本作の作者、「山本宗一郎」と聞けば、真っ先に「からかい上手の高木さん」を思い浮かべる人が多いと思います。ヒロインの高木さんはいつも西片をからかう「攻め」のヒロインでしたが、それに対して本作「それでも歩は寄せてくる」のヒロイン八乙女うるしは「受け」のヒロイン。しょっちゅう顔を赤くしたり慌てたり、高木さんとは全く正反対のヒロインとなっています。今回はそんな八乙女うるしがどんなヒロインなのか、詳しく紹介していきます。
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防御力0のメインヒロイン
うるしといえば防御力の無さが特徴的。先輩という事で何とか歩より上の立場を意識して行動するのですが、歩の「攻め」によりあっという間に陥落してしまいます。まずは最初にうるしがドヤ顔でからかい始め、それに対して歩が素で返し、顔を真っ赤にして恥ずかしがる。この一連の流れがテンプレとなっています。その際に思わず口にしてしまう「んあっ!」という口癖も特徴的で、この声をどう演じるかがアニメの出来にも大きく関係してくると思います(笑)ちなみに恥ずかしがり屋ですがドジっ子でもあり、自分から恥ずかしい展開にしてしまう事も多々あります。
小柄なうるしの身長は149㎝
うるしのコンプレックスの1つが身長の小ささ。中学2年の頃から全く身長が伸びず、149㎝のまま3年以上過ごしてきました。なんとか身長を伸ばそうと、時より思い出したように牛乳を飲みだすのですが、残念ながら成果は0のまま……それどころか歩が身長を測った時には147㎝しかなく、珍しく歩も慌てていました。(その後の身体測定では149㎝あった模様)ちなみに小さくてコンプレックスを持っているのは身長だけでなく胸の方も……修学旅行中にみんなでお風呂に入っていた時には、胸の小ささを気にして友達から離れた所でお湯につかっていたり、友人のマキが巨乳キャラなので、マキの胸がつかえてなかなか通れない所をうるしがあっさりと通れてしまった時は、何やら劣等感のようなものを感じていました。
頭は良いけど運動神経は0のうるし
学校で開催された運動会。歩はリレーや玉入れなどで大活躍し、周りからの注目を集めていました。その活躍っぷりは1人で3組を優勝に導くと言われるほどのもの。しかしそこへうるしが現れると空気が一変し、まわりに「八乙女さんがいるなら優勝は無理か」と言わせるほど、運動音痴だという事が知れ渡っているようでした。実際に自信があると豪語していた障害物競走では、小さな体を全く生かせず散々な結果に。歩との二人三脚でも転倒を繰り返し、「田中くんでも八乙女さんはカバーしきれないのか」と言わしめました。その反面、頭の方はかなり良いようで、大して勉強してなくても常に成績は上位を維持しています。
運動神経0のうるしが3組を優勝へ導く?
