大人気漫画である「銀魂」。週刊少年ジャンプで連載されていて、もはや知らない人はいないというくらいの大人気作品ではないでしょうか。本作品「銀魂」には様々なキャラクターが登場します。そんなキャラクターの1人に、かなり謎に包まれている「虚(うつろ)」というキャラクターがいます。虚は「銀魂」の中でもかなり強く、最強格と思われるキャラクターです。そこでこちらの記事では、「虚」についてネタバレも含めて紹介します!
目次
虚とはいったいどのようなキャラクター?
「銀魂」に登場する「虚」とは、銀魂内でかなり重要である長編の1つである「さらば真選組篇」の後半に突然現れたキャラクターです。虚はいつもは仮面と笠で素顔を隠しているなんとも謎めいた存在です。性格としては物静かでありいつも丁寧な口調で話していますが、実はかなりの残酷さと無慈悲、人を殺すことになんの躊躇いも見せないという恐ろしい性格の持ち主です。天照院奈落先代首領であり、天導衆の一角。朧からは「天の裁き」、そして信女からは「国の命さえ攫う本物の死神(からす)」と言われています。
かなりの戦闘能力を秘める
そんな「虚」は、かなりの戦闘能力を秘めています。宇宙最強の戦闘種族である夜兎の神楽のことですら子兎呼ばわりし力で圧倒、その上かなりの腕前の持ち主である沖田や信女ですらほとんど反応できないという状態です。沖田や神楽、信女の3人で一気に斬りかかられた時ですら、全くこたえることなく返り討ちにしてしまいました。そんな状態でかなりの戦闘能力を持つ虚ですが、なぜか主人公の銀時だけはなんとか虚にギリギリのラインで太刀打ちしていたのです。これは本人も無意識の内の反応でした。
ネタバレ注意!虚の本当の正体とはいったい…?
ここからは「銀魂」の物語の根幹に関わる重大なネタバレになってしまうのですが、銀時との斬り合いの際、虚の仮面が割れます。割れた仮面から現れたのは、かつて銀時や桂、高杉などの恩師であり、今は亡きはずの吉田松陽とそっくりな顔でした。素顔を見た銀時はかなり動揺してしまい、何も考えられなくなるような状態でその場に立ち尽くしてしまいました。その後神楽から呼びかけられなんとか意識を取り戻した銀時は虚に必殺の一撃をくらわしますが、なんと虚の傷は急スピードで再生し、完治してしまうのです。
無意識に反応できていたのは
そんな状態ではとても戦えず、退却するしかなかった銀時たちでした。黒縄島の戦いが終結した後に、信女からすべての真実が話されます。銀時が虚の剣に無意識に反応できていたのも、かつて何度も重ねてきた松陽との稽古で培った「敗北の記憶」があるからでした。『君は 私の剣をしっているな だとしたらそれは恐らく ぬぐい難い 敗北の記憶 君はしっている』 『君の剣は 私には届かない』 。
どうして虚は不死身なのか?ネタバレ注意!!
銀時にやられたところからどんどん再生・回復していった虚。不死身ですね。どうして虚は不死身になったのでしょうか。実は虚は「アルタナ」と呼ばれる巨大なエネルギーの影響で不老不死であり、500年に渡って生きている存在なのです。
アルタナとは
ここでいう「アルタナ」とは、銀魂の世界における惑星のエネルギーです。大地を巡っている惑星の生命エネルギーであり、地球では「龍脈」と呼ばれています。物語の中で定春が巨大化したことがありましたが、この時もアルタナの影響でした。アルタナのエネルギーにより天人たちの文明はかなり発展していて、例えば長距離での星間飛行や惑星破壊兵器を製造したりなどもアルタナのおかげで可能になっています。しかしその技術が発展したことにより争いも生まれ、アルタナを奪い合う星間戦争にまで発展しました。結果としてはいくつもの星を滅ぼしています。そうしたことを避けるため天人たちはアルタナを研究し「天導衆」という組織にて研究・管理を行うようになりました。
生命体に大きく影響を及ぼす
「アルタナ」というエネルギーは生命体に大きな影響を及ぼすものです。奇跡と呼ばれるような現象が起こり、病が治ったり、自然が急成長を遂げるなどの効果があります。この力の影響を受けた虚が不死身になるという形で能力を発揮し、天人たちはこれにより地球の支配を計画しました。
虚と吉田松陽の関係性とは?
