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ULTRAMAN

【ULTRAMAN FINALシーズン】本作をベースに特撮作品の今と昔を考える!!

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1960年代に放送され、国民的な人気を得た大人気特撮作品である『ウルトラマン』ですが、現在『ウルトラマン』を過去に楽しんでいた世代が時間にゆとりのある高齢者層になったことで、本作のリメイク作品が多く制作をされています。CGを駆使した新しい特撮作品として世に出た庵野秀明監督の『シン・ウルトラマン』や平成ウルトラマンシリーズをオマージュした『ウルトラマントリガー』『ウルトラマンデッカー』など、数多くのタイトルが映像化され、近年更なる盛り上がりを見せていますね。そんな、日本を代表する特撮作品として数多く映像化されているウルトラマンシリーズですが、ウルトラマンシリーズを漫画・アニメ作品として描いている作品があることはご存知でしょうか?全盛期の時代ではアニメ・漫画など様々なコンテンツで制作をされていたウルトラマンシリーズですが、最近では特撮以外で描かれることはめっきり少なくなってしまいましたよね。今回はそんな、近年では珍しくなった漫画として描かれているウルトラマンシリーズの本作『ULTRAMAN』と初代の『ウルトラマン』の共通するテーマなどについて深掘りして紹介をしていきたいと思います。

そもそもウルトラマンとはどのような作品??

まずは、本作『ULTRAMAN』の元となった国民的特撮作品である『ウルトラマン』について簡単に紹介をしていきたいと思います。本作のテーマについて深掘りをして考える際に必ず必要になる情報なので、必ずチェックしておきましょう。

戦後の特撮ムーブメントを代表する作品

『ウルトラマン』は多くの方が知っているように、日本の特撮作品を代表する作品です。1960年代に怪獣のみが登場する『ウルトラQ』が放送され、その人気を引き継ぐ形でテレビ放送されました。巨大なヒーローが登場し、怪獣と戦うというストーリーはこれまでになく、このヒーローが怪獣と戦うというアイデアが後の『仮面ライダー』や『マジンガーZ』などに繋がっていくのです。

科学と叡智にどう向き合うのか?

そんな、『ウルトラマン』のテーマは「科学と叡智にどう向き合うべきなのか?」という点でしょう。1960年代は東京オリンピックや新幹線の開通など、科学の進歩が一気に進んだ時代でした、そのような科学の発展により、公害や人身事故が多く引き起こされた時代でもあったのです。このような時代に『ウルトラマン』は社会に溢れる様々な問題を怪獣という形で描いたのです。

第二次世界大戦というトラウマ

また、『ウルトラマン』では科学の進歩のみでなく「戦争」というテーマも担っています。これには、当時多く在籍していた戦争を経験していた世代の戦争に対する強い思いが反映されていると考えることができます。

ウルトラマンとは何のメタファーなのか?

このように、1960年代特有の「科学と人類の叡智」と「戦争による武力」という二つのテーマを背負った光の巨人こそが、『ウルトラマン』で描かれるウルトラマンなのです。

光の巨人がいなくなった後は??

そんな様々なテーマを背負った戦後の日本を代表する特撮ヒーローのウルトラマンですが、ラストではゼットン星人が送り込んできた宇宙怪獣ゼットンによって命を失ってしまいます。この無敵のヒーローの死によって人類は窮地に立たされてしまうのです。

本作に隠されたテーマ

このように『ウルトラマン』はただの特撮作品ではなく、ウルトラマンという全知全能の存在を失った後、人類がどのように困難に立ち向かっていくべきなのか、というテーマを孕んでいるのです。それはすなわち、戦後に科学は全知全能の存在で科学に頼ればなんでも解決をすると考えていた当時の人類への製作陣からのメッセージでもあると受け取れます。

ウルトラマンがいなくなってしまった世界

このように、無敵のヒーローの死によって窮地に立たされた人類ですが、その後自らの科学力によってウルトラマンが勝てなかったゼットンを打ちまかし、平和を手にしたのです。本作にはウルトラマンという無敵のヒーローを失った後でも、人類は自らの力によって自らを守らなくてはならないという重大なテーマも隠されているのです。

人の手によってもう一度生み出される

そんな、人類にとって偉大な存在であったウルトラマンが地球をさってから数十年後を描いた作品なのが本作『ULTRAMAN』なのです。かつてウルトラマンの製作陣が人類に投げかけたテーマをもう一度、現代風に再構築しウルトラマン亡き後の世界として描いている作品であると言えるでしょう。

