードの願いは、自分に愛情を注いでくれる父・ヨーク公爵が王位に就くことでした。しかしリチャードの願いによって、イングランドは王位を巡る戦いの舞台へと変わります。更にリチャードは男女両方の性質を持つ、いわば「両性具有」ですが、そのことは周りには秘密にしていました。リチャードも秘密を抱えながら、戦いに巻き込まれていきます。
作者:菅野 文
『薔薇王の葬列』の作者は、菅野文(かんの あや)氏です。1980年1月30日生まれの女性の漫画家で、東京都出身、血液型はAB型です。2001年から漫画家として活動しており、朝基まさし氏のアシスタントをしていました。朝基氏の代表作としては『クニミツの政』や『シバトラ』等があります。菅野氏のデビュー作は『ソウルレスキュー』という作品で、漫画雑誌の『花とゆめ』で連載されました。以降も同雑誌での連載をメインに活動していましたが、近年では『別冊花とゆめ』での連載が中心になっています。
菅野氏の他の作品について
菅野氏の他の作品の中でも最も著名なのが、『オトメン(乙男)』ではないでしょうか。2006年から2013年まで連載されていた人気漫画で、乙女な心を持ちつつも、男らしさを兼ね備えた男子高校生を描いた作品です。男らしさや女らしさをテーマにしており、男らしさや女らしさとは何なのか、という考え方に皮肉を交えながら問題を提起をした作品でもあります。2009年には岡田将生さん主演で、ヒロイン役は夏帆さんでドラマ化されました。『薔薇王の葬列』でもリチャードが男女両方の性質を持っているので、主人公の特徴として『オトメン(乙男)』と似ている部分があるのではないかと思います。
菅野氏はデビュー20周年!
2001年にデビューした菅野氏は、2021年に漫画家として活動を始めて20年になります。20周年を記念して、丁度アニメが始まる時期の2022年の1月に、渋谷区のタワーレコードで記念展が行なわれることになりました。『オトメン(乙男)』『薔薇王の葬列』といった代表作の原画などが公開されます。
菅野氏の顔画像について
菅野氏の顔画像をインターネットで検索してみましたが、それらしき人物の画像はありませんでした。菅野氏の名前で検索をすると女性の画像が何枚か出てきます。しかし菅野氏と確定することは難しく、違う人物の画像を掲載することは出来ないので、不明とさせて頂きました。俳優や歌手と違い、漫画家の方は必ずしも顔を公開しているとは限りません。『ONE PIECE』の作者である尾田栄一郎氏も、メディアに出る時は顔を伏せて登場しています。作品のイメージを大事にしたい、という理由で顔を出さない人も多いようです。
イラストレーターとしての菅野氏
菅野氏はイラストレーターとしての制作活動もしています。週刊少年チャンピオンに連載されている人気の自転車漫画『弱虫ペダル』の公式アンソロジー『放課後ペダル』のイラストを担当しています。また、日本刀の名刀を擬人化したことで話題になったプラウザゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』のアンソロジー版でもイラストを手がけました。
『薔薇王の葬列』作者紹介まとめ
『薔薇王の葬列』の作者について紹介してみました。菅野氏の作品では、男性らしさや女性らしさとは何かといったジェンダーに関する問題が明るく、時にはシリアスに描かれています。『薔薇王の葬列』は王位を巡る争いがメインではありますが、男性らしさや女性らしさに関する問題、そして男女の両方の性を抱える主人公の苦悩も大きなポイントではないかと思います。アニメではどのように表現されるのか今から楽しみですね!それでは今回はここまでです。読んで頂きありがとうございました。