不死身である虚。しかし吉田松陽は斬首されています。これはどうしてかというと、その500年の不死身の歴史の中で1度だけ自分に抗った人生が虚にとっての「吉田松陽」だったからです。「奈落」が天導衆に仕えていた徳川の時代、虚は突然失踪し、身分を変え名前を変え「吉田松陽」として松下村塾を開き、子供たちに剣を教えていたのでした。そのひとときというのは虚にとって、500年の殺戮の歴史の中で得ることができたほんの少しの幸せでした。しかしそんな時も長くは続かず、松陽は幕府に裏切り者として捕らえられてしまいます。さらに弟子(銀時)によって斬首されるという残酷な最期となってしまいました。
火葬場で蘇る
松陽が処刑された後、火葬場の炎の中でまたもや「虚」は蘇ります。奈落はその体を調べようとしましたが、いつの間にか虚は天導衆のトップにまで上り詰めています。
虚の人格とは?
残酷に殺戮を繰り返していた「虚」。しかし次第に、少年だった朧に自分の血を与え延命の措置をしたり、暗殺対象を多く見逃したりなど、「虚」としての人格はだんだん「吉田松陽」に近いものになっていきます。「虚」にとっての吉田松陽は、奪うことしかしなかった自分でも何かを与えることができるのではないかと自分に抗った結果でした。しかし本人曰く、結局与えられたのは自分の方だったとも語っています。
蘇った後は
しかし再び蘇った虚はもはや別人であり、「吉田松陽」としての人格はほとんど残っていませんでした。これを見た信女は「松陽であって松陽でない者」と述べています。ちなみに銀時は「あれは松陽じゃなく、松陽でさえ殺せなかった別の何かだ」とし、高杉は「先生の中にいた別の"なにか”」と語っています。しかし虚としても完全に吉田松陽だった頃の記憶をなくしているわけではなく、「うずいているな、私の内にあるかつてあの男だった血肉が」と語る場面も。また信女の台詞には「松陽を殺したのは銀時ではなくあの男」というものがあり、これについては松陽の人格が「虚」の存在によって殺されたことを意味しています。
烙陽での虚は?
烙陽にて、銀時と虚は再び対峙します。虚は春雨の総力を使い、銀時たちの他に星海坊主たちと一緒にいた第七師団もまとめて潰そうと目論んでいました。そこで星海坊主と戦うことになったのですが、ここでも虚の強さが見せつけられます。星海坊主といえば夜兎族の中でも最強であり、ひいては「銀魂」内でもトップクラスの強さを誇る存在ではあるのですが、その星海坊主ですら太刀打ちができず、命の危険を感じてしまうほどの強さでした。何せ不老不死であるため、1度星海坊主は虚の右腕を吹き飛ばしましたがそれすらも関係ありませんでした。
しかし、見破る
しかし星海坊主はここで、虚がアルタナの効力により不死身であることを見破りました。ちなみに星海坊主の妻である江華もまた、同じアルタナによる不死者です。これにより星海坊主は、アルタナの結晶石を片手に持ち心臓を握り潰しました。事前に全てのアルタナの力を右腕に移していたため、肉体は絶命しましたが吹き飛ばされた右腕から再生します。
星海坊主、瀕死に
そして虚はまた星海坊主の刀で右腕を胴体ごと切断してしまいます。ここでさすがの星海坊主もかなりの重傷を負いますが、虚も再生を急激に繰り返していたためかなり弱っていて、自分の中にあるアルタナが尽きていました。そのため瀕死まで追いやった星海坊主にとどめを刺すことなく撤退します。ちなみに虚は星海坊主に対して、「唯一自分を殺せるかもしれない存在」、「お互い命一つ捨てる覚悟がなければ勝てぬ相手だった」と述べています。
【銀魂】虚についてのネタバレまとめ!
以上が「銀魂」に登場するキーパーソンである「虚」についての紹介でした。物語の根幹を握る重要人物です。正体について知った時はショックだったファンの方も多いのではないでしょうか。