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戦国妖狐

【戦国妖狐】闇(かたわれ)ってなんだ?本作最大の謎闇の正体を考察していく!!

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アニメ版が放送される『戦国妖狐』ですが、本作に登場する闇(かたわれ)は一体どのような存在なのでしょうか?作中に登場するキャラクターの中でも特に目立つキャラクターたちが多いので、闇がどのような見た目のキャラクターたちで、どのような属性なのか把握している方は多いと思います。しかし、そこからさらに深ぼって「闇の元ネタはなんのか?」「どのような文化が元になっているか?」という点についてはまだ調べていないというファンの方も多いのではないでしょうか?今回はそんな実は奥深い、本作の闇という存在について、その設定を深ぼっていきたいと思います。日本の文化が大きく絡んでいる設定ですので、日本の歴史や文化に興味があるというファンの方は非常に楽しい内容となっていると思います。是非ともチェックしてみてくださいね!

闇とは何か

本作における闇の正体を分析する前に、闇の基礎的な設定から整理しておきましょう。本作に登場する闇は他のアニメーション作品に登場するようなモンスターに近いキャラクターとして描かれています。それ故に他作品に登場するそれらのキャラクターと同じような存在であると考える人もいると思いますし、そのように考えても本作は十分に楽しむことができるようなものとなっています。

人間と敵対する存在

本作に登場する闇も多くの作品に登場するモンスターのように、基本的には人間と敵対している存在であると言えるでしょう。数多く存在する本作の戦闘描写の中でも、人間と闇の戦闘描写は数多く、本作で描かれている戦闘以外でも、本作の世界では人間と闇の戦闘が繰り広げられていると考えることができるでしょう。そのように考えると、人間は闇と戦闘をしながらも、人間同士で天下を巡って争っているわけですが、恐ろしい時代ですよね。

人間も闇に近づくことができる

また、本作における闇が他の作品のモンスターと異なっている点は、人間も闇に近づくことができるという点でしょう。作中ではとある組織が人間を闇に近づけその力を手に入れようとしているようです。そのような組織の研究の成果もあって、本作に登場するキャラクターの中では人間でありながら闇の力を使うことができるキャラクターが多く登場するのです。

互いに理解しあえるのか?

このように本作では、人間と闇という異なる属性のキャラクターが登場しながらも、互いの境界線がやや不安定になった世界を舞台に物語が進行することとなっています。人類と闇という属性の異なるキャラクター同士がどのように関わっていくのかという点や互いに理解することができるのかという点が一つのテーマとして描かれている作品でもあるのです。

人間と闇の共生生活

本作では先ほど紹介したように闇と人間という全く異なる立ち位置のキャラクターの関わり合いを描いている作品となっており、作中でも人間と闇が共存している状態が細かく描写されています。この辺りが本作を純粋なバトル漫画に落とすことなく、ドラマ性を兼ね備えたバトル漫画にしてる大きな要素となっているのです。このように本作において、闇と人間の共生というのは非常に重要な描写になっているので是非ともチェックしておきましょう。

必然的にそこにいる存在

本作において闇は人間と同じようにどこにでもいる当たり前の存在として描かれています。本作の第一部の主人公である迅火の相棒としても妖狐のたまがいることからもわかるように、人々は生活を通して闇の存在を認知し、迅火のように共に生活をしている人間もいるようです。今で言うところのお化けやモンスターのような存在ではなく、どちらかというと街中を歩いている外国人観光客のような感じなのではないでしょうか?

時に協力し、時に恐れる

しかし、人間と闇が完璧に打ち解け合い共存をしているのかというとそうでもないようです。作中では人間が闇と一緒にいるのは珍しいことを示している描写もあり、一般人の感覚としては闇と一緒に活動することはありえないようです。闇自身もそのことは自覚しているようで、人間と闇は互いに存在は認知しているし、時に協調しているコミュニティーもあるものの、どこか近寄りがたく、場合によっては対立することもある存在という、かなり不安定なもののようです。

崇拝の対象

作中ではその闇の力を恐れて闇を神として崇めている描写も描かれています。ここが本作の面白いところで、本作において闇は互いに共存するパートナーでもあり、争い合う的同士でもあり、崇めるべき崇高な存在でもあるということとなります。このような闇に対する認識の複雑さが本作においての闇の理解を難しくさせている要素でもあり、初めて本作を読んだ読者が困惑をしてしまう要素でもあるのです。

なぜ、闇と人間の関係を複雑にしたのか?