昭和と令和の「価値観の違い」

このように、本作では昭和の時代に人々が思い浮かべていたヒーローと令和の時代に人々が思い浮かべているヒーローの違いをうまく強調して描いています。そのため、令和になってからウルトラマンにハマった人と、昭和の時代からウルトラマンを楽しんでいる人の両方が楽しめる作品となっているのです。

実はかなり社会派な「ウルトラマン」

このように、ウルトラマンシリーズは戦後の特撮黎明期に制作された作品であるということもあり、非常に社会的なメッセージが強い作品となっています。本作『ULTRAMAN』も含めて、その時代ごとの社会の矛盾や不合理について特撮という形で表現をしている作品なのです。

奥深いエピソードが多い

ウルトラマンシリーズの中には、当時の世界情勢を反映したエピソードも多く、大人が見ても深く考え込んでしまうようなエピソードも多く収録されています。一話だけでも見る価値のあるエピソードが多くありますので、是非とも気になった方はチェックをしてみてくださいね。

テーマは「暴力」と「平和」

時代によって作風やメッセージが変化していくウルトラマンシリーズですが、どの作品にも共通して言えるのは「暴力」と「平和」について常に視聴者に問いかけている点です。暴力によって平和を維持することを否定も肯定もせず、ただただ「平和を守るとはどのようなことなのか?」という問題を作品ごとに様々な答えを出して我々に提示してくれているのです。

時代ごとに答えも変わる

このように、その時代時代によって「暴力」と「平和」というテーマに様々な答えが登場します。時代によってはいかなる状況でも暴力をしないように心がけるという心優しいウルトラマンが描かれることもありました。このように様々な時代によってテーマが変化するというのもウルトラマンシリーズの一つの魅力であると言えるでしょう。

特撮作品はウルトラマンによって完成された

さて、ここからは映像史におけるウルトラマンの役割と、その役割を通して新たにアニメ作品として登場する『ULTRAMAN』がこれから担う映像史上の役割について紹介をしていきたいと思います。

ゴジラがお茶の間に

日本の映像作品の中でも特に人気の高い特撮作品はホラー映画として公開された『ゴジラ』によって一気に脚光を集めました。巨大な怪獣が街を破壊するというスケールの大きい描写に多くの視聴者が驚いたと言います。ウルトラマンはこのように映画作品として脚光を集めていた特撮作品をお茶の間に広めた作品なのです。

日本独自のジャンルへ

テレビシリーズとしてお茶の間に放送されることによって、特撮作品は誰でも家で楽しめるエンターテイメントとなりました。人形のヒーローが毎週悪役を倒すという王道のスタイルはその後、様々なアニメ作品や特撮作品に受け継がれていくこととなるのです。

特撮の衰退と新たな「ULTRAMAN」

このように、ウルトラマンによって完成をされた日本の特撮作品ですが、次第に特撮作品は制作コストがかさむようになり制作がされなくなってしまいました。王道のゴジラシリーズも下火になり、ウルトラマンシリーズですら、しばらく制作が途絶えてしまうこととなってしまうのです。

NetflixなどのVODオリジナルタイトルが普及

このように特撮作品自体は下火となっていたのですが、アニメ作品は海外でも人気を集め次第にメジャーなコンテンツとなっていきました。現在ではNetflixなどの海外のVOD作品でもアニメ作品のオリジナルタイトルが制作されるようになるまでに普及したのです。

特撮がアニメ文化に吸収される

このような状況の中で、かつて隆盛を誇った特撮文化もアニメ文化の一つとして吸収されることとなったのです。近年では特撮作品をアニメ作品としてもう一度アレンジした作品も多く登場し、今でも特撮文化自体は形を変えてアニメ作品の中に受け継がれているのです。

「シン・ウルトラマン」と「ULTRAMAN」という二つの答え

また、近年映画化された『シン・ウルトラマン』も新しい特撮作品の形であると言えるでしょう。従来のような巨大なセットを用意することなくCGによって描かれる映画作品も本作『ULTRAMAN』と同じように日本の特撮文化を残すために描かれたもう一つの答えであると考えることもできます。

まとめ

いかがでしたか?かつて日本を代表する一大ジャンルとして存在していた特撮作品とこれからの新しい特撮作品の形について紹介していきました。従来のように巨大なセットを駆使して映像化することは少なくなってしまいましたが、ウルトラマンシリーズ時代の発想や思想は形を変えてさまざまな媒体で今なお描かれ続けているということがわかっていただければ幸いです。

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  • この記事を書いた人

nissy

どうも、アニメや歴史、都市伝説系の記事を書かせていただいてます。ニッシーです。YouTubeのシナリオライターとかもやっているのでよかったらそちらの方も見てください。

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