持ち前の運動神経で3組の足を引っ張り続けてきたうるしでしたが、最後の最後でまさかの大活躍!競技は最後のクラス対抗リレー。1位なら優勝というこの場面でアンカーを走るのは歩でした。アンカーは借り物競争にもなっており、最後は指定された物を持ってゴールしなくてはいけないのですが、その借り物として選ばれたのがうるしです。借り物の指定は「可愛らしい物」……お姫様抱っこで運ばれて照れていたうるしでしたが、優勝に貢献したとはいえ、「物」扱いされた事に対してもやもやしたまま運動会を終えました。
身体が異常に硬いうるし
ある日の放課後、歩がいつも通り将棋部へ向かうと、何やらうるしのうめき声が聞こえてきました。何事かと思い大慌てで駆けつけると、そこには柔軟をしているうるしの姿が。「昔っから体硬くってさー」と言ううるしの言葉を聞き、歩は柔軟の手伝いをする事にします。後ろに回ってゆっくりと背中を押す歩。始める前から「無理に押すと死んじゃう」と弱気なうるしでしたが、一向に柔軟が始まる様子は無く……歩が「始めてもらってもいですか?」と促すと、身体をプルプルさせながら「これ……限界……」と一言。身体の角度はほぼ90度のままで、普通に座っている体勢と変わりません。これには歩も思わず「冗談ですよね」と信じられず、グイグイと背中を押してうるしを泣かせてしまうほどでした。
実は部長じゃなかったうるし
これまで将棋部の部長として登場していたうるしでしたが、学校で部と認められるには4人の部員が必要なため、将棋部は正式な「部」ではありませんでした。つまりうるしは「部長」では無いという事に……。そのため部員の勧誘に余念がなく、2人きりの将棋部を満喫したい歩とは違い、積極的に部員を増やそうとしています。物語の序盤でも友人を新入部員として迎える事になったのですが、彼氏が出来たという理由で入部の話しは無かった事になってしまいました。将棋部が正式な部となり、うるしが部長となるのはタケルの後に凜が入部した72話。高校3年生になってからです。とはいえ、歩もタケルも「センパイ」と呼んでいるため、「部長」と呼んでいるのは凜だけだったりします。
最初から歩の好意には気づいているうるし
うるしが「歩は自分の事を好きなのでは?」と確信をもったのはなんと第一話。普段から「かわいい」を連呼してくる歩に対し、「お前、私のこと好きだよな」とストレートに尋ねました。何とか自分を好きだという事を認めさせようと、「認めたら抱きしめてやる」「チューもしてやってもいいぞ」と攻めまくるうるし。しかし歩はギリギリのところで理性を保ち、ポーカーフェイスでこの場を乗り切って、うるしが自意識過剰で恥ずかしい人になった感じで終了してしまいました。今思えば第一話のこのシーンが、うるしにとって一番攻めっ気があったシーンだった気もします(笑)相当自信があったのか、歩がラブレターを貰ってOKの返事を書いていると勘違いした時は、脱力して壁にもたれかかったまま動かなくなるほどショックを受けていました。
うるしは歩の事を「恋愛対象」とは見ていなかった?
作中でうるしの事が好きと明言している歩に対し、うるしはちゃかしてくるマキに対して、常に「そんなんじゃない」と否定し続けていました。はたから見ていれば好きなことは丸分かりなのですが、実は照れてはぐらかしていたわけではなく、本当にうるしは自覚が無かった様子。そんなうるしが「歩を好きだ」と自覚したのはなんと108話。連載開始から2年程経過した頃でした。修学旅行でキレイな花を見て、思わずその場にいない歩に話しかけるうるし。その瞬間、急に「あ、好きだ」と確信したようです。いつもすぐに照れてしまううるしですが、この時はすぐマキにも歩が好きだという気持ちを打ち明け、祝福されていました。(むしろうるしよりマキの方が喜んでいたほど)ちなみにこの時から歩を異性として意識するようになってしまい、ますます「照れ」が加速しています。
一番好きな将棋の駒は「と金」
将棋部のメンバーは名前に将棋の駒名が入っており田中歩は「歩」、角竜タケルは「角と飛車(竜)」、香川凜は「香車」が該当します。しかしうるしだけは名前に将棋の駒名が入っておらず、どの駒が好きかは分かりにくいのですが、作中で「と金(歩が裏返った駒)」が一番好きだと明言されていました。そのためテンション高く現れた時には「へーい、しょーぎー」や「いえーい、しょーぎー!」という掛け声とともに「と金のポーズ」を披露。本人はこのポーズを気に入っているようなのですが、歩からは「なんですか、そのアホみたいなやつは」と一蹴されてしまいました。
ヒロイン、八乙女うるしまとめ
ここまで「それでも歩は寄せてくる」のメインヒロイン、八乙女うるしについて紹介してきましたがいかがだったでしょうか?前作のヒロインでもある小悪魔っぽい「高木さん」とは全く違う感じの、可愛らしい小動物のような雰囲気が前面に押し出された魅力的なヒロインだと思います。攻めたいけどいつも攻められ照れてしまうヒロインのうるし。アニメでは声も入り、どのような感じになるのか今から楽しみです。