しかし、どうして作者はこのような複雑な闇と人間の関係をわざわざ作品で描こうと考えたのでしょうか?ここからは様々な角度から本作における闇と人間の関係の複雑さの理由を紐解いていきたいと思います。

日本人とアニミズム

ズバリ、本作で描かれている人間と闇の関係の複雑さには、日本人ならではの思想であるアニミズムが大きく絡んでいると言えるでしょう。人間の力を超越した不思議な存在を敵としても考えるし、諦めるべき対象としても考えるという、複雑な認識は西洋のモンスターや悪魔の考えとは大きく異なったものであり、日本独自の自然観が培った考え方となっているのです。ここからは、そんな本作に登場する闇と日本人の思想であるアニミズムがどのように関わっているのかという点を詳しく解説していきたいと思います。

自然を拝む日本人

日本人の思想として知られている自然崇拝的な考え方は専門用語としてアニミズムと呼ばれています。アニミズムは精霊信仰とも呼ばれており、身近な生活の中にある現象や物事に対してそこに様々な上や精霊が宿っていると考え、信仰する信仰形態と言われています。我々の生活の中でも「ご飯粒の中に神様がいる」だとか「使った後の割り箸には神様が宿るから割ってから処分するようにしよう」だとか、様々な形で風習が多く残っていますが、このような信仰のことをまさにアニミズムというのです。

農村社会ならではの思想

では、どうして日本人にはこのような信仰があったのでしょうか?その裏には、日本人が大昔から自然とともに共生する社会を築いていたことが理由として挙げられます。特に日本列島は自然災害が多く、人間の力だけでは対処することができない脅威が身近なものでした。そのような自然の気まぐれを、当時の人々は神々のせいであると考え、そしてその神は「気まぐればかり起こすような存在であり、自分たちではどうしようもないものである」と考えていたようです。だからこそ、自然界の神々は人間では何を考えてるのかよくわからないで、子供や子供のような存在としても考えられましたし、当然言葉で説得することができないので、何とか祀り上げて気分を変えてもらえるように努力することしかできなかったのです。

自然という予測不可能な事象に対する恐れ

このように日本の信仰は自然現象に対する恐れに起因しているものが多くあります。本作でも闇が人間を超越した存在として描かれていますがこのような描写は、まさに日本人の自然現象に対する恐れを再現しているものとなっているのではないでしょうか。それに考えると、自然という脅威にさらされながらも、自然とは共生しざるを得ない当時の農村社会の人々の悩みをうまく描いている設定であると言えますね。

自然を崇める日本人

このように日本人は自然に対して恐怖を抱きながらも、自然を崇めることで、何とかその恐怖を克服しようとしてきた歴史があるといえます。現在でも皆さんの身の回りにある多くの神社は、それらの自然災害を何とか収めようとして作られたものである確率が高いです。皆さんも、ぜひ身の回りにある神社を尋ねてどのような背景を持っているのかという点について調べてみてくださいね。

日本ならではの作品設定につながる

このような自然という人間の力を超越した事象に対して、それを擬人化し、恐れ崇めるという日本人の独特な信仰は、現在でも我々の生活の中に色濃く残っています。我々の日本で描かれるモンスターたちが、どこか可愛らしく身近に感じるのは「自然は人間を超越した恐ろしいものではあるけれど、共生することもできる不思議な存在だ」と考えることのできる我々のアニミズム信仰に近いものであると言えるでしょう。

闇は神なのか

日本ならではの信仰と本作を照らし合わせて考えてみると、数多くの共通点があることがわかります。ここからは本作に登場する闇と日本人ならではの自然に対する考え方をより具体的に比較しながら考察をしていきたいと思います。日本を舞台にしている作品ではありますが、本作には様々なオリジナル設定や時代背景がありますので、日本の文化や考え方が100%反映されているとは言えないと考えることもできますからね。

日本の神と海外のモンスター

闇を理解する上で注目したいのは、「日本の神々と海外のモンスターの違い」です。海外ではキリスト教的な考え方が根強く、人間とは異なる以上の形をした存在はモンスターや悪魔として考えられます。これらは基本的に人間と対立する存在ですので、これらのキャラクターをよく描こうという発想は基本的にありません。

親しみやすい日本の神

しかし、日本の神々は自然現象そのものですので、時には人類にとって有益なことをすることもあります。だからこそ、日本人にとって以上の存在である神々は人間の力を超越した恐ろしい存在ではあるのだけれど、どこか親しみやすい存在としても描かれているのです。

山の神にヒントがある

このような日本の神々に対する考え方は、まさに本作に登場する山の神と一致しているといえます。山の神も本作では闇の1種として登場していますが、主人公に対して敵対するという事は全くなく、むしろ主人公たちにとってプラスになるような働きかけを大いにしてくれるキャラクターとなっています。このように山の神は基本的には主人公たちと敵対している闇であるにもかかわらず、人間たちにとってプラスになるような行動をしており、それゆえに 人々に山の神として崇められているのです。

闇と神道

このような山の神の行動は、まさに日本でいうところの神々に近いといえます。名前にもそのまま神と入っていますし、山の神が特別な存在ではなく、純粋に闇の一種であるならば、その他の闇たちも、人間にとっては不都合な存在ではありますが、神として解釈することが可能であると思います。山の神に注目をして考えてみると、日本の神道と闇たちが近い関係であるということがわかりますね。

生活に溶け込む神様

このように本作に登場する闇たちは、日本で言うところの神々にあたると考えることが適切であるといえます。本作に登場する闇たちは日本人の宗教観である神道をベースにして描かれているため、人間とは異なる立ち位置のキャラクターたちでありながら、ここまで人間たちにとって身近な存在として描かれているのです。

アニミズムがよくわかる作品

このように本作に登場する闇たちは、日本のアニミズム思想を大いに反映したキャラクターたちであると言えるでしょう。日本人の神々に対する考え方は非常に特殊で、他の文化圏のアニメ作品ではこのようなモンスターとの共存を描いた作品はあまり存在しません。ここからはそんなアニミズム思想がよりわかりやすい作品たちを紹介していきたいと思います。

となりのトトロ

アニミズム文化を理解する上でも、お勧めの作品は宮崎駿監督作品の『となりのトトロ』です。本作は大昔からいる 日本の神様であるトトロと子供たちの交流を描いた作品となっています。トトロが神様であるという設定は全面的に出す事はなく、日本人にとってこのような存在がどのように人々と関わっているのかという点のみをわかりやすく描く事に成功している作品となっていますので、アニミズム思想を理解する上ではこの上ない作品となっています。

もののけ姫

同じく、宮崎駿作品の『もののけ姫』もアニミズム思想を理解する上で重要な作品となっています。トトロよりも昔の日本を舞台とした作品となっており、時代設定が戦国妖狐に近いという特徴があります。戦国時代頃の最も人間と神々が争った時代をベースにした作品となっていますので、こちらも日本人の神に対する思想がわかりやすい作品となっているといえます。

ゲゲゲの鬼太郎

妖怪を主に描いている先にはなりますが、水木しげる作品の『ゲゲゲの鬼太郎』も日本人の思想を理解する上で重要な作品となっています。そもそも妖怪と神々は日本人の思想からすると同じようなものであり、本作では妖怪と言われながらも神のような役割をつかさどっているキャラクターたちが多く登場しています。まさに魑魅魍魎全てを扱った作品となっていますので、人間にとって恐ろしい存在である神々を理解する上で非常に重要な作品となっていますので、ぜひともチェックしておきましょう。

ポケットモンスター

妖怪や神々を扱った作品ではありませんが、『ポケットモンスター』に登場するポケモンもアニミズム信仰を反映した作品となっています。例えば作中では大地を司るとグラードンと海を司るカイオーガが登場しますが、このような自然現象を司る強大な存在としてモンスターをとらえるのは日本人ならではの思想であると言えるでしょう。設定としては我々の世界とは全く異なる世界を描いた作品ではありますが、制作者が日本人と言うこともあり、日本人の思想が大いに反映されている作品である事は間違いないです。

まとめ

いかがでしたか?今回は本作『戦国妖狐』に登場する闇について解説をしていきました。闇は他のアニメーション作品に登場するモンスターたちとは異なり、人間と生活を共にするキャラクターたちとして描かれています。そして、その闇の設定の裏には日本人の神々に対する考え方が隠れていると言えるでしょう。日本人がキャラクターコンテンツにおいて非常に強いと世界から言われるのも、このような神々に対する考え方がベースにあるのかもしれませんね。

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  • この記事を書いた人

nissy

どうも、アニメや歴史、都市伝説系の記事を書かせていただいてます。ニッシーです。YouTubeのシナリオライターとかもやっているのでよかったらそちらの方も見てください。

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